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愛猫のその行動は認知症かも!チェックすべき共通項目「DISHA」とは?
猫が認知症になる原因や症状、予防方法についてまとめました。猫が認知症になった場合、鳴くことが増えるなどの症状が出てきます。猫の認知症を改善するためには、適切な治療とケアをすることが大切です。それでは猫の認知症について詳しく学んでいきましょう。

猫の認知症のチェック項目について解説
猫は年齢を重ねるごとに病気のリスクが高まりますが、中でも気をつけておきたいのが認知症です。人間と同じように、猫も認知症になることがあります。とは言え猫の認知症は適切に対処をすればリスクを下げることもできるので、日頃から注意深く観察するよう意識してみてください。
本記事では、猫が認知症になったときの症状や原因、治療方法についてまとめました。認知症の予防策についてもご紹介するので、 猫が健やかに高齢期を迎えられるよう、それらを参考に工夫するのがおすすめです。猫の認知症について理解を深めていきましょう。
鳴くことが増えたなどの場合は認知症かも
猫は7歳を過ぎるとシニアの部類に入ります。シニア猫になったときに気をつけておきたいのが、普段の猫の様子です。よく鳴くようになった、行動がおかしくなった、といった様子が見られたら認知症の兆候が現れているのかもしれません。
ただし別の疾患によって鳴くことが増えたり、行動がおかしくなったりする場合もあります。認知症と決め付けるのではなく、獣医師の意見も聞いて適切な処置を行うことが重要です。猫が認知症になっている可能性も念頭に入れ、健康を管理してあげましょう。
猫の認知症について
まずは猫が認知症になる原因や症状、治療方法についてチェックしていきましょう。どのようなことが原因となって認知症にかかるのか把握しておけば、発症しないよう日頃から気をつけやすくなります。また、認知症の進行を抑えるためにも症状の早期発見・治療は必要不可欠です。猫の認知症について理解を深めて、適切に対応できる準備を整えてください。
原因
猫が認知症になる原因の1つが加齢です。猫の脳細胞は加齢と共に衰えていきます。そして脳細胞は死滅すると復活できません。そのため加齢によって徐々に脳細胞が死滅していき、それが認知症の原因になると言われています。
ストレスも猫が認知症になる原因として挙げられるので、精神面の管理にも気をつけてください。猫は大きなストレスを感じると脳内で酸化物質が蓄積され、脳細胞に悪影響を及ぼすことがあります。酸化物質は活性酸素により老化を促進し、認知症にかかるリスクを高めるのが特徴です。ストレスを与え続けていると、猫が認知症になりやすくなると考えておいた方が良いでしょう。
生活環境の変化や飼い主の接し方など、さまざまな場面で猫はストレスを感じることがあります。ストレスのない生活を送れるようにすることは飼い主の義務とも言えるので、意識しながら猫との時間を過ごすようにしてください。
症状
初期段階では1つ程度の異常しか見られませんが、認知症が進行していくとさまざまな症状が見られるようになります。認知症の進行を遅らせるためにも、初期で症状に気づくことも大切です。
猫が認知症になったとき、鳴く回数が増えるといった症状がよく見られるようになります。猫は何か目的を持って鳴くことがほとんどですが、認知症になった場合は意味もなく鳴くようになるのが特徴です。もし猫が四六時中鳴くことが多くなり、鳴くことに対する意味を見いだせていないようであれば、認知症にかかっている可能性が高くなります。
認知症になった猫は徘徊が多くなることもあるそうです。意味もなくウロウロしたり、ドアの前で立ちすくんだりする様子が見られたら、それは認知症の症状かもしれません。他にも飼い主の呼びかけに応えなかったり、急に凶暴になったりすることも認知症の症状と考えられるため、普段から様子をチェックすることが大切です。
治療法

認知症を根本的に治すことができる治療方法は発見されていません。しかし、投薬などによって認知症の進行を抑えることはできます。猫の認知症の治療として、ドーパミンの分泌を促進する薬が使われることが多くあります。ドーパミンは「やる気を引き出すホルモン」とも呼ばれており、認知症を抑制するのに欠かせないものです。
ドーパミンを促進する投薬治療は人間の認知症でも行われますが、決して人間の薬は与えないでください。動物病院で処方された薬のみ治療に取り入れましょう。また病院での治療以外でも、ストレスのない生活環境を整えることも役立つと言われています。猫が過ごしやすく、幸せに暮らせる環境を整えていきましょう。
脳内に酸化物質がたまっている状態が認知症につながることもあるため、抗酸化作用のある食べ物を与えるのも治療に有効と言われています。日常的に食べているフードに抗酸化作用のあるサプリを加えるなど、食事を工夫することで認知症の進行を抑えられるかもしれません。
猫が認知症か「DISHA」でチェック
猫が認知症になったときの症状を見逃さないために、「DISHA(ディーシャ)」を把握しておくことも大切です。DISHAとは、認知症になった猫に共通して見られる現象のことを指します。月に1回DISHAの項目をチェックして、猫の行動に当てはまるか確認してみてください。確認する癖をつけておくと、より異変に気づきやすくなります。
Disorientation(見当識障害)
「Disorientation(見当識障害)」とは、まわりの環境を把握する力や空間認知力に障害がある状態を指します。室内で迷子になって徘徊したり、ものを避けられなかったりする様子が見られたら注意が必要です。また飼い主のことを認識できず、じっと見つめるような仕草を見せることもあります。
よく知っている人やものに対しても急に攻撃的になる場合がある、ということは覚えておいてください。認知症によってさまざまな判断能力が低下していると考えられます。このような異変が出てきたら、見当識障害となっている可能性を疑いましょう。
Interaction(接し方の変化)
「Interaction(接し方の変化)」とは、飼い主や他の動物との接し方が変化する状態を示します。飼い主への愛着がなくなり、好きだったおもちゃへも興味を示さなくなるのが特徴です。多頭飼いをしている場合は、他の猫に対して凶暴になることもあります。
Sleep-wake cycle(睡眠時間の変化)
「Sleep-wake cycle(睡眠時間の変化)」はその名前の通り、睡眠サイクルが変わることを指します。昼間に寝る時間が増え、夜中になると起きて鳴く、ということが多くなるそうです。夜中に徘徊し、鳴くことが多くなったら要注意と言えます。
House soiling(トイレの粗相)
「House soiling(トイレの粗相)」が見られるようになったら、特に注意をする必要があります。認知症の症状が進行すると、自ら排便・排尿のコントロールができなくなる場合が多くなります。トイレとは異なる場所で排泄をしたり、普段寝ている場所で粗相をしたりする様子が見られる、突然お漏らしをするなどの行為には注意です。
そのとき大切なのは、猫が粗相をしても叱らないことです。トイレの粗相は対処が大変な症状の1つなので叱りそうになることもあるでしょう。しかし、叱ることで猫のストレスが溜まり、病状が進行するかもしれません。猫は悪気があって粗相をしているのではないことを意識し、叱ることなく掃除をしてあげてください。
Activity(活動の変化)
「Activity(活動の変化)」とは、目的を持たない活動が増えることを示しています。目的なく室内をウロウロしたり、どこかを見つめてぼんやりとしたりしていたら気をつけましょう。音や他人に対して大きな不安を感じ、逃げるような仕草を見せることもあります。食欲がなくなったと思えば急にたくさん食べるようになるのも「活動の変化」の1つです。
猫の認知症予防・療養におすすめの商品
認知症を予防するために大切なのは、普段から丁寧にケアしてあげること。もし猫が認知症になったときは、療養に役立つケアアイテムを取り入れるのがおすすめです。予防・療養におすすめの商品をご紹介するので、こちらを参考にしてみてください。
プリスクリプション/ダイエット キャットフード
プリスクリプションのダイエットキャットフードは、オメガ-3脂肪酸やオメガ-6脂肪酸など、猫の健康を保つのに欠かせない栄養を含んでいるのが特徴です。老化の原因となる活性酸素を抑える働きも期待できます。
共立製薬/デンタルバイオ
デンタルバイオは、猫の口腔ケアができるサプリメントです。口腔環境が悪化すると、歯周病や内臓疾患、認知症などさまざまな病気につながると言われています。これらの疾患だけでなく、デンタルバイオを使えば口臭の予防にも役立てられるので、日々の口腔ケアとしてもいかがですか?
猫用・毎日一緒 DHA&EPA
猫用・毎日一緒は、脳の働きに良い作用を期待できるDHA&EPAを含んだサプリメントです。脳細胞を活性化する効果があるとされており、認知症予防におすすめ。豊富な栄養を含んでいるので、食事の健康管理に役立ちます。
猫の異変を感じたら獣医師に相談してみよう
認知症は高齢になるほどリスクが高まる病気です。早いうちから予防策を取り入れて、認知症にならないようにすることが大切になります。また、猫に認知症の症状が見られたら早めの治療が重要です。いつまでも猫に元気でいてもらうためにも、DISHAの確認を怠らず、猫の健康管理に努めましょう。
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