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牛乳で栄養バランスを効果的に見直そう!身体に良い理由を徹底検証!
栄養のバランスも優れていることで、大人から子供まで美容や健康を手軽に効果的に手に入れることが出来る牛乳ですが、昨今色々な噂が立っています。牛乳の種類から牛乳に含まれる栄養素、体への効果について再確認したいと思います。噂についての真相も。

目次
牛乳とは
皆さんが知っているように、牛乳は牛から絞り取った乳ですが、絞り取っただけでは正確には牛乳とは呼びません。
絞り取った何も加工していないものを「生乳(せいにゅう)」と呼び、ヨーグルトやバターなどの乳製品の原料として使われます。「牛乳」になるには、牛乳工場に生乳が運ばれ、加熱殺菌など人間が飲んでも害がないような状態にされてやっと牛乳になります。
牛乳には法律があった
牛乳には、実は法律があります。乳等省令といい、「食品衛生法の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が正式名称になります。
”それによると「直接飲用に供する目的又はこれを原料とした食品の製造若しくは加工の用に供する目的で販売(不特定又は多数の者に対する販売以外の授与を含む(略))する牛の乳」を牛乳としている。”
このように、法律によって牛乳の定義が定められており、この定義に従って牛乳として販売されています。

牛乳の種類と特徴
先ほどの乳等省令によると、牛乳は大まかに無添加と添加した牛乳に分かれ、その中でもいくつかに分類されています。
無調整牛乳(種類別牛乳)
原材料は100%生乳を使い、乳脂肪分が3.0%以上且つ無脂乳固形分が8.0%以上で、摂氏63℃で30分間加熱処理されたものを指します。一般的に販売されている無調整牛乳は乳脂肪分が3.5%、無脂乳固形分が8.3%以上が殆どだそうです。皆さんが口にする加工されていない牛乳はこれに当たります。
特別牛乳
無調整の為、原材料は100%生乳を使った上で特別牛乳さく取処理業の許可を受けた施設で製造された牛乳の中でも特別に指定された牛乳を指します。
乳脂肪分が3.3%、無脂乳固形分が8.5%以上で、加熱殺菌を行う場合は摂氏63℃~65℃で30分間加熱がされているものになります。現在日本では4か所しか特別牛乳さく取処理業が存在しない為、かなり希少価値が高い牛乳のようです。
低脂肪牛乳
無脂乳固形分8.0%以上を保ちつつ、乳脂肪分のみを0.5~1.5%の間で調整した牛乳を指します。脂肪分が低い分サラサラとしていて、通常の牛乳の「濃さ」を感じない事が多いでしょう。
無脂肪牛乳
無脂乳固形分8.0%以上を保ちつつ、乳脂肪分のみを0.5%以下に調整した牛乳を指します。低脂肪よりも更に脂肪分が低い分もっとサラサラしており、味も薄く感じやすいことが多いと言われています。
成分調整牛乳
無脂乳固形分8.0%以上を保ちつつ、低脂肪牛乳にも無脂肪牛乳にも該当しない乳脂肪の調整をした牛乳を指します。乳脂肪分1.5%以上を上回る4%などに調整された牛乳など、牛乳だけの成分で調整を行って味を濃くしたものもあります。
加工乳
生乳や牛乳、またこれらを原材料として作られた乳製品を使って製造した無視乳固形8%以上のものを指します。
特濃と呼ばれる牛乳などは、原材料の部分を見るとよく生乳以外に乳製品を使っており、より脂肪分を濃くして味の濃さを出していたりします。逆に「低脂肪乳」という名前で生乳と脱脂粉乳を混ぜて作られたものも加工乳として存在します。
乳飲料
乳製品を主原料とし、乳固形分3%以上を含む飲料を指します。
カルシウムが多いや、ビタミンB配合などの栄養強化された牛乳は、調整牛乳ではなく、この乳飲料に分類されます。その他コーヒー牛乳などもこの乳飲料に当たります。
牛乳に含まれる栄養成分とその効果
牛乳には人間にとって必要な栄養素が沢山含まれていますが、大きく分けて以下の栄養素が含まれています。
たんぱく質
筋肉や血液を作る為に必要な栄養素です。牛乳からとれるたんぱく質をミルクプロテインと言い、所謂粉末で販売されている「プロテイン」としても有名なほどの物質です。筋トレ後のリカバリー力を早める効果などに適していると言われ、アスリートや体に気を使っている方などが良く飲んでいるような栄養素でもあります。
その他、α-ラクトアルブミンというガゼインやラクトアルブミンと呼ばれているたんぱく質も含んでいます。
脂質
乳脂肪と呼ばれているものです。乳脂肪は他の脂肪よりも粒が小さいことから、吸収力も高いと言われています。体にとってエネルギーにもなる為、全くなくなっては困るのも確かです。
炭水化物
牛乳に含まれる炭水化物の内、99.8%は乳糖と呼ばれる糖分です。ですが、この乳糖は哺乳類である人間の乳にも含まれているほど当たり前に存在する糖分になります。この乳糖がカルシウムや鉄分の吸収を高めたり、ビフィズス菌を増やしたりする重要な働きをしています。
ミネラル分
ミネラルとは無機質と呼ばれてもいて、生命活動がない元素のことを指します。しかし、人間の体を作る上では十分必要な栄養素でもあり、5大栄養素のうちの一つにも挙げられています。そのミネラルに当たる牛乳に含まれる成分は主にカルシウムやマグネシウム、カリウムなどがあります。
こうしたミネラル分は、骨の再生に使われたり、筋肉を動かすための神経伝達物質の一部となって働くことから、人間の生命活動を行う上では非常に大事な成分となっています。特に成長期の子供には欠かせない成分です。
ビタミン
ビタミンは体の中では生成できない栄養素でもあるので、外からしか取り入れることが出来ません。牛乳にはビタミンB群やAなど細胞の活性化を行うビタミンが含まれています。
牛乳の種類による栄養素の違い
ここではコーヒー味などついていない牛乳だけで比較します。
牛乳にこれだけ種類があれば、含まれる栄養素の成分量も多少異なってきます。特に乳製品類に該当する牛乳は、カルシウムや鉄分、ビタミンDやB、葉酸などの栄養素を追加している為、これら追加した栄養素は非常に高くなります。
脂質についても、同じく低脂肪や無脂肪の場合、かなり低くなり、加工乳や乳飲料などは高くなる傾向にありますが、無調整の牛乳も等しく乳脂肪が高い為、加工乳や乳飲料よりも高くなる場合があります。
カロリーもそれに比例して同じように乳脂肪が少ないもの低く、脂肪分が高いものが高くなります。
但し、たんぱく質については実は大きな差分は出ません。100g中に含まれるたんぱく質は3.3~3.8gの中に全てが収まっています。その為、どの牛乳を飲んだとしてもたんぱく質については大きな差が出ないというのも驚きです。
牛乳に含まれる栄養素、カルシウムについて
牛乳と言えば、カルシウムが豊富という事でしょう。
カルシウムの役割
カルシウムと言えば骨を作り、子供の頃には身長を効果的に伸ばすために必要と言われていますが、カルシウムは骨だけではありません。出血した際に血を固めたり、ホルモンの分泌調整を助けたり、筋肉の収縮や弛緩を制御したりと様々に体の機能を助けています。
牛乳に含まれるカルシウムがいいと呼ばれること
牛乳に含まれるカルシウムは、体への吸収が非常によいと言われています。
その理由が一緒に含まれている乳糖です。乳糖は先ほど炭水化物の栄養素でも記載したように、カルシウムの体内吸収率を挙げます。その為、自然と一緒に摂取することで体への吸収が高くなり、より体内の栄養素としても効果的に取り入れられやすくなるということになります。
牛乳はカルシウムだけではない!その他にも効果的な栄養素が沢山詰まっている。
牛乳に含まれるカルシウム以外にも、体に必要なミネラルやビタミンなどが沢山含まれています。その中でも成分量が多くあまり知られていない効果的な栄養素についてはカリウム、ビタミンA、ビタミンB2でしょう。
カリウム
ザクロにも多く含まれる。エネルギーを発生するために役立ち、心臓や筋肉の機能調整を行う。細胞内液の浸透圧を一定に保つ効果がある。
ビタミンA
野菜などに多く含まれ活性酵素の発生を抑え、細胞の老化防止効果がある。免疫力を高め、感染症などの予防効果がある。
ビタミンB2
レバーに多く含まれ、細胞の再生や代謝を促進する効果がある。脂質をエネルギーに変える燃焼効果がある。
摂取が難しいビタミン類を簡単に採れる
特にビタミンAやB2はウナギやレバーに豊富な食材ですが、毎日摂取するにはなかなか難しい食材です。ましてや子供が食べるには比較的抵抗が高い食材でもあります。その点牛乳にはこれらがしっかり含まれているので、簡単にこれらを摂取できる手軽な補給源とも言えます。
牛乳に含まれる栄養素、ミルクプロテインの効果
プロテインと言えば、アスリートやボディビルダーなど鍛えている人たちには欠かせない栄養バランスのとれた補助食品です。効果的に筋肉量などを増やす上、今ではダイエットなどにも使われるほど、比較的誰もが耳にしたことがある言葉ですよね。
人間に必要な栄養素、必須アミノ酸
ミルクプロテインが他と違って優れている部分と言えば、必須アミノ酸を全て含んでいるというてんです。必須アミノ酸は、体の中で生成する分には活動を補うには足りないことから外から摂取する必要があるアミノ酸を指します。
”ヒトでは、一般に次の9種類が必須アミノ酸に含まれる。 トリプトファン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン”
これらの必須アミノ酸すべてを含んでいることから、筋肉トレーニング後に飲むと、筋肉の回復を早めることが出来る為、効果的に筋力をアップさせることが出来ます。
また子供の頃にも学校などで必ずと言っていいほど出ていましたが、それにはこうした体を作る上で必要な栄養が効果的に取れるからだということが分かります。
牛乳に含まれる栄養で効果的に予防できる病気‐アルツハイマー
2014年、明治乳業が17年間に渡ってある市町村の協力を得て研究してきたアルツハイマーについて、牛乳の摂取量が多い人程アルツハイマーを発症するリスクが減ることを発表しました。
牛乳に含まれるB12が血漿ホモシステイン値を下げ、ホエー蛋白がインスリン抵抗性を下げることが要因ではないかと言われています。
ホモシステインもインスリン抵抗性もアルツハイマー型認知症を引き起こす危険要因となっている為、どちらの値も下げるということは、いずれにせよ非常にアルツハイマーを予防するのに効果的な要因です。
牛乳に含まれる栄養で効果的に予防できる病気‐月経痛
こちらも同じく明治乳業が2009年に牛乳に含まれるα-ラクトアルブミンが月経痛を和らげる効果がある研究発表を行いました。
α-ラクトアルブミンは、消炎鎮痛効果があることから、よく月経痛の際に鎮静剤を飲むのと同様に痛みを抑える効果を発揮しているとも言えます。その為、薬を使わずとも毎日摂取することで月経痛を和らげる効果を発揮できるのでしょう。
牛乳に含まれる栄養で効果的に予防できる病気‐PMS
PMSとは、月経前症候群と言い、月経前のホルモンバランスが崩れることで頭痛やめまい、イライラなどの精神不安定や乳房が張ったり、むくんだり、腰が重くなったり痛くなったりなどの体調不良を発症することの総称です。
女性であれば誰でも経験がある症状でしょう。酷い場合には出社できないなど日常生活に大きな影響を与えます。
ビタミンやミネラルで症状緩和
こうしたPMSはビタミンやミネラルを摂取することで効果的に緩和できると言われています。特にビタミンB群やカルシウム、マグネシウムが体調にも心の不調にも効果を発揮します。ビタミンの場合はニキビや貧血、むくみなどによく効き、カルシウムやマグネシウムはイライラや落ち込みなどを抑える効果があると言われています。
ビタミンB群やカルシウム、マグネシウムについても牛乳には含まれていることから、牛乳を定期的に採ることでPMSの不調も手軽に抑えることが出来ると言えます。
豆乳と牛乳の違い
豆乳と牛乳については、牛乳を一部豆乳に使っているなど言われており、はっきり区別できていない方も多いようですが、豆乳と牛乳は別物になります。
豆乳は、大豆を水に浸して磨り潰し、それを煮詰めた上でこしとった液体になります。その為牛乳は一切入っておらず、大豆で作られた飲み物になります。
女性に嬉しい栄養素、イソフラボン
大豆にはイソフラボンという女性ホルモンと同様の働きをする栄養素が豊富なことから、昨今様々な料理やカフェラテなどの飲み物にも使われています。
また、牛乳とは栄養素が違う為、別の多くの働きを持っています。牛乳と同じく女性であれば毎日取り入れると美容と健康を効果的に保てる商品でもあるでしょう。
牛乳で作られるヨーグルトにも体に良い栄養や効果が詰まっている
ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を混ぜて作られた食品です。その為、ヨーグルトにも多くの牛乳と同じ栄養素が詰まっています。元の生乳が持つカルシウムは勿論、その他の栄養成分は牛乳と同じように引き継いでいます。特筆する部分は乳酸菌でしょう。
乳酸菌の効果
乳酸菌は、腸内環境を整えるだけだけなく、インフルエンザなどの感染症予防にも大きな効果を上げています。その他、ヨーグルトによく黄色い透明な液体が上澄みとしてあると思いますが、その液体はホエイと言われており、美肌作りに欠かせない成分が多く含まれています。
牛乳の栄養成分も効果も引き継いでいるヨーグルト
腸内環境で便秘を解消すれば、お肌なども美肌になると言われていますが、どちらも更に解消する上、牛乳が持っているパワーを引き継いでいることから、より健康的で美容効果も抜群な商品であることには間違いありません。
牛乳にまつわる悪い噂
昨今牛乳については、飲まない方が体に良いなどと言われています。一部の有名人が体に悪いから子供に飲まさないとテレビで発言したこともあり、健康に良くないという噂が流れています。しかし、本当にそうなのでしょうか。
牛乳はカルシウム不足を起こしやすい
先も牛乳はカルシウムの吸収が優れた商品と説明しましたが、ナトリウムが含まれることから、結局尿として体の外に出てしまうのではないかと言われています。その為、骨折もしやすくなるという噂もあります。
しかし、牛乳に含まれるナトリウムは微量な上、カルシウム量が非常に多いことから牛乳に含まれるナトリウムがカルシウムを排泄するには殆ど影響がないと言われています。骨の形成についても、牛乳だけで事足りる訳ではない上、牛乳だけが原因で骨が弱くなる訳ではありません。
体内にカルシウムが足りなくなると、骨からカルシウムを抜き取って補っていることはご存知でしょうか。その為、カルシウムを多く含む牛乳を飲む事こそがむしろ毎日の骨のケアにも繋がる上、子供の成長だけでなく骨が脆くなった成人にも大きく貢献できる飲み物とも言えます。
女性のガンを誘発しやすい
日本の牛乳は、妊娠中の牛から搾取した乳を使っています。その為、妊娠している哺乳類に多く分泌されている女性ホルモンが搾乳した中に含まれていることで、女性特有のガンを引き起こしやすくなると言われています。
しかし、実際は1g中に0.0088ngと相当微量にしか含まれていません。その上、牛乳を飲んだ後の女性ホルモンの濃度を検査した結果、正常レベルよりも更に低レベルでしか増えていないことも報告されていることから、ガンの誘発には至らないという検証もされています。
牛乳を飲むと下痢をしやすい
良く牛乳を飲むとお腹がゴロゴロして下してしまうという、特に子供のころによく言われたジンクスがありました。しかし、これについては、乳糖不耐症という体質によるものになってしまいます。
牛乳に含まれる乳糖を分解する際に働く酵素が少ない人はこうした傾向が強く、乳糖をしっかり分解できないことから腸作用を乱してしまいお腹を下してしまう傾向があります。しかし、万人に必ず起こる症状ではない為、ならない人も多くいるのは事実でしょう。
牛乳を飲むと太る
牛乳は確かに脂肪分も含んでいることから、ダイエットに不向きと考える人もいるようです。
とはいえ、コップ一杯138kcalで且つ肥満に影響する程の脂肪分は含んでいません。むしろ毎日コップ一杯でカルシウムなどの栄養素が1日の半分取れてしまうことから、ダイエット中に不足する栄養素を補うこともできます。
全てが牛乳のせいではない
牛乳が全ての悪い原因と言われている噂についての殆どは、可能性があるといった範囲を超えることはなく、むしろそうした可能性すら低いものの場合が多いというのが分かります。
効果的な牛乳の飲み方
牛乳に含まれる栄養素を効果的に取り入れるには、それぞれ適した飲み方があります。
目安はコップ一杯
200mlの牛乳を摂取するだけで、1日のカルシウム摂取量の半分を取得できます。その為、目安としてはコップ一杯と言われています。
ダイエットを気にする方は食前に
カルシウムは脂肪分の合成を抑えることに一役買っていることもある為、食前にゆっくりとコップ一杯(200ml)を飲むと効果的と言われています。また、ゆっくり飲むことで満腹感も得られる為、ダイエット中であれば食事の量も抑えられそうです。
身長を伸ばしたい子供には夜寝る前
身長を伸ばすなど子供の成長に欠かせない成長ホルモンが活発に活動する時間は22時~夜中の2時と言われています。その為、子供など発育を考えるのであれば、夜寝る前に牛乳を摂取するとその時間帯により栄養素が吸収され成長ホルモンの活動も活発にできそうです。
寝る前に温めてゆっくり飲むことで安眠効果も
ホットミルクを飲むと安心すると言われますが、これには理由があります。
適度な温かさは人に安らぎを齎すと同時に体の中に入れれば体温が上がります。寝る前に体温が適度にあるとよりセロトニンの分泌も良くなるので、眠気が起きやすくなります。更にカルシウムはイライラを抑える効果があることも知られているように、ホットミルクは安眠効果が抜群にあるのです。
毎日の生活に効果的に牛乳を取り入れて、健康的な生活を!
これだけでは書ききれないほど、牛乳には多くの栄養成分と様々なポジティブな効果が沢山詰まっています。子供から大人、また年老いた人たちにまで多くの世代に必要不可欠な栄養素をバランスよく、しかも手軽に取れるのが牛乳です。
値段も手ごろで、誰でも手に入れやすいところも魅力的な牛乳。毎日欠かさず摂取することで病気を防ぎ、美容効果も上げて、健康的な毎日を過ごしてみては如何でしょうか。
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