血液型と性格は関係がない?研究者が調査の方法や根拠とは?

血液型で性格を診断する「血液型性格診断」。日本では昔から強く信じられ、占いや会話のネタとしてお馴染みの血液型と性格ですが、「関係ない」とする研究者は数多くいます。血液型と性格が関係ないとする根拠や証明についてまとめました。

血液型と性格は関係がない?研究者が調査の方法や根拠とは?

目次

  1. 血液型と性格は関係ない?
  2. 血液型ってなに?
  3. 血液型が決まる仕組みは性格と関係ない
  4. ABO式血液型と関係ない『稀血』とは?
  5. 血液型ってどうして生まれたの?
  6. 性格に関係ある?関係ない?血液型性格分類とは
  7. 本当に血液型と関係ない?A型に多い性格
  8. 本当に血液型と関係ない?B型に多い性格
  9. 本当に血液型と関係ない?O型に多い性格
  10. 本当に血液型と関係ない?AB型に多い性格
  11. 本当に関係ない?根深い日本人の血液型性格信奉
  12. 能見正比古による血液型性格分類
  13. 研究者が調査した血液型と性格の関係がないという研究
  14. 血液型と性格が関係がないとする根拠と証明:バーナム効果
  15. 血液型と性格が関係ないとする根拠と証明:確証バイアス
  16. 血液型と性格が関係がないとする根拠と証明:予言の自己成就
  17. 血液型と性格は関係ないという研究結果に関するまとめ

血液型と性格は関係ない?

血液型占いや血液型性格診断は昔からあります。血液型を会話の糸口にすることも少なくありませんし、ちょっとした遊び気分で楽しめたりします。しかし最近では「いまどき血液型占いを信じているなんて!」と驚かれてしまうこともあるのだとか。

いわれてみれば確かに人の性格をたった四種類にわけるのはムリがあるようにも思いますけれど、全身を流れている血液の血液型がまったく関係ないというのも腑に落ちません。血液型と性格が関係ないということに、根拠や証明はあるのでしょうか?

血液型ってなに?

血液型と性格が関係ないかどうかを知るためには、そもそも血液型とは何かを知らなければなりません。一般的に知られている血液型判別は『ABO式血液型』と『Rh式血液型』ですけれど、占いに良く使われているのはこの中でもABO式血液型の方。今回はこのABO式血液型について解説していきます。

ABO式血液型は血液型を「A、B、O、AB」の四種類と稀血と呼ばれる例外にわけたものです。この血液型で重要になるのは血液に含まれる抗原と抗体。血液がどんな抗原と抗体を持っているかで、血液型の呼び名が変わります。

血液型が決まる仕組みは性格と関係ない

血液中にはアレルギー反応の発端となる抗原Aと抗原B、そしてこれらの抗原に反応してアレルギーを引き起こす抗体Aと抗体Bがあります。ABO式血液型で定められた4種類の血液型は、この抗原と抗体をどのように持っているかによって分類されています。

血液型O型の血液には抗原Aも抗原Bがなく、抗体A、Bのみを持っています。そして血液型A型は抗原Bに反応する抗体Bを、血液型B型は抗原Aに反応する抗体Aを持っているようです。最後の一つ、AB型は抗原Aと抗原Bを持ちながら、抗体Aも抗体Bも持っていないことが確認されています。

こうした抗原と抗体の組み合わせは緊急時に輸血をする際に非常に重要となります。そのため、日本ではとりわけABO式血液型の分類が広く知られているようです。

ABO式血液型と関係ない『稀血』とは?

ABO式血液型の分類においても、稀血と呼ばれる珍しい血液型があります。この稀血には「ボンベイ型」や「シスAB型」などいくつかの種類がありますが、「染色体の中にA型血液型を作る情報とB型血液型を作る情報が両方とも存在する」といった極めて特殊なタイプなどが該当します。

そのため稀血の血統においてはABO式血液型の常識と関係ないような現象が発生することもしばしばあるそうです。例えば「両親の血液型からは生まれるはずのない血液型が生まれた!」といったケースがあるようで、訴訟沙汰にまで発展したこともあるのだとか。

血液型ってどうして生まれたの?

血液型の来歴には諸説ありますが、その中の一つには人間の血液型にはO型しか存在していなかったとする説があります。A型もB型もAB型も元を辿ればO型であり、O型の血液型が長い時間をかけて変容していった結果という説です。一時期はこの説が注目を浴びていました。

しかしこれは諸説あるうちの一つにすぎず、類人猿にも血液型があることから否定されることも多い説。テナガザルはA型とB型、チンパンジーはA型とO型の血液型遺伝子を持っており、ゴリラはB型のみだといいます。そのためサルの時代から血液型があり、人の進化とは関係ないという考え方です。

このように出所が不明瞭な血液型ではありますが、しかし血液型というものがある以上は、”何かしら”の違いがあると考える人は多いようです。それが性格なのか体質なのか、それとも何も関係ないとするかは専門家や研究者でも意見がわかれ、根拠や証明が難しいとされています。

性格に関係ある?関係ない?血液型性格分類とは

ABO式血液型と性格とが関係あるとする主張を「血液型性格分類」や「血液型性格診断」と呼ぶそうです。この言説は1970年台ごろから日本国内にて急速に広まり、いまでも一部の人たちには根強く信じ続けられています。

血液型で性格を判断して相手を否定して傷つけるような言動が「ブラッドタイプ・ハラスメント」と呼ばれ問題視されています。科学的根拠がないにも関わらず本人の本質に関わる部分を差別しているため、とても悪質な行為であるといえるでしょう。

本当に血液型と関係ない?A型に多い性格

日本人に最も多い血液型であるA型ですが、血液型診断でA型に多いとされる性格は「几帳面で神経質」、「真面目でカタブツ」などがあります。この性格にズバリと思う人もいれば、自分には関係ないなと思う人もいるのではないでしょうか。

清楚で引っ込みがちな性格である反面、勝気な部分も潜んでいるとされます。関係ない人や物事にも気配りができるものの、疲れて気が回らなくなり「A型っぽくない」といわれることもしばしば。血液型がA型の人は誤解されやすい性格であるともされています。

本当に血液型と関係ない?B型に多い性格

血液型がB型の人の特徴は感受性の豊かさ。「想像力や発想力と統率力を併せもつリーダータイプ」とされています。その一方で楽天家な面でマイペースなため、周囲からは強引な人と見られてしまう場合もあるのだとか。

リーダータイプでありながら、情にほだされたりするなど他人に流されがちなところもB型の人の傾向とされています。柔和なようにみえて頭の回転が速く、傍から見れば意見がコロコロと変わる天才肌だと見られることもあるのだとか。

本当に血液型と関係ない?O型に多い性格

O型はおっとりとしたロマンチストタイプ。思いやりがあり、感情に素直な性質がある血液型だそうです。面倒見がよく交友関係も広いので人に好かれる一方、内心では孤独感を覚えている人もいるのだそうです。

O型は「大雑把」といわれることが多いそうです。大らかさや心の広さを、細やかな精神の人にしてみればそう受け取ってしまうのかもしれません。ロマンチストでありながら冷静に現実を見据えている部分もあるそうで、大雑把でいながら慎重さも併せもつのが特長という説もあります。

本当に血液型と関係ない?AB型に多い性格

AB型の血液型の人は二面性を持つ性格といわれています。感性が豊かな理想論者でありながら、現実的なやり方で能率的に仕事をこなすことで知られているそうです。そういったチグハグな部分から変わり者扱いされるのを悩んでいる方も多いのだとか。

現実に即していながら理想論者の面も秘めているので純粋といえる性格をしています。物事に固執し、現実に妥協しながらも理想を追求するため、ままならない現実の葛藤に苦しみやすい性格だそうです。それが他人からするとトゲトゲしていると受け取られがちなので気をつけたほうが良いという話も耳にします。

本当に関係ない?根深い日本人の血液型性格信奉

さて、こうした血液型別の性格診断ですが、なんとなく当てはまっているように感じられます。しかし研究者たちによると「関係ない」とのことだそうで、果たして血液型と性格とは関係あるのか関係ないのか、本当はどちらなのかと気になってしまいます。

こんな風に昨今では血液型と性格が関係ないと話題になっていますが、一昔前はもっと血液型差別とでもいうべき事柄が多かったようです。「血液型B型のみ採用します」と学歴や来歴は関係ない求人や「外交官に向いているO型ではないので辞職する」という極端なものまであったそうです。

血液型と性格についての風説は大正時代からあったそうです。教育学者であり心理学者でもある古川竹二教授が1927年に発表した「血液型による気質の研究」や「血液型と気質」という本、そして1971年に発売された文筆家の能見正比古氏の著書「血液型でわかる相性」にその記述を見ることができます。

能見正比古による血液型性格分類

この能見正比古氏こそ「血液型性格診断」の生みの親ともいわれています。テレビ出演に積極的だった氏はメディアに大きく取り上げられ一大ブームに。それはいまだに続いており、最近の調査でも、大学生の多くが「血液型と性格にはそれなりの関係があると認識している」という結果が出たのだとか。

「血液型人間学」という言葉も能見正比古氏の作った造語。当初の目的は、血液型を理解することで人間をより理解するというものだったそうです。氏は「性格は固定的ではなく状況で大きく変動する」と考えていたらしく、「血液型で性格のほんの一部がわかるかもしれない」という程度のものだったそうです。

それがメディアに取り上げられるにつれ「血液型が○型の人間は○○人間だ!」のようにセンセーショナルな見出しを張り出されるようになってしまったようです。もしかすると、いまはなき能見正比古氏本人こそがもっとも現代の血液型診断や血液型占いにに苦言を呈したいのかもしれません。

血液型と性格が関係ないといわれても、血液型別性格診断を見て「自分のことだ!」と感じてしまう方は多いのではないでしょうか。本当に血液型と性格が関係ないのか、ここからは研究者が断定した根拠や証明を探っていくことにしましょう。

研究者が調査した血液型と性格の関係がないという研究

血液型と性格の関連性を指摘するのは、実は日本や韓国、台湾などの日本周辺国だけだそうです。海外の人は血液型での性格診断と聞くと驚いてしまうほど、血液型と性格とをまったく関係ないものとしてとらえているようでした。そのため世界的に見るとただの迷信といえるような理論だそうです。

血液型と性格の関連性がただの迷信であるかどうかについて、九州大学の決断科学センター講師である縄田博士が日本心理学会の機関紙「心理学研究」について「血液型と性格の無関連性――日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠――」という研究を発表しました。

これは日米の1万人以上を対象とした意識調査による研究で、日常生活の好き嫌いと血液型を尋ねて統計を取るという調査。調査の結果、質問の内容はぜんぶで68問あったのですが、そのうち65項目において血液型別の回答率の差が認められなかったそうです。

血液型と性格の関係は科学的な理論性がない?

まず血液型と性格との関連性を秩序だって説明する上で問題となるのが、「性格」というものが証明できないものであるというところだそうです。「この条件でこういった対応をする人はこういう性格である」という科学的根拠がないため、そもそも血液型性格診断は非科学的であるといわざるを得ないそうです。

そのため血液型と性格の関連性を心理学的アプローチから説明する試みがなされました。しかしそうすると、「血液型と性格が関係ある」とする説は科学的な理屈ではなく心理学的な側面から否定すべき根拠が次々に発見されました。

血液型と性格が関係がないとする根拠と証明:バーナム効果

血液型と性格が関係ないという根拠に『バーナム効果』あるいは『コールド・リーディング』効果があげられました。これは占いなどでお馴染みの「誰にでも当てはまる事柄を、さも相手の性格をピタリと言い当てているかのように伝える」という技術のことです。

血液型と性格との一致には信じ込む人のバーナム効果的心理状態が関わっているというのが、血液型と性格が関係ないとする根拠の一つ。A型、B型、AB型、O型すべての性格診断をその血液型と知らせずに教えると被験者は納得することが、血液型と性格診断は当てにならない証明だという理屈です。

血液型と性格が関係ないとする根拠と証明:確証バイアス

確証バイアスとは「人が何かを思い込んだときその事実ばかりを意識する」という心理効果のことで、これを血液型と性格が関係ない証明だとする研究者もいます。例えば「真面目」とされるA型の人が真面目であれば「A型は真面目だ」と認識し、不真面目な面を見れば「珍しいな」と思ってしまう心理です。

これは記憶をさかのぼっても同様。長い付き合いの相手がA型だったということを知ったときに、「あの人は真面目だったな」という思い出ばかりがよみがえってきてしまうのだとか。血液型診断を信じる人は、このように血液型と性格を結びつける事柄ばかりが印象に残ってしまう傾向にあるようです。

血液型と性格が関係がないとする根拠と証明:予言の自己成就

一種の洗脳に近い心理状態になるため血液型と性格が一致しているに過ぎないとする研究もあります。「A型は真面目な人」と聞き続けたA型の人は「自分はA型だから真面目な人なんだ」と考え、そのような行動を取る現象が見られるそうです。

根拠のない話「予言」を受け止めた本人が自分からその予言を実現しようとする行為を「予言の自己成就」といいます。血液型占いだけでなく、星座占いや相性占いなどもこうした自己成就の心理が働いているのではと考える研究者も少なくありません。

血液型と性格は関係ないという研究結果に関するまとめ

血液型と性格の関係性、研究者による根拠や証拠についてのまとめは以上となります。どうやら血液型性格分類や血液型占いは、当初の学問や科学的という立場から根拠や証明もなく一人歩きしてしまって、現在のような"怪しいもの"という立場にまで追いやられてしまったようです。

血液型と性格を関連付ける根拠や証明は乏しいものの、会話のネタとしてはとても重宝するものであるのも確かです。闇雲に否定するのでもなく、過度に信奉するのでもなく、といった心持ちが大切。しかし相手を傷つける可能性があるということを常に心にとどめておいたほうがよいのではないでしょうか。

性格と血液型は関係ないの?血液型についてもっと詳しく知りたい方はこちら

Thumb血液型の遺伝とは何?遺伝子(SNP)の組み合わせや例外について調査!

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