婚約と結婚の意味の違いは?法的な定義・基礎知識を紹介!口約束でも成立?

婚約・結婚・入籍・内縁…男女の関係を表現する言葉は沢山存在します。中でも結婚と婚約は似た言葉ですがその意味はどう違うのでしょうか?そもそも法律上の定義に違いはあるのでしょうか?知っているようで、よく知らない婚約の意味について徹底分析します!

婚約と結婚の意味の違いは?法的な定義・基礎知識を紹介!口約束でも成立?

目次

  1. 婚約・結婚・入籍・内縁…それぞれの意味・定義の違いは?
  2. 婚約の定義・意味
  3. ヒトの前で婚約の「証」をつくることの意味
  4. モノという婚約の証をつくることの意味
  5. 婚約の証としての親へのあいさつ
  6. 婚約をする上での「結納」の意味は?
  7. 結納を代替する意味で開催される食事会
  8. 婚約をする上での指輪交換の意味は?
  9. 婚約式って知ってる?その意味・意義は?
  10. 海外では当たり前?「婚約パーティ」の隠れた意味
  11. 後戻りできなくなる?「婚約通知状」の隠れた意味
  12. 婚約は口約束でも成立するのか?
  13. 婚約と結婚の違いは?それぞれの定義と意味の違い
  14. 婚約と内縁はどこが違うのか?それぞれの意味
  15. 婚約と入籍はどこが違うのか?それぞれの意味
  16. 【まとめ】婚約は口約束でも成立。責任の重さを自覚しよう!

婚約・結婚・入籍・内縁…それぞれの意味・定義の違いは?

恋愛中のカップルが、その恋愛を成就する最終形態は「結婚」を想定することが多いのではないでしょうか。しかし、世界には必ずしも結婚生活をゴールとしない国も少なくありません。

日本では恋愛結婚の場合、あまり婚約を重視しない傾向にありますが、国によっては婚約に結婚生活と同じぐらいの重点を置く国もあったりします。そもそも結婚と婚約の意味・定義にはどのような違いがあるのでしょうか。

そこで今回は婚約の定義や意味、基礎知識について深く考察した後に、婚約を取り巻くイベントの数々をご紹介します。また、結婚・婚約・入籍・内縁などの相違点について検証します。結婚生活を送っている人も、恋愛中のカップルも、今の自分達の状態を再確認してくださいね。

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婚約の定義・意味

婚約とは、結婚をする前の状態です。多くの場合、その約束は婚約する二人以外の第三者に認められたり、後々でも確認できるように指輪や誓約書などのモノを残します。

法的な入籍手続きとは異なり、婚約には特に法的な手続きがないのが特徴です。したがって、法律によって定められている決まりごともありません。

法的に認められたものでないのであれば、婚約はカップルにとってメリットや意味がない行為のように思えます。しかし、そうではありません。

婚約という形態を取ることで、結婚生活への道のりをカップルで共有することができるという「(今までの恋愛とは違って、)結婚に向けて気持ちを引き締める」という意味があります。また、婚約は家族や親戚に対して、「この人と結婚生活を送ります」という結婚の意思表示にもなります。

多くの人に支えられて結婚生活は成立します。結婚への意志を公にすることは、支えてくれる人に対する御礼と、「これからも若い二人をよろしくお願いします」という挨拶をする意味合いもあります。

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ヒトの前で婚約の「証」をつくることの意味

婚約は二人の間の「口約束」だけでは物足りなく思えるものです。ただの愛の言葉なら、さんざん恋愛関係の中で交わしてきたはずです。二人の間だけで約束するだけでは、結婚生活への約束をしているのかどうか、周囲は知る術がありません。

まず基礎知識として、法律の定義上、人前で婚約を知らせなければいけない、ということはありません。しかし、周囲の人々に婚約や結婚への意志を伝える機会を設けることが、多いようです。

一つの方法は、第三者による立ち会いを得た上で結婚生活の約束をすることです。将来結婚の約束を交わした二人である、ということを、二人以外の人に認めてもらいます。二人の間だけの口約束ではありませんから、一方が「そんなことを言っていない」と後で翻しても、通用しません。

具体的には「結納」「婚約式」「婚約パーティー」などの形式をとります。それぞれのイベントについての基礎知識は以下でまとめますが、両親や身内、親類や上司、恩師、親しい友人が立ち会うことが多いようです。

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モノという婚約の証をつくることの意味

第三者の立ち会いがない場合でも結婚生活の約束、婚約の気持ちを示すことはできます。これは基礎知識として上でも説明してきましたが、法的に定義された行為ではありません。しかし、婚約に際してモノを交換することがあります。

お互いの結婚への固い約束の気持ちを表すという意味で品物を二人で用意し、交換することで「ただの恋愛ではなく、婚約している」ことの証拠を口約束以外に残すのです。具体的に残すモノとして代表的なのは「婚約指輪(エンゲージリング)」「誓約書」「婚約契約書」などがあります。

婚約指輪の相場などに関する基礎知識は別の記事に譲ります。婚約において婚約指輪という形で抽象的に結婚の意志を表示する場合もあれば、具体的な約束を文面で取り交わす場合もあります。

さらには、婚約後に婚約したことを親類や知り合い、友人などに書面で通知する婚約通知状を送るカップルもいるようです。

日本では婚約指輪を男性が準備し、女性に贈るという風習があります。女性は何も返さないのではなく、婚約指輪の返戻に腕時計などをお返しすることが多いことを、基礎知識としておぼえておきましょう。

婚約指輪は婚約の際に取り交わされるのではなくて、プロポーズ(結婚の申込)の道具として用いられる場合もあります。女性が婚約指輪を受け取ることは、一般的には結婚の申し込みを受諾したことを意味し、婚約は無事成立したことになります。

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婚約の証としての親へのあいさつ

現代は当人同士が先に結婚の約束をしてから、互いの両親に結婚の挨拶をするパターンが多くなっていますが、昔は自分の親、相手の親の了解なしに「婚約」をすることはタブーでした。

恋愛結婚が主流の現代でも、当人同士が結婚の約束を交わしたら両親に挨拶をするのが一般的です。法的な定義はありませんが、新しい家族になることの挨拶は当然のマナーと言えます。

カップルとしてお付き合いしていた時から、すでにご挨拶を済ませていたとしても、結婚の意志を固め、二人で婚約をしたなら、やはり正式にご挨拶をするのが一般的です。

両親からの承諾がないと結婚ができない時代ではありません。しかし、円満な結婚生活を送りたいなら、筋を通すことは大切なことです。

婚約をする上での「結納」の意味は?

婚約をする際、日本特有の習慣として行われているのが「結納」です。昔は常識・基礎知識とされてきた結納も最近では廃れつつあります。ただし現在でも、婚約をしたら結納を交わすことを求める地域・ご家庭があったりします。

結納で前面に出てくるのは「家」です。結納は個人と個人が結婚の約束をするのではなく、「家」と「家」が結婚の約束をするという意味合いがあります。

結納の形式や方法は、地域や家によって千差万別です。その多くは両親や親類縁者が参加し、家同士が近しく交わるための会を催し、現金や縁起物を贈り合います。

結納を代替する意味で開催される食事会

最近は結婚にまつわるコストを抑制する意味合いで、以前は結納時に交わされていた金品の交換を慎む傾向にあります。その一方で、両家の顔合わせだけはしておきたい、という場合に開催されるのが食事会です。

もちろんのこと食事会を開催しなければ婚約にならないという定義は全く存在しません。ただ親睦を深めるだけに食事をするだけの場合もあれば、婚約した二人が時計と指輪を交換する場を設ける場合もあります。

結納にしても両家の顔合わせの食事会にしても、目的は、これから新しい親族関係を結ぶことになる両親同士が対面し、若いカップルの結婚の意志を確認し、人間関係を深めることが主たる目的です。

婚約をする上での指輪交換の意味は?

婚約指輪を交換することの法律上の意味はありません。結婚の意志や婚約の証として交換されるだけの意味しかありません。一般的には、男性から婚約指輪を女性に贈り、女性から男性へは時計やアクセサリー、スーツなどを贈るのが一般的です。

もちろん婚約指輪を交わさなくても、口約束だけでも婚約は「成立」します。しかし、口約束は「言った/言わない」という水掛け論に陥りやすいのに対し、婚約指輪を交わしたとなると、婚約の意志に議論の余地はなくなります。

指輪をはじめとして、品物にこだわることに結婚生活上何の意味もありません。しかし、気持ちを物に託すことでいよいよ結婚する覚悟が固まるという効果があるようです。

婚約式って知ってる?その意味・意義は?

日本ではあまり一般的ではありませんが婚約に際し、「婚約式」という催しを開催することがキリスト教圏ではあります。婚約式はキリスト教に基づく宗教儀式のひとつで、結婚する意志を家族の前と神様の前で公にし、誓うものです。神様の前で誓うわけですから、この約束はよほどのことが無い限り破れないという心理的な効果があります。

婚約をする二人がキリスト教信者でない場合、宗教儀式の一環ではない婚約式を開催することがあります。結婚式の一形態である「人前式」同様、近しい第三者の前で結婚の誓いを交わします。

婚約式には決まった形式・定義というものは存在しません。立会人を前に、結婚を誓い、誓約書を交換したり、婚約指輪を交換したりするのが一般的です。

海外では当たり前?「婚約パーティ」の隠れた意味

以上、婚約に関する一般的な手続きに関する基礎知識をご紹介してきました。しかし、そうした基礎知識の枠にはまらない、婚約のイベントがあります。それが「婚約パーティ」です。

日本では一般的ではありませんが、近しい第三者の前で二人が将来の結婚を誓い、その誓いを祝うために第三者の友人たちを交えパーティで交流を行います。

親族だけが揃う食事会とは異なり、お互いの友人たちを呼んで、婚約を祝うことが婚約パーティの特徴です。基本的には結婚を約束した二人が主催するパーティーです。婚約パーティは結婚式披露宴よりもカジュアルなパーティーになることが多いようです。

後戻りできなくなる?「婚約通知状」の隠れた意味

「婚約パーティや婚約式のような畏まったことをやりたくはないけど、婚約した事実や結婚の意志を広く知らせたい」という場合に、親類や知人に送付するのが「婚約通知状」です。

婚約をしたら婚約通知状を送らなければいけないという定義や決まりごとは一切ありません。送付する、しないは本人たちの自由です。

ただ、こうした通知状を送ることによって、「聞いてない」「挨拶してもらってない」という、頭の硬い人たちの不平・不満を防ぐという意味合いもあります。

婚約は口約束でも成立するのか?

婚約とは結婚することを約束するということです。約束は結婚する当人同士の間で行われるものです。約束をした際の二人の意志の硬さ、真剣さなどにもよりますが、お互いに真剣であれば口約束をしただけでも法的には婚約が成立します。

熱々のカップルにありがちなのが、つきあい始めのノボセた時に、「ノリでプロポーズをして、相手も気軽にOKしてしまった」というパターンです。ノボせている時は良いのですが、「やっぱりやめることにした」という場合も出てきます。

しかし、のぼせている、のぼせていないは別として、お互いに真剣に約束を交わし、それを信じあっていたなら、その約束は尊重すべきです。状況によっては、相手方から「婚約破棄だ」「債務不履行だ」といって損害賠償を求められることになりかねません。口約束であったとしても、結婚の約束は慎重を期して行いましょう。

婚約と結婚の違いは?それぞれの定義と意味の違い

婚約とは、繰り返し説明してきましたが結婚の約束をするという意味です。結婚の約束をした二人は「婚約関係」になり、互いに相手のことを「婚約者」と呼べるようになります。

しかし「婚約」は、結婚する場合の婚姻届のような書類もなく、形式は自由。婚約の法的な定義や、婚約の成立要件となる法的な手続きはありません。ただし、婚約は口約束でも立派に成立する「契約」の一種です。

一方、結婚はどのように定義されるのでしょうか。日本の法律では「結婚」は「婚姻」と呼ばれます。婚姻とは夫婦であることを意味し、婚姻届を役所に提出・受理されることによって成立します。

婚姻が成立すると、夫婦で新しい戸籍がつくられ、同じ名字になります。また、夫婦として生活・扶養・同居・相続などの義務と権利が発生します。これに対して「婚約」は、あくまで結婚を前提とする約束をしている状態であるので、上記のような法律上の夫婦ではありません。したがって、夫婦としての債権債務は発生していない状態です。

婚約と内縁はどこが違うのか?それぞれの意味

婚約と似た状態に「内縁」があります。意味は似ていますが、微妙に異なるニュアンスで用いられる言葉です。婚姻届を提出してない状態という点では「婚約」と「内縁」は同じです。

しかし、婚約は「結婚を約束をしている状態」であるのに対し、内縁は「周囲から夫婦と認められる生活を送っている状態」を指すことが多いようです。したがって、内縁においては結婚の約束は必ずしも必要ではありません。

婚約と入籍はどこが違うのか?それぞれの意味

婚約とは結婚の約束をしているだけで、まだ結婚はしていない状態です。上でも述べたように、結婚とはその約束を遂行した状態です。約束の遂行においては、婚姻届が提出されます。婚姻届が提出されると、二人は同じ籍に入ります。これが入籍です。

したがって、入籍=婚姻=結婚と婚約との違いは、結婚を実際にしたのか、約束をしているだけか、という違いがあります。

結婚という言葉から「結婚式、披露宴を開催した」と類推する人がいます。このように類推されてしまうと、「呼ばれてない」と憤る人もいるので、結婚式を開催していない場合は「入籍しました」と報告することが多いようです。

【まとめ】婚約は口約束でも成立。責任の重さを自覚しよう!

婚約と結婚の違い、婚約と入籍の違いなど、婚約に関する基礎的な定義や、婚約の手続きに関する基礎知識についてご紹介してきました。口約束でも婚約は成立する可能性があること、婚約指輪の婚約などは必須ではないことを確認できました。

こうした基礎知識を理解していようが、理解していまいが、約束というのは重いものです。特に結婚のような大きな出来事についての約束は安易にはせず、将来の結婚生活を共に歩むにあたって、信頼のできる相手とだけ約束を交わすようにしましょう。

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