夫婦別姓の日本での手続き方法は?子供がいる場合の問題点とは

最近は、様々な理由で夫婦別姓を希望している女性が増えていますが、日本では夫婦別姓のままで結婚はできません。しかし、夫婦別姓で幸せに暮らしている人達もいますよね。「夫婦別姓」に興味のある方必見!手続きや問題点などを分かりやすくご説明します。

夫婦別姓の日本での手続き方法は?子供がいる場合の問題点とは

目次

  1. 夫婦別姓とは?
  2. 夫婦別姓を希望する女性が増えているのには理由がある
  3. 夫婦別姓について日本は遅れてる?海外では夫婦別姓で結婚ができる
  4. 選択的夫婦別姓制度(選択的夫婦別氏制度)ってなに?
  5. 夫婦別姓の現状
  6. 夫婦別姓のメリット
  7. 夫婦別姓のデメリット
  8. 夫婦別姓では配偶者控除は受けられない
  9. 事実婚でも遺産相続はできる
  10. 事実婚でも相手の健康保険に入れる
  11. 相手の浮気などに対して慰謝料はもらえる?
  12. 夫婦別姓による子供への影響は?
  13. 夫婦別姓反対派が訴える意見や問題点
  14. 日本で夫婦別姓にする場合に必要になるであろう手続きと問題点
  15. 夫婦別姓はデメリットばかりではない

夫婦別姓とは?

夫婦別姓とは、結婚している夫婦が同一の姓を名乗らずに結婚する前の姓をそのまま名乗ることです。しかし、現在の日本の法律では、結婚している夫婦は同一の姓を名乗ることとされていて、夫婦別姓は認められていません。ほとんどの夫婦は妻が夫の姓を名乗っています。

夫婦別姓を希望する女性が増えているのには理由がある

昔は結婚した女性は家庭に入るのが普通でしたが、現在は夫婦共働きの家庭が多く、結婚前からある程度のキャリアを確立している女性は多くいます。

夫に一方的に養ってもらうのではなく、夫と対等な一人の人間として扱われることを望んでいる女性が増えていることが理由の一つとして挙げられます。また、昔から馴染みのある姓が変わるということに抵抗があるという人も少なくありません。

夫婦別姓について日本は遅れてる?海外では夫婦別姓で結婚ができる

「アメリカ・ヨーロッパ・カナダ」などの多くの西洋諸国では、法的に夫婦別姓は認められているんです。女性の社会進出や男女の権利を平等にするために夫婦別姓とする法律が作られたからです。ちなみに、中国や韓国などでは、日本とは逆で「夫婦同姓」が認められていないそうです。

そもそも今の日本の民法は100年以上前に制定されていて、現状にそぐわないのも無理はありません。夫婦別姓については賛否両論がありますが、日本も女性の社会進出や権利の平等を謳っている訳ですから、夫婦別姓については、西洋諸国と比べて遅れていると言わざるを得ませんよね。

選択的夫婦別姓制度(選択的夫婦別氏制度)ってなに?

現在の民法では「結婚=夫婦同姓」ですが、選択的夫婦別姓制度(選択的夫婦別氏制度)とは、夫婦が望む場合は、結婚してもお互いが結婚前の姓のままでいられる制度です。しかし、まだ法律で定められていません。若い世代に望む声が多く、特に働く女性から期待されている制度なんです。

2012年に総務省が行った世論調査によると、選択的夫婦別姓制度(選択的夫婦別氏制度)について「支持する35.5%」「今のままでよい36.4%」という結果となりました。結果をみると「今のままでよい」という意見が多い結果でしたが、やはり年齢層が高い方々からみるとこの制度に抵抗を感じる方が多い様です。

夫婦別姓の現状

それでは、日本で夫婦別姓で幸せに暮らしている人たちは具体的にどのような状態で夫婦として生活しているのかをご紹介していきますね。

事実婚として夫婦別姓を実現させている

事実婚はお互い結婚の意思があって同棲しているが、婚姻届けを出していない状態にあることです。事実婚であることにより夫婦別姓を実現させています。「内縁関係」「長期の同棲」とも言い換えることができます。

一時的に婚姻届けを出して結婚する

必要なときに婚姻届けを出し、すぐに離婚届を出すという方もいます。もともとは、子供の相続分が「嫡出子」と「非嫡出子」では違うため、子供に損をさせないための方法としていたそうです。

しかし、法改正があり、現在では「嫡出子」と「非嫡出子」どちらも相続分が同じになりましたので、あえて婚姻届けを出す必要はなくなりました。生命保険の受取人をパートナーにするために一時的に婚姻届けを出す方もいる様ですが、この方法を選択する夫婦はあまりいません。

通称として夫婦別姓を用いている

婚姻届けを出し、戸籍上は「夫婦同姓」になっていますが、職場では旧姓を名乗っているという状態です。しかし、戸籍上は姓が変わっていますので、公的な書類や本人確認が必要な書類に旧姓は使えませんし、職場でも社員登録は旧姓のままということにはできません。

旧姓を通称として名乗るだけなので、役所へ手続きなどは不要ですが、どのようなときに旧姓を名乗っていいのかややこしいですよね。しかも、「夫婦別姓」を希望している人たちにとっての解決策にはなりません。

夫婦別姓のメリット

手続きをしなくても良い

結婚するとなんといっても面倒なのが、生活手続きの変更ですよね。戸籍はもちろんですが、免許証やパスポート、銀行口座名義などの変更が必要になってきます。しかし、夫婦別姓の場合は姓が変わらないので、名義の変更手続きは不要です。この手続きが嫌で結婚をしたがらないという女性もいるほどです。

女性の社会進出の手助けになる

民法では夫婦が同姓であれば、夫の姓でも妻の姓でも良いとされていますが、夫の姓にすることがほとんどです。これは、家父長制度がまだまだ日本に根付いているということなのかもしれませんね。

女性が社会的信用のあるポストに就くということは、現在では珍しくありませんが、やはり男性との差があることは否めませんよね。未だに家事や育児は女性が行うものだと思っている男性も少なくありません。しかし、夫婦別姓が制定されれば、古い慣習から解放され、夫婦が同等になるかもしれないですね。

お嫁に行くという考えがなくなる

女性が結婚することは「お嫁に行く」「男性の家に嫁ぐ」などと言いますよね。これを「相手の家に従属する存在になるようで嫌!」「男性の方が上位であるようで嫌!」と考えている女性が多くいます。

嫁姑関係が起因して離婚に至るケースが多いのは、姑側が「男性の方が上位である」という認識であるため、嫁との考え方の相違から関係がすれ違ってしまうのかもしれませんね。しかし、夫婦別姓が浸透すれば自然と「男性上位」という考え方も廃れて「夫婦同等」となっていくのではないでしょうか。

女性のプライバシーが守られる

女性は結婚すると職場に届出をする必要があります。すると必然的に職場に結婚したこと公表することになってしまいますよね。しかし、結婚はプライベートなことですから、他人に知られることを嫌がる人ももちろんいます。

夫婦別姓であれば、自分の姓を変えなくても良いので、プライバシーを守ることができますよね。これは、結婚だけでなく離婚でも同じことがいえるでしょう。むしろ離婚のことを考えて、プライバシーが公開されることを嫌がる人の方が多いかもしれませんね。

夫婦別姓のデメリット

夫婦別姓は不倫がしやすくなる!?

姓が変わらないと周りから見て未婚者なのか既婚者なのか分かりづらいことや、姓が変わらないことで結婚しているという意識が希薄になるため、夫婦別姓が制定されることにより、不倫がしやすくなるのではないかと言われています。

確かに、婚姻関係であることと事実婚であることを比べると、意識としてはやはり周りの目もありますし、婚姻関係にある方が不倫はしにくいかもしれません。しかし、結婚していようとしていなかろうと不倫をするかどうは本人次第なのではないでしょうか。

離婚率が高まる可能性がある

夫婦別姓が制定されると、「離婚率が高まってしまうのではないか?」といわれています。姓が変わらないことや行政手続きを行わないことにより離婚への心理的ハードルが低くなるであろうということは理解できますよね。確かに婚姻関係が心理的に軽くなるということは問題です。

夫婦の絆が弱まることの危惧

男性は、結婚して女性の姓が自分の姓に変わることをきっかけに、守っていかなければならないという責任感が生まれるそうです。また、同様に女性も姓が変わることで、結婚を実感し、心の安定を得られるものであるといわれています。確かに、夫婦別姓により夫婦の絆が弱まると危惧されるのも納得できます。

夫婦別姓では配偶者控除は受けられない

現状では、夫婦別姓は事実婚状態ですから、配偶者控除は受けられません。配偶者控除は「配偶者」がいないと受けられないからです。婚姻届を出すことで、初めて配偶者になることができるので、事実婚の問題点であるといえるでしょう。

事実婚でも遺産相続はできる

事実婚では、婚姻関係はありませんので、法定相続権はありません。しかし、遺言状があれば相続可能なんです。この場合かかる税金は、相続税ではなく贈与税となります。相続税と比べ、贈与税の方が税金は高くなります。ちなみに、婚姻関係にあれば相続税になります。

事実婚でも相手の健康保険に入れる

婚姻関係がなくても、相手の健康保険に入ることができるんです。ただし、被保険者の収入で生計を立てている必要があります。また、年金保険の受取人にもなれるんですよ。

相手の浮気などに対して慰謝料はもらえる?

事実婚であっても慰謝料はもらえます。事実婚は婚姻届けを出していないだけで、婚姻関係にあるものと変わりはないんです。そのため、貞操を守る義務が発生します。それを不当に解消された場合、慰謝料請求権は民法で認められています。

夫婦別姓による子供への影響は?

夫婦別姓のことを考えたときに一番気にかかるのが、子供への影響ですよね。子供が不利益を被らないかを心配する女性は多いのではないでしょうか。そこで、夫婦別姓による子供への影響について説明します。

子供の親権は母親

婚姻関係にある場合は、子供が生まれて出生届を出せは子供は両親の子になりますよね。しかし、事実婚の場合、婚姻関係にはないので、自動的に母親が親権者になります。よって、子供の姓も母親の姓と同様になります。

しかし、戸籍は母親が筆頭者となる新戸籍が編成されても子供の父親が空欄状態になり、父親不明の状態になってしまいます。これは子供にとって不利益となり、問題点といえるでしょう。

子供の認知

では、子供が不利益を被らないためにはどうしたらいいのかというと、「認知届」を出しましょう。認知届を出すことにより戸籍の父親欄に夫が記載されます。認知の届け出は出産前、後どちらでも構いません。さて、認知届を出した状況をまとめると、「親権=母親」「姓=母親」「子の立場=非嫡出子」となります。

子供の親権を父親が持つ場合

もちろん父親が親権を持つことも可能です。父親が親権者になるには、子供を認知をした後に「養子にする」必要があります。養子縁組を行うことにより、子供は父親の戸籍に移ります。よって、「親権=父親」「姓=父親」「子の立場=嫡出子」となります。

ちなみに、母親は父親と違い、子供を認知する必要はありません。理由は、その子供が自分の子供であることが明らかだからです。

子供の親権についてあげられる問題点

婚姻関係にある場合、両親ともが親権者になります。しかし、事実婚の場合、どちらか一方しか親権を持つことができません。もちろん親権者でなくても自分の子供であることには変わりなく、扶養・教育の義務は存在しますし、間違いなく親子なんです。

親権者が一方であることが問題点として挙げられる環境

では、どのような環境のときに親権者が一方であることを問題点としているのでしょうか。それは、手術の同意など、子供が成人するまで親権者が代わって同意する必要がある場合です。親権者が母親の場合、夫婦同然にも関わらず父親は子供に代わって同意することができないというのが問題点なんです。

子供が複数人いる場合も兄弟別々の姓にすることが可能なので、どちらが親権者になるべきか悩むことと思います。例えば、長男の親権は母親で、次男の親権は父親とした場合、学校で子供がからかわれるかもしれませんよね。しかし、親が子供に意図をどう説明して、どう理解させるかが重要なのではないでしょうか。

夫婦別姓反対派が訴える意見や問題点

日本での夫婦別姓に関しては、望む声が増加していますが、根強い反対派がいることも事実です。反対するにはそれなりの理由がありますので、夫婦別姓の道を考えている人は、何を問題点としているのか反対派の意見も参考してみてはいかがでしょうか。

反対派は「姓が夫と同じになったことで結婚したことを実感し、幸せを感じることができた」「結婚したら姓は変わるのが普通なので抵抗は感じないし、下の名前だけ大事にしたらいいと思っている」「子供が大人になったときに親に繋がりを感じないのではないか」などが夫婦別姓反対の理由でした。

日本で夫婦別姓にする場合に必要になるであろう手続きと問題点

日本で夫婦別姓の道を選んだ場合、姓は変わらないので名義変更に関わる手続きは不要ですが、なんの手続きもしなくて良いという訳ではありません。ここでは、夫婦別姓にした場合に必要となるであろう手続きと問題点について説明します。

健康保険

先述のとおり、夫婦別姓の事実婚でも相手の健康保険に入ることができます。そのためには条件を満たしている必要があります。要するに扶養に入れるかどうかということになります。

まずは「同一世帯」にし、一方の続柄を「夫(未届け)」or「妻(未届け)」にしましょう。念のため窓口に扶養として扱われているか確認してくださいね。もちろん、お互いがしっかり稼いでいるなら扶養には入れません。

子供の出生に関する手続き

子供が生まれると、役所での手続きが必要ですよね。通常出産後は妻は入院しているので、夫が役所へ行き手続きを行いますが、夫婦別姓の事実婚の場合、子供と父親は法律上他人と位置付けられます。また、婚姻関係もないので、妻と夫も法律上は他人となりますから、手続きが滞りますよね。

子供が生まれた時点では、子供の親権者は絶対に母親になりますので、父親がスムーズに手続きができるよう委任状を用意しておきましょう。これは、必ずしも子供が生まれてから必要になるものという訳ではありません。妊娠が判明した時点で病院には入籍していないことを伝えておきましょう。

妊娠中に体調の急変などがあった場合、法律上他人の夫には病院側は守秘義務があることから状況の説明などができませんし、手術などの同意も求められません。そのため、病院にはあらかじめ入籍していないことを伝えておき、委任状を提出しておく必要があるのです。

夫婦別姓はデメリットばかりではない

夫婦別姓の事実婚は婚姻関係がある場合と比べてできないことが多い訳ではないんです。多少面倒な手続きが必要になる場合がありますが、夫婦別姓は損をすることばかりではありません。どのような形で幸せになるかは、二人の気持ち次第です。よく話し合って決めてくださいね。

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2019-06-26 時点

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