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MOROHAとはいったい何者?しゃべくりに出演で話題のラッパー
しゃべくり007に出演した謎のミュージシャン「MOROHA」。地上波放送後、その人気は爆発しました。今までにない無駄をそぎ落としたシンプルでユージュアルなスタイル、新進気鋭で話題のMOROHA、過去から最新情報まで調べてみました。

目次
人気ラッパーバンド「MOROHA」のプロフィール
【結成】2008年
【年齢】アフロ29歳 / UK30歳
【出身地】長野県信濃
【職業】歌手
【ジャンル】RAP
【レコード会社】ROSE RECORDS
歌手「MOROHA」の可能性を秘めた幼少期
話題のMOROHAは出来るべくして出来たバンドだと思います。今でこそメディアでの露出が増えてきて、目にすることも多くなっていますが、少し前までは一部のコアなファンしか知り得ませんでした。二人は長野県民同士、雄大な山々と寒さの中で育ってきたそうです。
UKはミュージシャンへの憧れから、音楽に触れる毎日を過ごしてきました。ブルーハ-ツ直撃世代の彼が、ギターを手にする日は早かったそうです。アフロもドラゴンアッシュからの強烈な影響からか、小さいころから教科書にリリックを落書きしていたみたいです。お互いがそれぞれ、個々に才能を伸ばしていきました。
運命のように結成したMOROHA
二人は高校で同級生として出会いました。もともとUKは将来ミュージシャンになりたいという明確な夢があったそうです。部活も軽音楽部に入り、さまざまなジャンルの音楽活動を行っていきました。それを隣で見ていたアフロはUKが眩しくもあり、羨ましかったと言っています。
その後、UKのバンド活動は解散を繰り返し、次の相方を探している時に出会うことになります。それが2008年、坊主なのに名前がアフロ、長髪だったけど坊主にしたUKで「MOROHA」が結成されました。結成当初、UKは相方の才能に疑いを持っていたそうですが、それもバンド活動を行っていくうちに消えていったそうです。
それもそのはず、UKに憧れをもっていたアフロは、こっそりとラップを始めていたのです。部活で野球部だったアフロはUKのバンド活動を横目に、目に見えない衝動に駆られていたんだと思います。もともと言葉遊びが得意だったアフロは、自らリリックを書き上げ、部活とラッパーの両立する日々を送っていたそうです。
斬新すぎて受け入れられないMOROHAのスタイル
話題の「MOROHA」最大の特徴は何といってもラップとギターのみの編成スタイル。その珍しいスタイルに当初は、やはり観客から色眼鏡で見られたそうです。歌いだすと思いきやラッパーだし、路上やステージに座り込んで俯いてひたすらギターを弾くといったシンプルさに、音楽関係者から歌手として冷たい目線を浴びせられました。
池袋のナンバーワンクラブ「bed」や渋谷にある老舗クラブ「Family」でライブ活動を行いますが、その「アンダーグラウンドな立ち振る舞い」が受け入れられない日々がしばらく続きます。そうした経験が彼らの強みだし、並大抵では折れないパワーを養っていったんだと思います。
日の目を浴びないMOROHAを見つけた人物
相変わらずブレずにライブを重ねていくうちに、MOROHAは歌手として2010年に、日本で最大であるサマーソニックへの出場権を手に入れるべく、「出れんのサマソニ」イベントに志願しました。そこで自らも歌手であり、レーベル会社の社長である話題の「曽我部恵一」が審査員としてMOROHAに目を付けたそうです。
イベントでDJ公募ある時、大体が「出れんの○○」を模したものやそれに近しいネーミングで公募するけど、これは「でれんの!?サマソニ!?」が発祥だよね?そう考えるとサマソニの力ってすげーよなってなる。
— hirotch(ひろっち) (@hirotch_mmr) 2017年3月12日
このイベントは一般投票された300組のバンドの中から、審査員が選出していくといったシステムです。ですが、その審査法に疑問を感じた曽我部恵一は、300組以降のバンドマン達も審査の対象としました。そこにMOROHAが埋もれていたそうです。
そしてMOROHAに何かを感じた曽我部恵一は、呼びつけてユーストリーム中継ライブをやってもらいました。そして圏外だったMOROHAが、見事「曽我部恵一」賞を勝ち取る事が出来たそうです。サマソニへの出場枠が埋まってもなお、全力で立ち向かうMOROHAの姿に曽我部恵一は、「存在そのものが事件だ。」と言わしめました。
MOROHAの歌手としての曲作り
サマソニをキッカケにますます躍進するMOROHAは、曽我部恵一が経営するレーベル「ROSE RECORD」と契約します。そして晴れて2010年10月21日に、「MOROHA」というタイトルのファーストアルバムをリリースしました。MOROHAは今までに3枚のアルバムを作っていますが、どれも製作期間に充分な時間をかけて、リリースし続けて話題になっています。
MOROHAメロディーも詞も抜群にええな。
— てっさん/てつ (@tetsu_tessan) 2017年1月9日
3rdアルバムにいたっては、前作から3年の月日が経ってようやく発売されました。MOROHAはインタビューにて「自分たちの力がまだ足りていない。でも焦って曲を作りこむ気もない。実際に起こったり感じたことで曲を作らなければ、歌手として意味がない」と語っています。
音楽界で一際目立つMOROHAの魅力
ラッパー「アフロ」の魅力は一言で言うならば、「鬼気迫る歌い姿」だと思います。Tシャツにジーンズというラフな格好で汗まみれになりながら、デリケートでありながら凶猛なライムを観客にぶちまけています。CDや映像を聞けば、自分にどこか着覚えがあるかのようなリリックに錯覚を覚え、ライブを見に行けば圧倒されること間違いなしだと思います。職業=ラッパーと感じさせる何かを持っています。
今日もMOROHAにボッコボコにされた。悔しいなぁ。悔しい。私は人と本当の意味で真正面向いて向き合うことが苦手な人間だから、目が合うとすぐにふざけてしまう。“ふざける”ことで向き合うことから逃げて、いっつものらりくらり。でもそれを許してくれないんだよ、アフロくんは。
— カポ タスト (@Capotast_52) 2017年3月9日
UKの魅力は、歌詞の中に眠る情景を鮮明に浮かび上がらせるギターテクニック。普通のバンドマンとは決定的に違うラップとギターというスタイル。それが枷にもなり長所でもある中で、見事にギター1本でカバーしています。チョーキングの荒々しさやリフのリズム感の良さが聴き手にザクザク刺さる感覚は、一度体験すると病みつきになるでしょう。
MOROHAのギターはアツすぎる。まじうまい、暫定一位
— 佐藤豪宙 (@G23cocobolo) 2017年4月20日
その二人が合わさるんだから、その化学反応は凄いの一言です。それぞれ個々を見ると、ヒップホップとフォークというジャンル分けにされるでしょうが、どちらに傾きもせず唯一無二のアーティストになっています。彼らを見ていると他のどのバンドマンも視野に入っていない、自分自身が一番のライバルといった気概が感じられます。
「しゃべくり007」のゲストに呼んでもらったMOROHA
ついに2015年6月1日、MOROHAの名が全国に広まりました。そのキッカケを作った立役者は、ジャニーズ事務所所属の生田斗真です。日本テレビのバラエティー番組「しゃべくり007」にゲストで出てきた生田斗真は、番組スタッフが事前に聞きだしてブッキングする「会いたい人に会う」コーナーで、MOROHAをスタジオに呼び、話題になりました。
少しトークを交わした後に一曲歌う流れになり、ショートバージョンの「三文銭」という曲をスタジオで披露しました。いつもの様に床にあぐらをかいて座り込むUKと、前傾姿勢でマイクを構えて歌いこむアフロは圧巻でした。生田斗真はファンの間でも有名な音楽好きで、サマソニで歌うMOROHAを見て一発で虜になったそうです。
芸能界でその名が広まるMOROHA
その後、2016年の3月14日のしゃべくり007にもまたもや登場。ゲストの東出昌大が会いたい人としてMOROHAを呼びつけました。また、同年のGalaxyニューモデル「S7 edge」というスマホのCMにも、ナレーションとしてアフロが起用されました。短期間で2回ものしゃべくり出演やCM起用で、視聴者からの問い合わせが多数よせられたそうです。
スマホのCMが公開されてからも、その特徴的な声から、ネットでは拡散が加速しました。しゃべくり出演前に調べた人は、アナウンサーか声優の人かと思ったそうです。まさか歌手でラッパーとは意外だったでしょう。しゃべくり出演後には認知度も増え、ユーチューブのコメント欄にはMOROHAの文字でたくさん埋まりました。話題になると、動画の評価数も上がっています。
「MOROHAらしくない」しゃべくり出演に込められた想い
一部のファンの間では、レールから外れたアウトサイドで話題なMOROHAが、しゃべくりに出演したことに違和感を覚えているそうです。確かに今までの歌詞を振り返ると、「相変わらずテレビなんざ好きになれない」や「大物相手に向けた中指」といったメディアに対した反感姿勢が感じられます。
ブルーハーツに通ずるものなんて、なかなかないけど、MOROHAの新譜聴いてあぁこれだってなった。あとゴイステぐらいだわ、頭をカチ割るようなやつは。
— まさきけんた (@masakikenta) 2016年10月5日
しかし、その事についてインタビュアーに質問されたMOROHAは、次のように答えています。「自分達が求められてる。愛情を貰えているという感情でいっぱいになれば、MOROHAは廃る。でも尊敬するブルーハーツは元々テレビに出ない歌手。だからこそ同じ様な道を走っても意味がないと思い、決行した。」正解なんてないからこそ、逆手にシフトしたそうです。
一気に加速するMOROHA熱
しゃべくり出演を果たし、一気に火が燃え広がったMOROHA。放送後の反響が凄すぎて話題が話題を呼び、MOROHAの公式ホームページにアクセスが集中しすぎて、ページが表示できなくなる事態になりました。また、ダウンロード配信している曲も、ランキング外から一気にTOP10入りになったそうです。
MOROHAのホームページアクセス凄くて落ちてるらしい 笑
— SFCは名機 (@ide_sdmmagazine) 2015年6月1日
今までは小規模だったライブ活動も大々的になっていき、色んなイベント会場やフェスで人気を博していきます。ジャンルに捉われないミクスチャーバンド「ソウルフラワーユニオン」との対バンや、新規新鋭で青春メロコアで有名なWANIMAとの共同ライブなど、引っ張りだこで活躍しているそうです。
ラッパー「アフロ」が執筆した渾身の一冊
歌手としての音楽活動だけでなく、アフロは本名「滝原勇斗」として初の自伝著書「俺のがヤバイ」を出版しました。MOROHAのボーカルとして、ラッパーとしての役目である歌詞を生み出す苦悩や、幼少期からバンド結成までの馬鹿馬鹿しくて眩しい話がたくさん詰まっています。笑えて泣けて感動できる、すばらしい著書になっていました。
また、俳優の東出昌大も帯でコメントを寄せています。東出昌大はMOROHAのPVにも出演していて、自身のファンの間でもMOROHA好きとして有名なようです。
MOROHAのおススメ名曲
「tomorrow」は東出昌大がPVに出演する感傷漂う曲。ただの恋愛ソングでなく、大成できない自分と離れた恋人との、ドロドロとした葛藤が湧き出るといった印象です。最後のギターソロのメロディの切り時は、さすがUKだなと思いました。
Tomorrow/MOROHAで泣ける
— 海苔汁消失中 (@sexyvoicelady) 2017年4月21日
「三文銭」は地上波でも歌った、ある意味1番火付け役となった曲です。ゆったりとしたメロディーラインから途中で急変する猛攻するギターと、叫びに近い歌声。かっこ悪いがこんなにかっこいい事なのかと自問自答させられる歌詞になっています。
久しぶりに聞いたMOROHAの三文銭が突き刺さっております
— 脳筋JIMMYさん@R6Sフレ募集中 (@JIMMY_GUNSHOT) 2017年4月7日
「バラ色の日々」は主にミュージシャンのPVを手がける、映像作家の「エリザベス宮地」という方が撮った1曲。自らツイッターでアフロに接触を図り、PV撮影の許可を取ったそうです。映像にはエリザベス宮地が彼女と交際中に、実際に撮った写真や動画を使って構成されています。写真ならではの味に、切なくて胸がグッときます。
MOROHAのバラ色の日々、たまに聴きたくなるんよな…MV見ながら。
— ろみ@noisypig (@NP_Bavo) 2017年4月9日
んー胸が…こう…うん。エモい。
「上京タワー」は地方から上京する方は、絶対に聞いた方がいいと思う力強いインテンションソング。自分の現状に満足できない人や、向上心の高い人にはうってつけ。大都会に埋もれてしまいそうな人や、挫折した人たちにも是非これを聞いて、やる気をもらってください。
MOROHAの上京タワーっていいな…ちゃんと聞いたの初めてだけどいいなぁ。。
— ゆかち✩ (@totokai23) 2017年4月19日
馴れ合いというぬるま湯にどこか違和感を覚えている人は、「革命」を聞いてみてください。夢半ばに敗れた人が、やっぱりあきらめきれない状況って多々あると思います。成り上がりを再び目指すなら、聞いておいて損はない至極の1曲です。
MOROHAの革命聴きながら帰る
— STORY@4/16U-ree (@69et_story) 2017年4月22日
あまりの熱にめまいがする
最後に紹介するのは「恩学」。歌手として活動している間、周りで支えてくれた人たちに向けた感謝の曲です。MOROHAの中でも特に歌詞が際立っていて、聞き終わると親孝行がしたくなる気持ちになります。今まで聞いた中で1番優しくて暖かく、これこそライブで聴いてみたい音楽ですね。
これからも独自の路線を走るMOROHA
結成当初は一見「異形」に見える姿に偏見な目で見られ、冷ややかな大人の対応に揉まれたMOROHAですが、ついにワンマンライブを達成することが出来ました。そのスタイルは派手なビートに声を乗せるラッパーではなく、結成から変わらずビートのないギターメロディのみのラップスタイルです。。「自分たちがライバル」のうたい文句を、見事に有限実行してここまでたどり着きました。
昨日ライブ行きたかったら
— Yuuri→ゆうり←優璃 (@yuri1171999gma1) 2016年5月29日
恵比寿リキッドルーム
MOROHAワンマンライブ
「単独」
あー、みたかった
場所は東京の恵比寿にある大型箱の「リキッドルーム」というところです。チケットは販売開始後すぐにソールドアウト、約1000人のお客さんがライブ会場に押しかけました。UKが舞台に登場すると、いつもの様に床ではなく机に座り込みます。遅れて舞台にアフロが現れて二人が揃うと会場は大盛り上がりで、一気に熱を帯びました。テレビの効果も相乗して、今までにない客数でしょう。
ライブが始まるとさらに会場全体が盛り上がり、アフロも終始歌詞を変えてのアドリブ全開で歌いこみました。それに続いてUKもギターでテクニックと魂を見せつけ、観客を魅了したそうです。つねに罵倒と激をぶつけて汗まみれになりながら、アンコール演奏も終えて大盛り上がりでライブは幕を閉じました。
2017年もメディアにひっぱりだこ
デビューから何も変わらずに進化し続けたMOROHAですが、アフロの最近のうたい文句は「ミュージシャンという肩書きは楽屋に置いて来た。」だそうです。そんな存在ではなく、舞台上に立つ一人の男として見てほしいという気持ちの現われだそうです。
年も明けて2017年でも話題が尽きないMOROHAの活動は、各メディアにひっぱりだこです。アフロは前回のスマホのCMに引き続き、またもやナレーション出演を果たしました。やはりラッパーとしての声質が良くて特徴的なことから、オファーが続いています。UKは大御所フォークデュオのゆずが出した新曲に、ギタリストとして音源を提供しています。
アフロはラッパーとして、UKはギタリストとしてそれぞれ個々に進化していくでしょう。また、しゃべくりのような番組で見かける事が多くなってくると思います。これから音学業界で間違いなく爆発的なヒットを起こす、歌手「MOROHA」のこれからの活躍に期待していきたいと思います。
もっとMOROHAの情報を知りたいアナタへ!
