太宰治の名言まとめ!天才文豪が残した言葉はやはり深かった!

昭和の天才文豪・太宰治。『人間失格』や『走れメロス』などの名作を著して劇的な最期を遂げた文豪は、その短い生涯で数々の名言や言葉も残していた。太宰治の人間失格なエピソードや意外な人柄そして心を打つ名言や言葉などをまとめた。

太宰治の名言まとめ!天才文豪が残した言葉はやはり深かった!

目次

  1. 天才文豪・太宰治、その名言と言葉
  2. 太宰治の名言集・太宰治の来歴
  3. 太宰治の名言集・太宰治の代表作
  4. まさに人間失格。太宰治の名言とエピソード
  5. 天才文豪・太宰治の名言と言葉に関するまとめ

天才文豪・太宰治、その名言と言葉

太宰治(だざいおさむ)

本名:津島修治(つしま・しゅうじ)
生年月日:1909年6月19日
死没:1948年6月13日(満38歳没)
出身地:青森県北津軽郡金木村(現:五所川原市)
職業:小説家
代表作:『人間失格』、『走れメロス』、『斜陽』、『ヴィヨンの妻』など他多数

昭和の文豪・太宰治は「いまなお売れる作家」として有名だ。それは人間の心の機微、揺れ動き、本質を追求する純文学というジャンルの中でも「社会と人付き合い」という普遍的な悩みに寄り添った作品が多いからではないだろうか。人間とはいつの時代でもそういった悩みとともにあったのだろう。

ことに太宰治作品の評価は二分されやすく、読者によっては「こはまさに私が描かれている」という人がいれば「まったくわからない。笑い話だろうか?」という人もいる次第だが、この両極端な評価こそが太宰治の魅力のひとつだろう。特に思春期に太宰治作品に触れようものならば、良くも悪くもその影響を強く受けることは請け合いだろう。

太宰治の名言集・太宰治の来歴

大地主の父・津島源右衛門と母・タ子(たね)の六男として生まれた太宰治。父の源右衛門は「金木の殿様」と呼ばれるほどの名士であり、県会議員、衆議院議員、貴族院議員など数々の役職を務めた。父は多忙であり母は病弱であったため、太宰治は乳母らによって育てられたという。

高等学校時代に芥川龍之介に傾倒した太宰治は、次第に作家を志望するようになるが、1929年にカルチモン自殺を企てるも失敗。翌年には太宰治は人妻である田部シメ子と鎌倉の海にて入水自殺を図る。しかし太宰治は生き残り、シメ子だけが命を落としてしまう。

小説家・太宰治の生涯

芥川龍之介を敬愛する太宰治は、1933年に短編「列車」を『サンデー東奥』にて発表する。その後も「魚服記」や「逆行」を発表し、第1回芥川賞候補となるが落選してしまう。挙句に川端康成から私生活を叱られて文芸雑誌で反論するなど、実に偏屈な暮らしを営んでいたようだ。やがて太宰治は作品を発表しながらも薬物に溺れ、自殺を望むようになるが、井伏鱒二らの助けもあって復帰、石原美知子という女性と結婚。一生かけて守っていくとする決意を書いた結婚誓約書を太宰治は井伏鱒二に提出した。

太宰治の愛人・山崎富栄

しかし誓約もむなしく、『人間失格』や『桜桃』を書き上げた後の1948年6月13日、太宰治は愛人の山崎富栄と玉川上水で入水自殺を遂げ、生涯の幕を閉じる。ユーモア小説『グッド・バイ』が13話絶筆の未完で残されたことに関して、太宰治の友人であった檀一雄は「キリスト教になぞらえたのでは」という見解を残した。後年に公表された太宰治の遺書には「小説を書くのが嫌になったから死ぬ」という自殺の動機が残されていた。

太宰治の名言集・太宰治の代表作

太宰治・人間失格

太宰治の代表作であり、内容は知らずともタイトルならばほとんどの人が知っているだろう。「私」という視点人物が太宰治の分身ともいえる主人公・大庭葉蔵の残した手記を発見するところから物語りは始まる。極めて印象的な書き出しの文章が用いられ、若者にも読みやすく、影響力の強い作品としても知られている。また作中の価値観や無力感、絶望感など、現代にも通じる負の感情が如実に表現されており、現代においても色褪せることがない名作となっている。

ただ、一さいは過ぎて行きます。  自分がいままで阿鼻叫喚で生きて来た所謂「人間」の世界に於いて、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。

この文章は狂人とされた大庭葉蔵が、そして作者である太宰治が残した名言だ。この端的な名言には彼らの人生観が極めて克明に描写されているようである。

太宰治・走れメロス

太宰治の代表的な短編小説であり、命よりも友情を選ぶ尊さと信頼の美しさを語った物語。学校教育の教材として見る人々も多く、ほとんどの人がそのストーリーの概要をご存知だろう。一見すると太宰治らしからぬ美しい物語だが、穿った見方をするのならば「勇者と讃えられたメロスでさえも怠惰や堕落にたやすく誘惑される醜い人間に過ぎない」という太宰治の皮肉が秘められているようにも思える。

信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。

作中の王が最後に語った名言。メロスとセリヌンティウスの友情に触れた際に発された名言であるが、この名言からは世の中を信じきれなかった太宰治の切望が感じられる。

畜犬談(ちくけんだん)

世間的には暗い作品ばかりと評価されがちの太宰治だが、一方では小粋でユーモラスな作品も多くある。それらもブラックジョークが大半ではあるが、そのいなせな皮肉はまさに太宰治節といった風で小気味良い。犬を徹底的に嫌いながらも最後は心を許してしまう『畜犬談』や、くだらぬことに終始悩み続ける『トカトントン』などは、太宰治らしいほの暗さがありながらもどこか微笑んでしまう作品だ。

まさに人間失格。太宰治の名言とエピソード

人間の本質を追究した太宰治は、数々の名言を残している。人間性や人生、生命について語った名言は心を打つものもあれば鼻で笑ってしまうようなものもあり、実に興味深い。

太宰治の名言1

頭でっかちと揶揄されることもある太宰治であるが、おそらくは自身の性向と欠点を理解していたのだろう。そして皮肉のようにこの名言を作品へ書き残したに違いない。

真の思想は、叡智よりも勇気を必要とするものです。

太宰治の名言2

あらゆる思想の真理を突いた名言。結局のところ好きか嫌いかの話であるという単純明快な言葉だ。

私には思想なんてものは ありませんよ。 すき、きらいだけですよ。

太宰治の名言3

太宰治の随筆『もの思う葦』に「世渡りの秘訣」という題で書かれた一節であるが、二度も繰り返されたこの名言は、どれほど太宰治が自分に言い聞かせようとしたのかが伝わってくるようだ。しかし太宰治はこの名言を実行できなかったに違いない。

世渡りの秘訣 節度を保つこと。節度を保つこと。

太宰治の名言4

幸せについての真理をうたった名言だ。人間、欲がなければその通りに暮らせるものである。太宰治が望み、しかし成し得なかった幸せというのがまさにこの名言のような暮らしなのだろう。

人間三百六十五日、何の心配も無い日が、一日、 いや半日あったら、 それは仕合せな人間です。

太宰治の名言5

新潮文庫発刊の『新樹の言葉』に残された名言。自愛と他愛の狭間を揺れ動き、最後は道連れのように命を落とした太宰治。この名言に限らず、太宰作品に出てくる名言の多くは太宰治が自身に言い聞かせているようなものが多い。

自愛。 人間これを忘れてはいかん。 結局、たよるものは、 この気持ちひとつだ。

太宰治の名言6

小説『人間失格』のはしがきに残された名言。太宰治の観察力には「なるほど」と膝を打たずにはいられない名言であり、こぶしを握った笑顔の不自然さについても言及しているこの一節からは太宰治本人の生き様も垣間見える。

人間は、こぶしを固く握りながら笑えるものでは無いのである。

太宰治の名言7

小説・斜陽の一節より抜粋された名言だ。生を渇望している人ほどこの名言が染み入るだろうし、意識するのではないだろうか。それゆえに生きにくさもまたひとしおであるに違いない。

生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。

太宰治の名言8

太宰治が雑誌『個性・第一巻第三号』にて発表した『小説の面白さ』という作品の一節。小説家が『小説の面白さ』という題で語る言葉としては、これほど皮肉の聞いた名言もなかなかないだろう。

小説と云うものは、本来、女子供の読むもので、いわゆる利口な大人が目の色を変えて読み、しかもその読後感を卓を叩いて論じ合うと云うような性質のものではないのであります。小説を読んで、襟えりを正しただの、頭を下げただのと云っている人は、それが冗談ならばまた面白い話柄でもありましょうが、事実そのような振舞いを致したならば、それは狂人の仕草と申さなければなりますまい。

太宰治の名言9・走らないメロス

太宰治が走れメロスを創作した発端は美談とは言いがたいものであった。小説家であり太宰治の友人でもある檀一雄は太宰治の妻に頼まれ、太宰治が泊まっているという熱海の旅館に向かう。

そこで太宰治は「宿代を飲み代に使ってしまったので宿代を工面するまで宿で人質となっていてくれ」と檀一雄に頼み込み、ひとり東京へと向かう。ところが太宰治は檀一雄のもとに戻らず、東京で小説家・井伏鱒二と将棋を指して遊んでいたそうだ。友のために走ったメロスとは大違いで、まさに人間失格といった太宰治のエピソードである。さらに太宰治は、激怒した檀一雄に対して以下のような名言を残している。

待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね

「自分の帰りを待っている檀一雄は辛い心持であろうが、檀一雄を待たせている自分もまた辛いのだ。どちらも辛いのだから、どちらか一方が怒るべきではないだろう」というとんでもない開き直りであるが、太宰治らしい名言だ。言うまでもなく、両方の「苦痛」の原因は太宰治にある。

天才文豪・太宰治の名言と言葉に関するまとめ

太宰治の生涯や名言に関するまとめはいかがだっただろうか。数奇で耽美。とかく退廃的な生涯だった太宰治。太宰治ほど人間の醜さと美しさを生々しく描くことに成功した作家はなかなかいないだろう。人間の普遍的な美醜こそが、時を経てもなお支持される太宰治作品の魅力に違いない。

数々の名言を残している太宰治であるが、他の偉人たちとは異なり、彼の言葉には反面教師的な意味合いが強い。「言うは易く行うは難し」という人間臭さがあってこその太宰治だろう。だからこそ太宰治の言葉は色褪せず我々の心に響くのである。

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2020-04-01 時点

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