妊娠・育児
生理周期が早い・短いとどうなる?病気や妊娠、それぞれの可能性は?
女性には重要な生理的現象の月経ですが、人によって生理周期や期間が短い人、早い人がいますよね♪一体、正常な生理周期はどれ位なのでしょうか?また生理周期が短い場合や早い場合には、体にどんな可能性や影響があるのでしょうか?受診する前の参考にされて下さいね♡

目次
生理周期とは?
毎月の月経が始まってから、次の月経が始まるまでの期間を生理周期と言います。この生理周期は個人の差が大きく、なかなか人と比較する状況もないことから、異常があったとしても気づきにくく妊活を始めてから知る人も多いのです。今は携帯で生理周期を記入・保存出来るアプリもあるので、それらを上手く活用して自分の生理周期を知るのもオススメです。

月経期間とは?
月経期間とは月経が始まって終わるまでの間の通常であれば1週間程度の期間を指しています。生理周期と月経期間は密に関わりがあり、女性の体に大きな影響が出てくる期間と言えます。妊活を行う際には月経期間や月経量も重要参考項目になるため毎月のチェックは忘れずにしておきましょう!
正常な生理周期は?人によって短い人・早い人がなぜいるの?
正常な生理周期はだいたい26~35日くらいの間で繰り返されます。また月経の際には通常1~2日目が一番出血量が多く、おおむね1週間くらいで徐々に出血量が少なくなっていきその月の月経が終わります。毎月きっちり同じ周期で月経が到来するという人もいれば、体調不良などで時折2~3日前後する場合もありますが、この範囲であれば許容範囲と言えます。
人によって生理周期が違ったり短い・早い人がいるのは、個々のホルモン分泌や子宮の発育不全など何らかの問題がある場合が多く、生理周期が短い・早い人で将来的に妊娠を望んでいたり、妊活中の人であれば早いうちに原因を突きとめ、個々にあった治療を受ける事が重要になってきます。早い段階で分かり治療することで、治療期間も短くすむ場合が多いのです。
生理周期が短い・早いとは?
生理周期が早いことを「頻発月経」と呼び、生理周期が24日以内で月経を繰り返す特徴があります。反対に39日以上の場合を「稀発月経」と呼び、これらを総称して「月経不順」と呼んでいます。
また月経期間も重要で月経の量が少なかったり、月経期間が3日以内と短いような「過少月経」は頻発月経の人に多く見られます。一方で月経量が多かったり、月経期間は1週間くらいと通常の人と同じですが、月経が始まって3日以上経過しても量が減らない・血液の塊が出るのを「過多月経」と言い稀発月経の人に多く見られます。
妊活中の女性にとって生理周期や月経期間の短い・早いといった月経不順は大敵です。妊活前でも生理周期が短い・早いなどの異常を感じられたら、婦人科を受診することで、早いうちから治療ができる上、将来的に妊娠を望んだ際にも妊活期間が短く済む可能性が高く、金銭面はもちろんですが心身共に負担も軽減出来ますよ!自分のためにも受診することはとても重要です。
生理周期が短い・早い原因は?
生理周期が短い・早い原因の多くは「ホルモンの異常」「卵胞期が短い」「無排卵」が考えられます。ただし初経から3~4年の性機能が未発達な状況で起こる生理周期の短い・早い場合と、ストレスや精神的ショックで年に1度程度起こるズレは心配ありません。徐々に正常な生理周期になっていきますので除外して考えて下さいね!
また生理周期や月経期間の短い・早い場合、更年期が絡んでいることもあります。通常更年期が訪れるのは卵胞が減り始める40代~50代で、更年期に入るとホルモンのバランスが崩れるので、生理周期や月経期間が短い・早いといった月経不順になるのです。この更年期に起こる月経異常の短い事や早い事はすべての女性に起こるもので、その起こり方には一定の順序がありますので、婦人科の医師であれば、すぐに区別がつきます。
更年期の生理周期や月経期間が短い・早い場合は心配ありませんが、更年期だからと言って妊娠しないわけではありませんので、思いがけない妊娠をしない為にも更年期初期は気を抜かず避妊を心がける事をオススメします。
最終的に1年以上月経が来ない場合は閉経したと見なされます。年齢的には、だいたい50歳前後が多いようです。しかし最近では食生活乱れなどで、30代でも早い更年期を迎えて数年後に閉経してしまう人もいるので、若くても生理周期、月経期間や量には注意が必要です。
生理周期が短い・早い時に考えられる病気①ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)の異常
ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)とは、脳下垂体から分泌されるホルモンの一つで、ゴナドトロピンには「卵胞刺激ホルモン」と「黄体形成ホルモン」です。特に生理周期や月経期間が短い・早い人に見られるのが「黄体形成ホルモン」の分泌不足です。黄体形成ホルモンの主な役割は、排卵を誘発したり排卵に至るまでのプロセスで重要な役割を担っているのです。これが不足すると排卵を誘発する作用弱くなり、排卵が上手くいかなくなる病気です。
更年期には女性ホルモンの分泌が減るため、これを増やしてバランスを取ろうとゴナドトロピンの分泌が過剰になりますが、結果として女性ホルモンの分泌量は減り続けるために、ゴナドトロピンの分泌量だけが増え、ホルモンのバランスが崩れてしまうのです。このバランスが崩れる事で引き起こる「ほてり」「イライラ」「うつ症状」などを更年期障害と言うのです。
生理周期が短い・早い時に考えられる病気②卵胞期短縮症
卵胞期が短いことを卵胞期短縮症と言いますが、基礎体温上の低体温期(妊娠しやすい時期)にあたるのが卵胞期です。ここが短いと卵胞を育てる期間が短いため卵子が未熟なまま排卵を迎えてしまう可能性が高く、妊娠に大きな影響を与えます。
またこの病気の場合、ただのホルモンバランスの乱れだけではなく卵巣の機能が低下している可能性が高いこともあるため注意が必要です。基礎体温を付けていれば自分自身で気が付くことが出来ますし、受診した際にも過去数か月間の計測値は必要になるため、日頃から付けておくと慌てずに済みますよ!
生理周期が短い・早い場合、妊娠どう影響する?
「卵胞期の短縮」「排卵が上手くいかない」「ホルモン分泌が悪い」といった症状が生理周期が短い・早い人から見られる為、妊娠に必要な排卵機能の低下から起こる不妊症や妊娠しても卵子が未熟なまま受精したために、受精卵が発育不良となる流産が考えられます。
妊娠には健康な卵子と精子の出会いが必要不可欠な為、生理周期や月経期間、排卵の正常な活動とバランスが大切になってくるのです。そのため妊活の際に、まず最初に指示されるのが基礎体温の測定で、医師はその周期表から様々な事を読み取りながら妊活を進めていくのです。
生理周期が短い・早い場合、どのタイミングで受診したら良いの?
妊娠以外で婦人科に行くことが苦手な女性もいると思いますが、生理周期や月経期間の異常を3か月以上感じたら、何らかの病気が原因の可能性が高くなりますので、早めに受診することをオススメします。早期に病気が見つかることで短期間で病気を治せる可能性が高まり、後の妊活にも病気の影響なく始められますよ。
生理周期が短い・早い人にオススメの治療法
女性の生殖機能の順調な働きを促してくれるものとして、食べ物や漢方薬、冷え性対策を特にオススメします。ただし無排卵やホルモン異常の場合など、専門的治療が必要な場合もありますので、その場合は医師と相談の上、紹介するものを上手に生活に取り入れながら改善していくようにして下さいね。
食べ物
ゴマや小麦胚芽、玄米、小松菜、トマト、キノコなどホルモンバランスを整えてくれる栄養素が多く入った食材を使いバランスの良い食生活も大切です。和食中心の食生活にすると取りやすい食材ばかりなので、積極的に取り入れて欲しいですね♪
栄養のバランスはもちろんのこと、和食はダイエットにも最適です。体の中と外を同時に改善させていけますよ♡逆に食べ過ぎないようにして欲しいのが、甘いお菓子や刺激性食品、脂っこい食べ物です。
漢方薬
漢方薬は元々自然界にあるものから作られていますので、体への負担も少なく即効性は求められませんが、体質改善には効果的と言われています。中でも精神的な月経不順に効果が期待できるのが「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」で他にも多くの種類があるため、専門薬局や漢方を取り扱う病院に相談し、自分にあった漢方薬を処方してもらうことをオススメします♪
冷え対策
女性に多い冷え性。冷え性によってホルモンバランスが崩れてたり、血液の流れが悪くなり様々な体調の不調を引き起こす原因となります。体を温める作用のある「しょうが」やカイロ、足湯などで芯から温めてあげる事で冷えを抑えられます。
生理周期が短い人や早い人は特に不安や異常を感じたら、早めの受診を心がけましょう♪
女性の体は実に繊細で複雑です。しかし自分の生理周期や月経期間を知るだけで、病院に行く前に自分自身の精神面を知れたり、病気を知れたり出来る可能性が増えるのです。
月経にまつわる事は話づらいので、中々情報交換も行えないのが普通です。でも標準期間を知っておくだけで受診が必要なのかが判断がつくと思います。生理周期や月経期間が短い・早いことで不妊症になる可能性もありますし、治療が遅れる事で妊娠を諦めなくてはいけなくなる可能性もありますので、自分の体と向き合い異常をキャッチする事が大切です。