美容
アトピーは遺伝する・しない?どれくらいの確率?遺伝を防ぐ方法は?
誰しもスキンケアを大切にしているこの時代、わが子にアトピーにはなってほしくない!と思うのが親心です。しかし「自分がアトピーだったから子どもにも遺伝するのでは」と不安な方もいるのではないでしょうか?そこで今回は、アトピーの遺伝と確率や防ぐ方法についてまとめました。

目次
アトピーってどんなもの?
皆さんはアトピー(アトピー性皮膚炎)とはどんなものかご存知ですか?アトピーはスキンケアが足りていないだけ!という単純なものではありません。アトピーというのは、B細胞によって免疫グロプリンEタイプが通常よりも多く作られてしまう、簡単に言えば免疫不全症です。ですので皮膚自体の問題で炎症が起きるのではなく、実際は「免疫」に問題があるのです。
見た目に分かる症状は、主に長期に渡る湿疹です。強いかゆみがあり、掻いてしまうことによって患部がジュクジュクします。また乾燥しやすいので、ジュクジュクが治ってもカサカサし、かゆみを感じます。ですので過ごしやすい季節は症状が落ち着いたりもしますが、乾燥の強い冬や、汗を掻き、肌に刺激が多い夏は悪化したりと症状を繰り返し、季節ごとに適切なスキンケアを必要とします。
アトピーになる原因とは?
アトピーの原因は遺伝だけじゃない!
ではアトピーになる主な原因とは何なのでしょうか?皆さんもご存知かと思いますが、1つ目の原因は遺伝です。この場合、生まれ持った体質がアレルギー体質であり、肌のバリア機能がうまく働かないことが原因で肌の炎症を起こします。そして2つ目の原因は生活環境です。食べ物やハウスダスト、ペットが原因で起こることもあります。最近増えているのは、食べ物が原因となるアトピーです。1つ目の原因からわかるように、アトピーは遺伝しないものであるとは言えません。
じゃあアトピーが遺伝しない確率は?
アトピーが遺伝しないことってあり得るの?
アトピーが遺伝することは先ほど説明致しました。ではどのくらいの確率で遺伝するのでしょうか?まず、日本人はおよそ10%が「アトピー体質の素因を持つ」とも言われています。さらにアトピーが親から子どもに遺伝する確率は、「両親のどちらかのみがアトピーの場合」およそ30%、「両親のどちらもアトピーの場合」およそ50%と言われています。
最初に述べた通り、日本人はおよそ10%がアトピーの素因を持っているため、両親・祖父母ともにアトピーでなくても、子どもが発症してしまうこともあります。アトピー体質には、様々な原因と複数のパターンがあり、今アトピーでない両親の子どもも、決して遺伝しないというわけではないのです。しかし、発症が100%というわけでもありません。アトピーは、生活環境や食事、遺伝と、多くの要因が密接にかかわって発症するものです。要因のいくつかははっきりしているので、発症しにくい環境を作ることは不可能ではないのです。
アレルギー体質は遺伝しやすい!
アトピーは優性遺伝?
優性遺伝とは、両親の持つ遺伝子が対立した際、実際に発現する確率が高い方の遺伝子の事です。簡単に言うと、遺伝しやすい遺伝子ですね。そしてアトピーの場合ですが、アレルギー体質は遺伝しやすい事から優性遺伝子ではないかと言われています。しかしアトピーの場合は、「一重と二重なら二重の方が優勢遺伝子」とような単純な単純な話ではありません。
アトピーの遺伝子は1つの遺伝子ではなく、様々な多くの遺伝子が絡み合って生まれる、多因子遺伝であるという説もあり、まだ詳しいことは分かっていません。また、子どもにアトピーが発現しても、どのように症状が現れるかには大きな個人差があるのです。
遺伝を防ぐにはどうすればいいの!?
遺伝するからとあきらめないで
先ほどの内容からアトピーは遺伝などによって発現しやすいという事が分かりました。そしてアトピーをはじめとするアレルギーは、完治する事は今の医学では難しいです。ですが「どうせ体質で子どもにも遺伝するんだ」なんて諦めないでください。というのも、アトピーは親の産前・産後の努力で、予防できることがあるからです。(人によって差はあります)
そもそも、両親がアレルギーだからといって、重症度や発症する時期などが全て子どもに遺伝するかと言うとそうではありません。両親共に重度の喘息やアレルギー、アトピーの症状があっても、子どもは乳幼児期を過ぎれば完治する軽いアトピーのみであったり、反対に親は花粉症のみなのに子どもはアトピーや喘息持ちであるなど、遺伝と言っても発現具合には大きく違いがあります。そしてアトピーを防ぐのに有効と言われる手段もあるのです。
赤ちゃんの時に保湿するとアトピーを防ぐ確率が上がる!?
アトピー遺伝を防ぐにはスキンケアが大切!
生まれてすぐの状態から赤ちゃんに保湿剤を塗り、スキンケアし続けると、両親がアトピーの子どもでも発現しないことが多いそうです。しかも3割の確率と、希望を捨てるには惜しい数字…!確実とは言えませんが少しでも望みがあるなら試さない両親はいませんよね?
また、確実でない方法の確率を上げるために、保湿に使用するクリームにもこだわりたいところです。ただ一言に保湿、と言ってもそのためには体を乾燥から保護するスキンケア用クリームが必要です。
保湿効果が高いスキンケア商品として良く知られているのがワセリンですね。しかしワセリンは乾燥から守ると同時にべたつきが強く、肌に違和感を感じて掻きむしってしまうことがあるようです。石油でできているので毛穴を塞いでしまうのでよくないという意見もありますね。まだ免疫力も高くない子どもの肌です。塗るものはしっかり選んでスキンケアしてあげてください。
妊娠中から腸内環境を整えることがアトピーを防ぐ!?
原因の腸内環境の改善で遺伝しない確率が上がる!?
アトピーの原因として有力なのは、生活環境であると先ほど紹介しました。特に生活の中で、腸内環境を整えるということが重要だそうです。腸は脳と同じくらいに人体を司る存在だそうで、「腸内環境の乱れ」がアトピーなどのアレルギーの免疫不全の原因になるのだそう。また、新生児の間にできた腸内環境は変えることは難しいと言われています。ですので子どもがお腹にいるときから、お母さんは腸内の環境を良くするように努力しなければいけません。
腸内環境を整えるのに良いとされているのが「ヨーグルト」ですね。しかし砂糖を取りすぎるのはあまりよくありません。プレーンの物を購入し、はちみつなどを加えて食べることをおすすめします。妊娠する前と妊娠中のお母さんの腸内環境が、子どもが生まれてからの腸内環境にも大きな影響があります。さらにどのようにして産まれたか、質の良い母乳を飲んだか、これらも大変重要になります。
妊娠中は和食を中心に!
アトピーが遺伝しないよう防ぐには和食も効果あり!
日本人は古来より、土地の気候や環境に自然と対応した作物を育て、食べてきました。そして腸内細菌は、その自然で育った食べ物を消化吸収できるよう進化してきたはずです。しかし現在、我々が口にするものは抗生物質を使用して保存された肉、汚染物質で溢れた海の魚、遺伝子を組み換えられ、殺虫剤のかかった野菜、キレイに保つ為に混ぜられた食品添加物、自然とは言えない加工食品などです。これらは日本で自然に育った作物を消化吸収してきた腸内細菌を弱める物ばかりです。
これらの食生活は腸内細菌を減らし続ける原因となっており、この先アレルギーを持つ子どもは増えていくと言われています。少しでもそれを回避するには、できるだけ既製品に頼らず、和食中心の食生活を心がけてください。50年前、アレルギーというものはほとんどありませんでした。その頃のような食生活に戻ることができればアレルギーは身近なものではなくなるかもしれませんね。
もしも子どもがアトピーになってしまっても
どれだけ努力しても子どもがアトピーに生まれてしまうことはあります。しかし、それが「自分の遺伝のせいだ」「食生活のせいだ」と責めないでください。今のこの時代で食生活をすべて見直すことは容易ではありませんし、遺伝なんてどうにかできることばかりではありません。それよりも、子どもの症状と向き合い、しっかりケアしてあげてください。
アトピーは、発症したまま治らずに子どもの時期を過ぎると、完治させるのは難しいです。しかしケアで和らげることはできます。アレルギーの原因になるべく接触させない、スキンケアを徹底し、清潔でうるおいのある状態に保つということが大切です。そのためには部屋をこまめに掃除し、保湿を怠らない、といった配慮が必要になります。両親のケア次第で大人になった子どもの肌質が決まります。発症してからこそ、ふんばりどころなんです。
アトピーの遺伝と防ぐ方法についてまとめ
アトピーが親から子どもに遺伝する確率は、両親のどちらかアトピーの場合でおよそ30%、両親がアトピーの場合はおよそ50%と言われており、個人差ではありますが遺伝しやすくなっています。ここまでアトピーと遺伝、防ぎ方についてたくさん書かせていただきました。いろいろ調べ、一番効果が大きいと思ったアトピーの対処法は「腸内環境」をよくすることですね。普段から和食にしたり、ヨーグルトを食べて、日頃からケアしていきましょう!