妊娠・育児
子育てにかかる費用は?ママが感じるお金の不安を徹底調査!
少子化と叫ばれてもう随分と経ちます。今なぜ女性は子供を産まないのでしょうか。それは子育てにかかる費用を不安に思っているからです。赤ちゃんを授かってから子供を社会に出すまで一体いくらかかるのでしょうか。今回は子育てにかかる費用について徹底的に調査してみました。

目次
少子化は子育てにかかる費用が原因だった?!
女性は結婚して子供を産み、子育てをするのが当たり前の時代がありました。だけど今は女性の社会進出もあり、少子化が問題になっています。しかし少子化の原因は女性の社会進出だけなのでしょうか。
実は今、育児に一体いくら費用がかかるのか、そんな悩みを抱えている方が沢山いるんです。今回は妊娠出産から子供を社会に送り出すまで、子育てにかかる費用について調査してみました。
子育てには一体いくらの費用がかかるの?
子供をひとり立派に育て上げるのに、費用はいくら必要なのか考えたことはありますか?実は子育てには結構な費用がかかるんです。では、いつ、どんな費用が必要なのでしょうか。これからパパやママになる方たちのために、育児にまつわる費用を順番に紹介していきましょう。

子育てにまつわる費用その1「妊娠中にかかる費用」
待望の赤ちゃんを妊娠しました。さあ、ここから子育てに関する様々な費用がかかってきます。
妊婦健診費用
妊娠が判ると、妊婦さんは定期的に健診に行かなくてはなりません。妊娠中期までは月1回程度、その後2週間に1回、臨月は週1回が目安となっています。その数は合計で10回~20回ほどです。
1回の健診で5,000円~15,000円くらいかかります。病院へ行くまでの交通費もかかります。さらに特殊な検査を受ける人は、その分も別途費用がかかります。ただし、殆どの自治体は健診に関して補助を出しています。どのように補助を受けるのかなど、前もって調査しておきましょう。
健診の補助は母子手帳と一緒に補助券を渡されるパターンが多いようです。2017年現在、東京、大阪、名古屋などでは14回分の補助券が交付されています。妊娠週によって使える補助券が決まっていますので、間違えないように使用しましょう。失くしたら再交付はしてくれないので注意してくださいね。
となると、妊婦健診に関してかかる費用は、健康な妊婦さんであれば自己負担は大した金額にはなりません。
マタニティ用品・ベビー用品にかかる費用
妊娠すると、妊婦さんには下着やマタニティウエアなどが必要になってきます。安価なものからブランド品までかかる費用は様々です。買い物をしていくうちに、子育ての意識がどんどん芽生えていきます。
そして出産前に、新生児用の肌着、新生児用の紙おむつ、粉ミルク、退院のときに赤ちゃんに着せるカバーオールやドレス、哺乳瓶、哺乳瓶消毒ケース、ベビーバス、体温計、ベビー布団など、子育てに必要なものを揃えておく必要があります。また赤ちゃんの退院に自家用車を使う場合はチャイルドシートも必要です。
さらに出産後はすぐに買い物に行けないため、出産後の1ヶ月健診などに必要な抱っこひもやベビーカーなども出産前に揃えておきたいですね。かかる費用は様々ですが、安く抑えたい場合は、子育ての先輩ママからお下がりをもらったり、リサイクル品などを上手に使うと良さそうです。

子育てにまつわる費用その2「出産にかかる費用」
出産・分娩費用
出産予定日が近付いてきました。いよいよ出産です。子育ての第一歩。女性にとって一大イベントですよね。病院にもよりますが、分娩、出産には大体38万円~50万円程度の費用がかかります。
そんなに?と思うかも知れませんが、健康保険に加入していれば出産育児一時金がもらえます。もらえる金額は子供1人につき42万円(産科医療補償制度に加入していない産院での出産の場合は39万円)。個室を希望したり、高額で有名な病院を選ばない限り、自己負担額はかなり少なくなります。ゆとりある子育てを楽しむためにも、一時金は忘れずに申請しましょう。
もしも帝王切開などの手術が必要になったときは保険が適用されます。以上のことを鑑みて、分娩、出産にかかる費用はそれほど自己負担額が大きいわけではありません。安心して子育てができますね。
【調査結果】妊娠から出産までにかかる費用
というわけで、妊娠から出産には特に贅沢をしなければ60万円ほどで済みます。「妊婦検診補助券」や「出産育児一時金」をきちんと利用すれば、実際に負担する費用はベビー用品の購入など10万円くらいではないでしょうか。節約しようと思えば今や出産はそれほど高額な費用がかかるものではなくなってきたと言えますね。

子育てにまつわる費用その3「入園までにかかる費用」
月々の貯金のすすめ
産院から退院してきたらいよいよ育児の始まりです。まず、これから育児にかかるであろう費用を考えて、月々の貯金をおすすめします。0歳児から入れる学資保険などでもいいと思います。実はこの時期が子育てにおいて最も費用のかからない時期なんです。ですから月々の貯金を少し頑張ってみるのもいいかも知れません。通帳の最初の金額は子供の出生体重から始める人も多いようですよ。
この時期の子育てにかかる費用はオムツや粉ミルク代が大きいですね。新米ママとしては子育てに関する様々な悩みが出て来る頃です。悩みはひとりで抱えずに、地域の民生委員や、子育ての先輩ママを頼りましょう。また、乳児検診や離乳食教室などはママ友を作るチャンスです。
お得なジェネレーション特典を利用
そして殆どの自治体が、この時期の子供の医療費は無料です。さらにこの時期の子供はディズニーランドなどテーマパークの入場料や、飛行機など無料の場合が多いんです。育児の息抜きや想い出作りに、そういった特典を利用してみるのもいいですね。
子供が産まれたら、忘れずに児童手当も申請しましょう。
子育てにまつわる費用その4「保育園・幼稚園にかかる費用」
ここからは条件によってかかる費用が大きく変わってきます。子育て世代の家計に重くのしかかる教育費について徹底調査しました。
保育園にかかる費用
保育園は入園する子供の年齢、親の収入などによって費用が大きく違います。詳しくは自治体に相談してください。
幼稚園にかかる費用
幼稚園は公立か私立かで費用が大きく違います。公立幼稚園とは自治体が運営する幼稚園で、費用は比較的安く済みます。私立幼稚園は学校法人が経営する幼稚園で、費用は公立の2倍とも言われています。
文部科学省の調査によると、公立幼稚園の保育料は3年間で約70万円。それに対し私立幼稚園は3年間で約150万円もかかります。
通園グッズにかかる費用
幼稚園にもよりますが、特に私立だと殆どの幼稚園で制服や通園バッグ、体操服、上靴などが必要になります。指定だと安いもので済ませる、というわけにも行きません。ほかにも幼稚園グッズを入れるいくつもの袋、お弁当や給食費、遠足や行事代、冷暖房費、バス通園の場合はバス代などがかかります。
【調査結果】幼稚園にかかる費用
というわけで、幼稚園にかかる費用は保育料、諸経費、入園準備費用を合わせると公立で90万円ほど、私立だと180万円ほどでしょうか。ただし、認可された私立幼稚園だと自治体から補助金が出るとろこもあります。うまく利用しましょう。
子育てにまつわる費用その5「小学校にかかる費用」
公立小学校にかかる費用
公立小学校では学費、諸経費、給食費など、月々にかかる費用は平均すると1万円ほど。年間で12万円かかります。1年生はランドセルや文房具などを揃えなくてはならないことから年間に30万円ほどかかりますが、実は5年生、6年生になると塾代がかさみ、それを上回ると言われています。それに加えて小学校ではからだの成長が著しいので、学年が上がるたびに体操服や上靴などを新調しなくてはなりませんね。
私立小学校にかかる費用
一方で私立小学校では学費、諸経費、給食費など、月々にかかる費用は平均すると8万円ほど。年間で100万円ほどかかります。修学旅行代が公立と比べてかなり高額だったり、高額な入学金が必要だったりと、100万円のほかにも出費は天井知らずです。私立小学校に対する助成金などはないので、全て親の負担になります。
【調査結果】小学校にかかる費用
学費、諸経費、給食費、雑費、塾代、入学金などを含めて、公立小学校で6年間にかかる費用はおよそ210万円。私立小学校では1,000万円もかかります。
子育てにまつわる費用その6「中学校にかかる費用」
公立中学校にかかる費用
公立中学校にかかる費用は、学費、諸経費、給食費など月々にかかる費用は平均すると13,000円ほど。年間で16万円かかります。ただし中学は入学前の制服代や体操服代、上靴、体育館シューズ代などが結構高額なこと。しかも3年生になると殆どの生徒が高校受験のために塾に通うなど、3年間にするとかなりのお金がかかります。
私立中学校にかかる費用
私立中学校にかかる費用は、学費、諸経費、昼食代など月々にかかる費用は85,000円ほど。年間で105万円かかります。それに制服や体操服、塾代、そして入学金などが加算されます。こちらも小学校と同じで助成金などがないので、全て親の負担です。
【調査結果】中学校にかかる費用
学費、諸経費、給食費、雑費、塾代、入学金などを含めて、公立中学校で3年間にかかる費用はおよそ150万円。私立中学校では450万円ほどになります。
子育てにまつわる費用その7「高校にかかる費用」
育児もいよいよ佳境です。小学校、中学校は義務教育なので誰でも公立へ進学できますが、高校からはそうは行きません。行きたくても受験に勝ち残らなければ学費の安い公立高校へ進学できないんです。中学までは私立はお金持ちが行く学校、という位置付けでしたが、高校からは庶民でも私立へ行くケースが増えます。高い学費は親としては大きな悩みのタネですよね。
公立高校にかかる費用
公立高校にかかる費用は、学費、教科書代、諸経費などを含めて年間26万円ほどです。部活動が盛んな高校ではユニフォーム代や遠征などにも結構な費用がかかります。高校は給食がないのでお弁当代や、電車通学の場合は定期券代も必要になります。入学金、制服や通学バッグ、体操服や上靴代なども必要です。年収制限がありますが、現在は就学支援金、月額9,900円が支給されます。
私立高校にかかる費用
私立高校にかかる費用は、学費、教科書代、諸経費などを含めて年間75万円ほどです。部活動が盛んな高校ではさらに多額の費用が必要となってきます。公立高校と同じで就学支援金、月額9,900円が支給されます。
【調査結果】高校にかかる費用
学費、諸経費、雑費、部活代、塾代、入学金などを含めて、公立高校で3年間にかかる費用はおよそ140万円。私立高校では300万円ほどになります。奨学金制度もありますので、学校や支援団体などに相談してみてください。
子育てにまつわる費用その8「大学にかかる費用」
子育てで最も費用がかかるのが大学です。親は子供を大学へ進学させるために月々コツコツと貯金してきたと言っても過言ではないでしょう。特に私立大学では湯水のように出て行くお金が大きな悩みとなってしまうことも。
大学は入学する前から莫大な費用がかかっている?!
大学の学費が高いことはご存じだと思いますが、親の費用に関する悩みはそれ以前から始まっています。実は大学の受験料がバカにならないのです。今は殆どの大学がセンター試験を利用しているので、まずはセンター試験を受けます。その受験料は3教科以上の受験で18,000円です。次に国公立の二次試験は1校につき17,000円。前期と後期を受験すれば34,000円になります。
さらに親の悩みのタネは私立大学の受験料です。私立大学の受験料は1校につき約3万5千円ですが、歯学系や医学系では4万円~6万円かかる場合もあります。しかも殆どの受験生が複数の大学を受けます。6~10学部ほど受験する生徒が多く、受験料だけでも21万円~35万円にもなります。学費のためにコツコツ貯めていた貯金が、受験の段階で消えてしまうといった悩みも生まれるほどです。
受験校が地元じゃなければ、さらに交通費やホテル代が必要になります。この段階で貯金を使い果たした~、なんてことにならないように、しっかり貯金したいですね。
【調査結果】受験にかかる費用
というわけで、平均的な例を挙げて計算してみると、センター試験、国公立前期、私立8校として、受験料だけで31万4千円もかかります。遠方の大学の受験なら、親としてはもう考えたくない金額になりますね。これが受験料ですよ?意外と受験料を計算に入れていない親が多いんです。これから子供を育てる方は受験料も加味して貯金してくださいね。
莫大な入学金
ここで親を悩ませる出来事がもう一つ。国公立大学の合格発表はかなり遅いんです。その前に殆どの私立大学で手付金納付の期限が終わってしまうんですね。つまり、国公立へ行きたくても、もしもの場合を考えたら、どこか一つの私立大学に手付金を支払っておかなければならないんです。支払った手付金はたとえ国公立が受かって、私立に入学しなくても戻ってきません。その金額が30万~35万ぐらいなんです。
そしてもしも国公立に落ちてしまったら、入学金として残りの金額を収めなければなりません。それもまた30万~35万ほどかかります。つまり私立大学の入学金は医学系を除いて60万円ほどです。
大学はお金がかかる!
国公立大学の学費は私立大学と比べたら安いです。ですが年間で60万円ほどかかります。私立大学は年間で100万~120万ほどです。この金額を、大半の大学は前期と後期2回に分けて納付します。医学系ならもっと高額です。4年間で国公立なら240万、私立なら400万~480万です。
それに加えて教科書代、検定試験代、大学までの定期券代、昼食代、駅まで自転車を利用すれば駐輪場代、部活費、サークル費、携帯電話などキリがありません。どこまで親が出すかは家庭によりますが、これを全部本人のバイト代で出させるのも可哀そうな気がしますよね。
さらに自宅通学ではなく下宿だったら、留学したいと言い出したら、留年してしまったら、大学院まで行くなんて言い出したら、なんて考えると、う~ん、子供なんてもういいや、なんて思いたくもなりますよね。だからこそ赤ちゃんの頃からコツコツと貯金をしてあげてください。
調査結果!!子供を大学まで行かせたらいくらかかる?
子供ひとりを出産して大学まで行かせるには莫大なお金がかかることが分かりました。幼稚園から大学まで私立に行かせた場合はなんと2,500万円もかかるんです。子育てには本当にお金がかかります。今のうちからコツコツと貯金しておくことが大切なこと、理解していただけましたでしょうか。