星島貴徳容疑者が刑務所内で自殺？！江東マンション神隠し殺人事件犯人の生い立ちから現在までを振り返る

インターネットの噂によると江東マンション神隠し殺人事件で殺人、死体遺棄などの罪に問われ、終身刑になった犯人・星島貴徳が獄中自殺をしたとするものがまことしやかに伝えられています。現在刑務所にいるはずの星島貴徳が自殺？本当でしょうか？？

詳細を知れば知るほど、怖い事件です。

江東区潮見のウォーターフロント。新築マンションに姉妹で生活をしていたOLが忽然と姿を消し、ほどなくして同マンションの2部屋隣に住んでいた派遣社員の男が逮捕されました。「江東マンション神隠し殺人事件」を覚えている人は多いでしょう。死体なき殺人は犯人の星島貴徳逮捕により残忍な凶行の詳細があきらかになりました。事件は裁判員裁判のモデルケースということで、連日のようにメディアに取り上げられていました。

殺人、死体遺棄などの罪に問われた星島貴徳は、犯行後にテレビカメラの取材に快く応じ、何食わぬ顔でインタビューをこなしていました。

事件が起きたのは2008年4月18日。金曜の夜のことです。直前まで連絡を取り合っていた当時23歳の被害者女性が自宅マンションから姿を消したことを心配した同居の姉が警察に届けたことで発覚します。自宅の玄関には少量の血痕が残っていました。警察がマンションの監視カメラを調べたところ、マンションから被害者が出たという記録が見つかりません。神隠し事件といわれ、メディアが騒然となりました。マンションには住人が少なく、3分の1は空室状態でした。被害者宅の両隣も空室で人目がなかったのも犯人逮捕を遅らせました。

事故物件の情報提供サイト「大島てる」では、公に裁判記録、新聞報道などが残っている殺人事件、自殺、火災などの事件・事故で死亡者の出た物件のデータを公開しています。

オーナーが替わり、マンションのネーミングも変わりました。当時に比較すれば駅周辺の雰囲気も変わっています。一時は退去者が続出したとされるマンションも、現在では落ち着きを取り戻しているようです。

倉庫街にいきなりあらわれる新築マンション。都心へもほど近いため家賃は高額。周りを運河に囲まれたキレイな建物は姉妹で生活するにはオシャレに感じたのでしょうか。ペットの飼育もできる単身用1K間取りがメインの建物は、家賃は8万円前後。事件が起こったのは新築入居が始まった2008年2月からたった2か月後のことでした。そのため全室入居ではなく、まだ空室も目立つ状態だったと言います。

事件は青いビニールシートで覆われた最上階で起こっています。

裁判員裁判のモデルケースになったことで、公判の詳細が事細かく報道されてしまった江東マンション神隠し殺人事件。金曜の午後７時に安全であるはずのオートロックの自宅マンションに帰宅した被害者。ドアの音を聞いて待ち構えていた同じ階の住人に乱暴目的で拉致され、殺害され、その後は亡骸をバラバラにされて下水に流されたり、近くのコンビニのゴミ箱に遺棄されるという事件報道の凄惨さに、耐えられずにテレビのチャンネルを変えた人も多かったでしょう。

星島貴徳の起こした事件の残忍さと裏腹に、極刑を免れ無期判決になっています。このことで、死刑賛成・反対派の双方の意見が分かれた事件でもありました。事件自体の残忍性が強調されたものの、実際には被害者が一人だったことや星島貴徳の生い立ちに同情の余地があるとされたことが、判決文に盛り込まれています。

平出喜一裁判長によると、極刑に値しない理由には、星島貴徳の不幸な生い立ちも考慮に入れたとされています。星島貴徳は生後1歳11か月の時にやけどを負い、それがもとで女性と一般的な付き合いをすることが不可能であると考えていたこと、両親と信頼関係が結べず、やけどに関して相談できる相手がいなかったことなどをあげています。子どもの頃にやけどの跡でいじめられたこと、両親の対応が冷淡だったことが星島貴徳の人格形成に影響したとしています。星島貴徳の生い立ちには同情すべき点があり、量刑を決定する際には考えなければならないという理由です。

また、前科がなく被害者への犯行は１週間前になって妄想を抱くようになったこと、被害者に恐怖を与えずに殺害したことなども情状酌量の余地があるとしています。計画性がありそうで行き当たりばったりの犯行とした上で、殺害後に死体損壊・遺棄した行為が残忍でも、殺害自体は残忍ではないという判決内容でした。

一時騒然となった星島貴徳が刑務所で自殺したというインターネットの噂は、２チャンネルから広まったものでした。噂はガセネタ。星島貴徳は服役中だと思われます。出所したらどこかのメディアが追いかけるのでしょうか。

目に箸を指して自殺したとするネタのようなストーリーがインターネットをにぎわせたことがあるようです。どのような状況なら可能なのか、頭をかしげたくなる噂です。千葉県の刑務所で同年輩の男が自殺したことが伝えられると、その噂が独り歩きしたということのようです。星島貴徳が刑務所内で、自らの命を絶ったという情報は、どこにも見つかりません。

裁判を傍聴した人によれば、色は青白く声はか細く「生きる気力が一切感じられないような表情」で異様な姿だったといいます。自殺未遂をしたことも、同情の余地、情状酌量の余地があると受け取られる理由になったのでしょうか。

またしてもインターネットの噂話かという結論になりました。