可愛かずみが野球選手・川崎憲次郎のマンションで自殺した理由とは？

可愛かずみさんと言えば1980年から90年代にかけて、その可愛らしさ・天真爛漫さを魅力にしてかなりの売れっ子アイドルとして、一世風靡をした超有名タレントです。しかし彼女は1997年に、プロ野球ヤクルトスワローズに在籍していた川崎憲次郎さんとの交際の末、彼の自宅マンションの7階から飛び降り自殺を図り、そのまま帰らぬ人となってしまいました。当時はその理由を「破局のもつれからなる薬の服用」などと断定していましたが、その理由には根拠性が乏しく、彼女の遺書が後に発見されたことにより、まったく別の方向へ推測されました。

ここでひとまず可愛かずみさんのプロフィールから確認していきましょう。可愛かずみさんは生前多くのテレビドラマ・映画・舞台演劇をはじめ、その持ち前の明るさ・純真さを魅力にしながら数々の歌番組に出演されていました。もちろんバラエティー番組にもたくさん出演されており、彼女がメインパーソナリティーのラジオ番組も持っていました。生い立ちでは2人姉妹で3歳年上の姉がいて、彼女が幼少の頃に両親が離婚しており、最初の1年間は母親と暮らした後、その後はずっと父親と生活してこられました。学生時代に何度か転校を経験しており、転校することにはそれなりのコンプレックスがあったとのことです。

可愛かずみさんの本名は、久我知子（くがともこ）さんです。彼女の本名は生前にはあまり公称されていませんでしたが、彼女が25歳前後を過ぎる頃から（ブレイクした頃から）彼女への熱狂的ファンも多く現れ、次第にどこかしこのメディアが彼女の暴露本の形で本名が知られるところとなりました。しかし「可愛かずみ」の芸名がファン・視聴者にとってかなり、インパクトがあるものだったため、それほど本名に対するメディア執着はありませんでした。

可愛かずみさんの生年月日は、1964年7月9日であり、よく生前にモノマネをしていた中森明菜さんの1つ上になります。もともと芸能界にあまり興味がなかった彼女ですが（将来の夢は美容師になることでした）、高校在学中にスカウトされてモデルクラブに登録したことがきっかけになり、その後は日活から芸能界デビューを果たすことになります。実質のデビュー年は1983年であり、「花の82年組」と言われたアイドル全盛期時代の1年後のデビューとなります。

次に可愛かずみの出身地ですが、これは公称で東京都杉並区高円寺出身となります。彼女は両親が離婚した事をきっかけに各地を転々としますがどれも東京都内での転居であり、港区で中学時代を過ごした後、都内の女子高へと進学していきます。その後も高校在学中にスカウトを受けたことで活動（生活）拠点はほぼ東京都内であることが多く、それ以外の地方へは出ていないことが推定されます。

可愛かずみさんの身長については、デビュー当時からいろいろと噂を呼んでいましたが、公称では161センチ（体重は44㎏）とされています。当時のアイドルとしてはやや高い身長の持ち主で、彼女と親交のあった香坂みゆきさん、中森明菜さんや森尾由美さん、川上麻衣子さんや岡本かおりさんなどと比べても、ほぼ似たりよったりの体格・スレンダー体型をもって、多くのファンを魅了してこられました。日活ロマン映画に出演していた事からも、彼女の華やかさ・グラマラスな体型の完璧さ加減など、ファンはもとより多くの視聴者の知るところでしょう。

可愛かずみさんの職業についてですが、世間ではとりあえずの形をもって女優・歌手・タレントとされていますが、デビュー当時に活躍されていた分野・ジャンルを加えると、モデルがデビュー当初のメインジャンルとされています。彼女がメインの活動拠点にしていたのは、やはりアイドル歌手・女優で、もともとアイドル感の強かった容姿をもって知られているところが多く（知名度により）、現在でも「可愛かずみと言えばアイドル・歌手」という認識が持たれています。

一般の報道では、可愛かずみさんは32歳で亡くなったとされています。もちろん享年の数えですから、履歴書などに明記していた年齢は31歳となります。これほどの若さで亡くなった彼女ですから、彼女のファンをはじめ、他にも彼女と親交の深かった多くの友人・知人・関係者は「彼女の死因」について非常に心を痛めながらも考えさせられた経緯があります。

可愛かずみさんの活動経歴については先述で少しご紹介しましたが、彼女はもともと高校時代にスカウトされたのがきっかけで、日活の宣伝ポスター向けのモデルとして活動されていました。その後に日活ロマン映画からのオファーが殺到するようになり、一度芸能界デビューを検討するも、その後の将来設計のためのステップになるとの助言を（周囲から）受けつつ、とりあえずの形で女優デビューを果たします。その後は女優兼アイドルといった感覚で歌手活動も多く手掛けるようになり、『春感ムスメ』や『TOKYOふられ小町』などのシングルリリースをはじめ、当時では画期的なビデオアルバムの作成までをこなされています。

彼女をよく知る関係者の人物評価においては、とにかく真面目で仕事に対しても精力的であり、何事にも挑戦していく肝の座った人だと評価されていた様子があります。しかしその反面、誰かに頼っていないと駄目になってしまうような弱い部分も持ち合わせていたようで、その点では恋愛での破局や仕事でのトラブルなどに出遭ってしまうと、とたんに消極的になる一面も見られていました。また思い込みが激しい一面や、仕事への熱意がそのままストレスになってしまう一面なども見られ、その辺りをトータル的に評価すると不安定な情緒の持ち主だったことも推測されます。

今回ピックアップしています川崎憲次郎さんもそうですが、可愛かずみさんのファンは芸能界でもかなり多くいました。他にもダウンタウンの松本人志さん、とんねるずの石橋貴明さん、高嶋政宏さん、山城新伍さん、志村けんさんなどをはじめ、大物芸能人とされる著名人からの支持も多くありました。可愛かずみさんのファンになる人に見られる共通の特徴としては、やはり熱狂的になってしまうファンが多いようで、その点では川崎憲次郎さんも当初は、そのうちの1人だったことが考えられますね。

可愛かずみさんは先述の香坂みゆきさん、川上麻衣子さん、岡本かおりさん、森尾由美さんらとの交流に加え、志村けんさんともかなり交流が深かったと言われます。特に『志村けんのだいじょうぶだぁ』にはかなり多く出演しており、その際でも川上麻衣子さんや志村けんさんと一緒にフランクな感じで飲食・飲酒したりして、プライベートでもかなり仲良くされていました。この時でも彼女の印象を明るく真面目で、誰に対しても優しいといった、非常に輝かしい印象として残されています。

川崎憲次郎さんは1971年1月8日生まれで、可愛かずみさんとは7歳違いの年の差になります。可愛かずみさんとの交際については1995年に報道関係から流出しましたが、それ以前からの親交があったことが予測されており、そのはっきりとした時期は知られません。当初は2人とも仲が良く、このまままっすぐ結婚へのゴールが噂されていましたが、川崎憲次郎さんが「怪我の治療に専念したい」という理由で可愛さんに距離を置くことを伝え、そのまま破局に導かれてしまった、という経緯が一般に知られています。

ここで、元プロ野球選手・川崎憲次郎さんのプロフィールについて見ておきましょう。川崎憲次郎さんは1989年から2000年までヤクルトスワローズに在籍し、その後の2001年から2004年までは中日ドラゴンズ、その後引退され、コーチとしては千葉ロッテマリーンズで2013年から2014年にかけて野球人生に携わってこられました。現在は引退しており、テレビでの野球解説者として活動されています。可愛さんと知り合ったのはちょうど彼がヤクルトスワローズでプレイしていた時で、当時から2人の真面目な交際が各報道機関によってスクープされていました。

川崎憲次郎さんとの交際のきっかけについては、明らかにされていません。しかし、もともと川崎さんは可愛かずみさんの熱烈なファンだったことは有名で、プロ野球という知名度を生かし、6歳の年の差なんてまったく関係がないほどのアピールをもって、可愛かずみさんに猛烈な告白をしたのではないかとの噂があります（真相は不明です）。交際が発覚した1995年当初においても、彼は可愛さんとの交際を公に認める発言をしており、その交際に対する気持ちにはかなりの幸せを感じていたことも想定されます。

可愛かずみさんと川崎憲次郎さんとの破局が報じられた後、可愛さんは急激に落胆した様子が各報道メディアから流され、従来に見られた天真爛漫さ・明るさといったものはほとんどなくなったとされています。その理由にはもちろん川崎さんとの破局が一番大きくありますが、他にも仕事でのトラブルやプライベートとの両立に複数の精神的負担が掛かっていたことも（現在では）推測されています。この複数の落胆の原因・ストレスについては、当時から交友関係にあった川上麻衣子さんの口からも公言されており、人に知られず、余程の悩み・落胆のうちに可愛さんがあったと想定されます。

川崎憲次郎さんとの破局の原因についてですが、報道されている限りでわかっているのは「川崎さんの怪我」が原因とされる説です。川崎さんは1995年のオールスターシーズン前に肩の故障をしており、「怪我の治療に専念したい」と川崎さんから告げられた後、可愛さんとの交際が次第に終局していったとされています。具体的にどのように終局していったのかは定かではないですが、この破局につながる経過を背負ったままで可愛さんは精神的にもショックな事が連続で起きた様子で、特に仕事上のトラブル（大物女優からの罵倒を含む）で、弱りきっていたことが考えられます。

これについては当時から交友の深かった川上麻衣子さんの推定にもあるように、川崎憲次郎さんとの破局についてはもとより、その他の仕事・プライベートでの多くのトラブルも原因になっていたのではないかというのも、死因の理由に考えられています。可愛さんは芸能界でもかなりつらい立場にあったとされ、大物芸能人から心無い中傷を受けたり志村けんさんとのツーショット写真が暴露されたりと、不遇続きの毎日でした。その精神的苦痛を和らげるためにか強力な精神安定剤を常用していたこともあり、心身ともに悲鳴を上げていたことが直接的な死因が隠されているともされます。

先でも何度かご紹介していますが、可愛かずみさんと交流の深かった川上麻衣子さんは可愛さんがマンションから飛び降りた際、その報道を聞いて最初に駆け付けた1人でした。可愛さんが死去する直前の様子を川上さんは各報道メディアに語っており、そこでは以下のように知らされました。仕事上のストレスが多分に掛かり、せっかく心の拠り所を川崎さんとの関係に見付けた彼女でしたが、破局したことでその拠り所を失った。翌年1996年には志村けんさんとのツーショット写真が報道され、また大物女優による心無い罵倒も原因だったのではないかと言われています。

1997年5月9日、可愛かずみさんは自殺と報道された当初、恋人だった川崎憲次郎のマンションにいました。そのマンションの7階から飛び降りたとされています。飛び降りた指定位置とされた共同廊下には、彼女の靴がそろえられ、免許証やカード、そして現金約10万円が入ったシャネルの財布が置かれていたことが報道されました。7階から飛び降りた際、2階のエントランスに一度落下したらしく、そのエントランス部分には飛び降りる際に掛けていたとされるサングラスが残されていたとのことです。

可愛かずみさんが他界した当初はこの遺書が発見されなかったことからさまざまな憶測・推測が飛び交いましたが、この遺書がそれから17年後に発見され、その内容が父親と川上麻衣子さんに宛てられていたことが判明しました。「体調と気分が良いので、パパにメモを残します」から始まり、その内容の大半は親友だった川上さんのことで埋め尽くされていたとのことです。「麻衣ちゃんがいてくれたおかげで、楽しかった」、「麻衣ちゃんと話してるだけで、楽しかった」といった内容が続けられ、最後には「パパ、麻衣ちゃんをよろしくね」と記されていました。

可愛かずみさんに自殺する前に婚約者がいたことは有名で、1997年5月9日に死去した彼女でしたが、その2か月後には新しいその婚約者との入籍・結婚パーティーが予定・企画されていたことが明らかになっています。この婚約者の男性は某自動車販売会社を経営する青年実業家とのことで、将来ビジョンを見る上では、なんとも華やかで安定した希望があったことは周囲からでもわかります。しかしこの婚約者とは関係が上手くいってなかった事も報じられ、その理由の1つには、精神安定剤の常用や、川崎さんへの未練なども言われ、さらに精神的に追い込まれていった経緯が見られます。

先でご紹介しましたように、可愛かずみさんの新しい婚約者の男性は自動車販売会社を経営する青年実業家でした。実業家ですから将来的には一般に見て安定しており、新しい生活を送っていくには何かと恵まれた環境が想定されます。しかし、この新しい婚約者である彼と可愛さんの関係はあまり良好ではなく、その理由に薬の常用・川崎さんへの未練、そして過去のトラブル続きの側面も何かとつつかれ、マイナス的な印象が先行していました。

過去のトラブル続きの経過から、可愛かずみさんは新しい婚約者とその家族からも何かとクレームが付けられていた様子で、その主な内容は精神安定剤の乱用にも見える常用と、それでも川崎さんへの未練が見える点などが大きかったとされています。その上で、今後の生活に安定が見えるかどうかという点が焦点になったようで、可愛さんが芸能界での仕事を続けることにもマイナスイメージがあったとされています。

先でご紹介しましたように、可愛かずみさんが父親宛てに残した遺書の内容には、主に父親と川上麻衣子さんへの想い・気持ちだけが添えられてあり、川崎憲次郎さんや新しい婚約者のことについては何1つ記されていませんでした。この内容から推測される点では、自殺を目の前にした可愛さんの心にはすでに川崎さん・婚約者への気持ちは完全になく、あるのは残されて悲しむだろう父親と川上さんに対する配慮・気遣いだけ、という印象が強いことです。どのような気持ちで遺書を書いたかは可愛さんだけが知るところですが、少なくとも婚約者への特別な想い・恨みなどは無かったとされます。

「可愛かずみはなぜ川崎憲次郎のマンションに行ったのか」については当初からいろいろな形で推測されていましたが、結局のところはやはり、川崎さんへの想いが強かった事・それでもやり直したいとする未練がそうさせたのでは、という点に終局します。別に何の未練もない相手・早く別れたいと考えている相手に対しては、やはりその人のもとへわざわざ行かないだろうとの見方も強く、自分の最後は「本当に愛する人のそばで」という気持ちからその本人の元へ行ったことが考えられます。しかしその真相についても、彼女だけが知るところですね。

可愛かずみさんはその自殺が報じられる以前から、仕事上のトラブルや理想と現実とのギャップに苦しみ、また芸能関係者・大物女優からの心無い中傷などによって、精神的に弱りきっていた様子がうかがわれます。そのため強力な精神安定剤を常用しており、マンションから飛び降りる際にも、もうろうとした意識の中で一線を越えてしまったのでは、とする見方もなされます。その自殺場所に川崎さんのマンションを選んだ理由はもちろん「愛する人のそばで」という気持ちが強かったことが認められ、彼への未練は確かにあったと言えるでしょう。