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モラハラ言動チェック!その特徴と意味を知ろう。原因と治療法、相談先は?
近年、モラハラによって苦しめられている人々は増加の一途を辿っています。このモラハラとはどのような意味や特徴を持つのでしょうか?今回はそれらを踏まえてモラハラに当たる言動や行動をチェックしつつ、モラハラ被害者や加害者の特徴をチェックしていきます。あなたは大丈夫?

目次
モラハラとはどういう意味?

モラハラとはモラルハラスメント(精神的暴力)の略称で、夫婦や恋人、親子や仕事の上の上司と部下といった関係の中で、言葉によって相手を痛めつけて精神的に追い詰める行動を意味します。
モラハラは精神的DV(ドメスティックバイオレンス)とも呼ばれており、モラハラという言葉が広まるにつれて、家庭や職場でモラハラを受けている被害者は増加の一途を辿っています。
モラハラは直接暴力を振るう訳ではないので身体的な特徴は残りづらく、周りからは気付かれにくいため、どんなにモラハラを受けていてもそれを証明する手立てが少ないため、誰にも言えずに悩んでいる人や、どんなにモラハラを訴えても双方の意識の違いから「そんなつもりはなかった」と意見の食い違いにより、ますますトラブルになることも少なくはありません。
貴方の周りは大丈夫?モラハラの特徴とモラハラ傾向セルフチェック!

では、モラハラ行為とは具体的にどんなものが当てはまるのでしょうか?
1.自分と価値観や立場の違う人を理解しようとしない 2.他人の成功話や幸福なニュースを嫌がる、見下す 3.疑い深い 4.店員や後輩に偉そうな態度をとる 5.周囲にも自分のやり方を押し付けがちである 6.素直に謝ることがなかなかできない 7.誤りを指摘されたり、反対意見を言われたりすると怒る 8.自分に不利な状況になると逃げ出したり人のせいにしたりする 9.趣味やストレス発散法を持っていない 10.相談できる友人やコミュニティを持っていない
こちらはモラハラ傾向にある男女に共通した特徴です。3つ以下は特にモラハラの心配は無し、4~6つは要注意、7つ以上になるとモラハラ傾向はかなり高くなり要注意だと言われています。
また、女性から見たモラハラ傾向にある男性の共通した特徴は①最初は優しい ②言葉で相手を威圧するため暴力は振るわない ③自分を正当化し何でも人のせいにする ④ある日突然無視したり、すれ違いざまに暴言を吐く ⑤第三者の前では外面は非常に良い⑥飴と鞭を使い分けて支配下に置こうとする⑦同情心を誘うために迫真の演技をするといった、とにかく理不尽な行動や言動が挙げられます。
勿論モラハラの被害者は女性だけでなく男性もいます。モラハラ加害者が女性の場合ですと、上記に挙げた特徴の他に、言葉巧みに揚げ足を取る・自分を悲劇のヒロインに仕立て上げて自分が被害者であることを前面に押し出すといった傾向が見られます。
モラハラに至った原因をチェック

物事が起こるには何でも原因というものがあります。モラハラをする人々は何故モラハラをするようになったのでしょうか?
モラハラ原因①自己愛性の人格障害
モラハラの加害者は「自己愛的変質者」とも呼ばれており、とにかく自分に対して根拠のない自信を持っています。「自分は何でも出来る」「自分は正しい」「他人は自分に利用されるためだけにある」と思っているのとは裏腹に、実はそれら全てはコンプレックスの裏返しだったりすることが多いのです。
つまり根底では「自分は利用価値もない無能な人間であり、誰にも愛してもらえない」といった不安や恐怖が常に付きまとっている状態で、その不安や恐怖心から逃れるために、他人からよく見られようと過剰に努力しますが、偽りの自分と本来の自分のギャップに耐えきれなくなり、その鬱憤を晴らすため、モラハラに走るという傾向が多いようです。
モラハラ原因②親からの虐待・ネグレクト
モラハラをする人々は、子供の頃に親から同じようにモラハラや、虐待やネグレクト(育児放棄)を受けていた人が多いとも言われています。人格形成真っただ中にこのような状況に陥れば自分を大切にする概念が養われないまま育ってしまい、結果、親を始めとする他人の顔色を伺うのが癖になり、自分を粗末に扱い、劣等感を抱きやすい自己肯定感が低い大人へと成長します。
劣等感が膨らんでいくと性格も歪んでいく傾向が非常に多く、加えて幼い頃に満たされなかった自己肯定感を何としてでも満たそうという欲求も加えられ、家庭内や職場でモラハラをすることで、自身の精神状態を安定させているというモラハラ加害者も非常に多く見られます。
モラハラ原因③親からの過干渉・過保護
幼い頃ならば子供が心配で過保護になったり過干渉になってしまうのは仕方がないことなのかもしれません。しかし成長していく中でも過保護や過干渉が変わらずに続けられた子供は、自分の意思が尊重されていないことを思い知らされ、自信を削れられ、存在価値を見いだせないまま大人になってしまいます。
そのように育った子供は大人になり、「自分は何も言わなくても親が察してくれた」という考えであり、問題を起こしても「親がきっと何とかしてくれる」と信じ込む傾向にあります。なので自分で責任を取る術を知らない・親から大事にされた自分は誰からも敬われ愛され親しまれるに相応しい人間であると思い込み、他人の気持ちを尊重できないため、モラハラ加害者に回ってしまう傾向が非常に強いと言われています。
モラハラ被害の対策をチェック

では、そんなモラハラ被害から自分を守る場合、どのような対策を取ればいいのでしょうか?
これってモラハラ?まずは気付くことから始めよう!
前述したようにモラハラとは、”言葉によって振るわれる暴力”であるため表面化しにくく、周りはおろか自分自身も気付きにくい危険性を孕んでいます。「私のためを思って言ってくれてるんだから…」と放っておくとモラハラ加害者はそれをいいことに言動をエスカレートさせていく可能性が非常に高いため、まずは気付くことから始めましょう。
そのためには、モラハラに該当するかもしれない言動や行動を取られた場合、直後にメモ等で記録することが重要になってきます。チラシの裏でも構いません。書く物がなければスマホやケータイのメモ帳アプリや、新規メール欄の本件部分に打ち込むこともお勧めします。とにかく時間を置かずにモラハラの言動や行動を書き留めて、自身で客観的に見つめなおしたり、第三者に状況を説明する際に大いに役立ちます。
モラハラで損なわれた自尊心を取り戻す
モラハラの言動や行動を紙に書き出して客観的に行動を見つめ直す、第三者から指摘してもらうことでモラハラという洗脳状態から解放された後は、自信を取り戻すことが先決です。
理不尽な欲求や言動、行動などで自分を貶め傷つけた相手とこれ以上一緒にいて何のメリットがあるのでしょうか?人間には心豊かで人間らしい生活を送る権利を誰もが持っています。その権利は何人であれ奪う権利は全くありません。モラハラを正当化するだけの加害者はその権利を脅かす脅威でしかありませんので、関わり続けるだけ無駄です。
モラハラ被害を各機関に相談する
モラハラを相談する場所は全国に一か所以上設けられています。配偶者からのモラハラについては、DV防止法に基づいて設置された「配偶者暴力相談支援センター」、男性からモラハラを受けている女性の場合は「女性センター」等があり、他にも法テラスや児童相談所など、モラハラ被害者の立場に合わせた相談機関が全国各地にあります。
全国各地に点在するモラハラ対策相談機関を検索することが出来るサイト。検索ページだけではなく電話でも相談窓口を無料で案内してもらうことが出来ます。(通話料除く)
また、少々特殊ではありますが匿名掲示板やYahoo知恵袋、教えてgooなどの質問サイトにて、身元を隠して匿名でモラハラを相談するのも一つの手段です。匿名だからこそ与えられる解決策を得られたリ、同じモラハラ被害者の体験談などを聞く機会がありそこから対策を思いつくメリットもありますが、真面目に話を聞く気のない人に心無い言葉を浴びせられてしまうかもしれないデメリットも孕んでいます。
モラハラ加害者の治療法とは?

「あなたはモラハラを受けている」と第三者に指摘されることでようやく気付く被害者も多いのですが、「あなたがしていることはモラハラだ」と第三者に指摘されるまでモラハラをしている自覚がない加害者もかなりいます。
なので配偶者に離婚を切り出されたり、部下にモラハラの証拠を突きつけられて何らかの処分を受けたことで、初めて自分がモラハラ加害者である現実を突きつけられて呆然とする人も。
「浮気もしていないし暴力も振るっていない」「そんなつもりではなかった」と言っても、モラハラ被害者にとっては言い訳以外の何物でもありません。ある日突然モラハラ加害者として何もかもを失う前に、講じられる治療や対策はいくらでもあります。
もしや自分も!?モラハラ加害者度チェック
モラハラ被害者と同じように、まず自分がモラハラ加害者として自覚しなければ話は進みません。客観的に自分自身を見つめて相手を追い詰める言動や行動を取っていなかったかどうかを再確認してください。
モラハラを自覚して二度と繰り返さないと心に決めたのならば、次にすることは「モラハラ加害者から真の意味で脱出するための治療」です。心に決めただけではいずれまた同じことの繰り返しになります。モラハラはある種の心の病であり、何らかの手立てを打たない限り死ぬまで治らないという説もあります。本気でモラハラを脱出するためには根気よく治療していくことが必要なのです。
モラハラの治療には、カウンセリングや認知改善方法、催眠療法などが挙げられます。前述のようにモラハラ加害者の多くは自己愛性人格者であったり過去にトラウマを抱えているケースが非常に多いので、まずは自分と向き合う事が先決なのです。
いずれにせよ、一朝一夕でどうにかなる程モラハラは甘くはありません。長い間モラハラに気付かなかった分、同じくらい長い時間をかけて治療をしていくことが大切です。
モラハラの言動・行動チェックについてまとめ

モラハラはする人もされる人もまず第一に自覚をすることが大切です。「言いたいことを言い合える仲」というのは理想ではありますが、行き過ぎた言葉は凶器になり、相手の心ばかりではなく絆さえもズタズタに壊してしまいます。
モラハラに限らず円滑な人間関係を築くには「相手の立場に身を置く思考」が基本です。自分を大切にするのは勿論ですが、本当に大切な人を失う前に言葉を発する前にこのことを心がけてみてはいかがでしょうか?
そして自分がモラハラをされていると思ったならば、決して一人では抱え込まないで下さい。どうにもならないと思ったのならばまずは自分を優先して下さい。少しでも多くのモラハラ被害者がモラハラから解放されることを祈らずにはいられません。
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