ラベンダーの花言葉にはどんな意味や由来がある?西洋と日本で違いも!

ラベンダーはアロマオイルや芳香剤などに使われている暮らしに馴染みのある花です。ですがラベンダーの花言葉は、世間ではあまり知られていません。今回はラベンダーの特徴や季節、日本と西洋とで違いのある花言葉の意味や由来をまとめましたのでご紹介します。

ラベンダーの花言葉にはどんな意味や由来がある?西洋と日本で違いも!

目次

  1. ラベンダーには数多くの花言葉があります
  2. 日本と西洋では異なるラベンダーの花言葉
  3. ラベンダーの外見に由来する花言葉
  4. ラベンダーの使い方に由来する花言葉
  5. ラベンダーの効能に由来する花言葉
  6. ラベンダーの力に期待した西洋の人々
  7. 「疑い」という花言葉
  8. 愛情を意味するラベンダーの花言葉
  9. 映画にも使われたラベンダーの花言葉
  10. 多彩な花言葉を意識してラベンダーを贈ろう

ラベンダーには数多くの花言葉があります

ラベンダーは地中海沿岸部原産のシソ科の植物です。名前の由来は「洗浄」を意味するラテン語lavare、あるいは「青味のある」を意味するラテン語livereだと言われていますが、定かではありません。花を咲かせる季節は初夏から夏で、紫色の他にも、ピンク色や白色の花を咲かせるラベンダーもあります。

西洋や中東で、ラベンダーは古くから人々の暮らしに使われていました。そのため、ラベンダーの花言葉の中には、見た目や逸話だけではなく、効能に由来する物もあります。

Thumbラベンダーの効能・効果で肌が生まれ変わる?その驚きの効果を徹底検証!

日本と西洋では異なるラベンダーの花言葉

北海道富良野市にあるラベンダー畑は有名ですが、日本にラベンダーの花が輸入されたのは、19世紀のころだと考えられています。ラベンダーの花言葉には「あなたを待っています」「許しあう愛」「幸せの訪れ」「期待」などがあります。

西洋では、ラベンダーの花言葉に「献身的な愛」があります。その他には「優美」や「繊細」「清潔」「平静」などのポジティブな意味の花言葉だけではなく、「沈黙」や「疑い」「私に答えて」「警告」などのネガティブな意味の花言葉もあります。ラベンダーのようにさまざまな意味の花言葉を持つ植物は珍しくありませんし、花びらの色の違いにより花言葉が変わるバラのような植物もあります。

Thumb花言葉で怖い意味を持つ花は?プレゼントに選んではいけない花まとめ!

ラベンダーの外見に由来する花言葉

日本人がラベンダー畑を見るために富良野市に代表される名所を訪れるように、ヨーロッパの人々はフランス南東部のプロヴァンス地方を訪れます。ラベンダー畑の美しさが「優美」という花言葉を生みました。

夏に「ラベンダー祭り」を行うプロヴァンス地方

夏といえば一般的に気温の高い季節ですが、日本とヨーロッパでは、湿度が異なります。温度と湿度が高い日本の夏のような環境を、多くの品種のラベンダーが苦手としています。それに引き替え、気温が高く、湿度の低いプロヴァンス地方はラベンダーの栽培に向いています。ラベンダーの花が咲く季節が訪れると、プロヴァンス地方の町や村では「ラベンダー祭り」が行われています。

ラベンダーの使い方に由来する花言葉

ラベンダーの力で清潔な暮らしを

毎日の暮らしに、洗濯は欠かせません。現代の日本では、ラベンダーの香りがする洗濯用洗剤や柔軟剤が販売されていますが、古代ローマ人はラベンダーを入れた水で洗濯をしたり、ラベンダーの咲く季節には、花の上に洗濯物を干したりしていたそうです。ラベンダーの「清潔」という花言葉は、古代ローマ人がラベンダーの力で衣類を清潔にしていた故事に基づきます。

古代ローマ人は風呂が好きで、イタリアはもちろん、ローマ帝国の植民地だったイギリスやトルコにも、浴場の遺跡が残っています。古代ローマ人は、湯船にラベンダーを入れてハーブ風呂を楽しんでいたという説がありますが、歴史的・考古学的には証明されていません。

ラベンダーの効能に由来する花言葉

ラベンダーは昔から西洋の人々の暮らしに役立っていた

西洋の人々は、古くからラベンダーをポプリや香水の原料に使い、暮らしの中で香りを楽しんでいました。精油は香りが脳や臓器に働きかけるアロマテラピーに用いられています。ラベンダーのアロマオイルには、心を落ち着ける作用があり、その働きが「平静」や「沈黙」という花言葉の由来だと言われています。

落ち着いてリラックスしている状態は心身にとって良いものですし、「沈黙は金、雄弁は銀」という西洋由来の格言もあります。また、他人から打ち明けられた秘密を守るのは、人間関係において重要なことです。ラベンダーの花言葉である「沈黙」は、必ずしも悪い意味ではありません。

繊細な肌のトラブルにも使われていたラベンダー

睡眠や食事のバランスが取れていない暮らしが原因で肌が荒れたり、温かい季節の訪れとともに活発化する虫に刺されたりと、暮らしの中で肌にトラブルが起きる機会は少なくはありません。ラベンダーは古来より虫刺されや吹き出物などの肌トラブルの解決にも用いられてきました。その故事から生まれたのが「繊細」という花言葉です。

古代のヨーロッパにおいて、ラベンダーの花や茎から採れる精油は貴重なものでした。ラベンダーの花は小さく、取扱いに注意が必要だったことから「繊細」という花言葉が誕生したという説もあります。

ラベンダーの力に期待した西洋の人々

アロマテラピーという言葉を産んだのは、19世紀から20世紀にかけて活躍したフランス人のルネ=モーリス・ガットフォセです。彼はラベンダーの精油を使って、火傷の治療を行いました。古くから西洋の人々の暮らしに根付いていたラベンダーは、民間療法にも利用されていたのです。その効能に対する「期待」は、やがてラベンダーの花言葉にもなりました。

ラベンダーの花びらは小さいのに、とても強い香りを放ち、さまざまな効能を持ちます。それを西洋の人々が不思議に思ったことも「期待」という花言葉の由来だと伝えられています。

ラベンダーの花言葉「期待」が意味するもの

転居や就職、進学などで暮らしの環境が変われば、人はそれが良いものであることを期待します。「幸せの訪れ」というラベンダーの花言葉は、環境の変化に対する期待や、落ち着いた心で物事に臨むことから生まれたものなのかもしれません。

Thumb花言葉で感謝の意味を持つ花は?お花でありがとうや大好きを伝えよう!

「疑い」という花言葉

ラベンダーには「疑い」や「不信」という花言葉があります。ラベンダーの香りを好む毒蛇がいるために生まれた「花の側には毒蛇がいることを疑え」という格言が、この花言葉の由来だと言われています。ですがラベンダーは虫刺されだけではなく蛇の毒にも効果があり、西洋では毒蛇に噛まれた時の応急処置に使われていました。

「疑い」は晴らしたいもの

他人や物事を疑い、信じられなくなった時、人は真相を知りたくなるものです。「私に答えて」という花言葉はイギリス由来ですが、「疑い」の花言葉とセットで考えれば、ラベンダーの花は秘密や疑惑を抱えた相手への贈り物に向いているのかもしれません。逆に、関わってはいけないこと、知ってはならないことがある時には「警告」の意味で贈ることもできます。

愛情を意味するラベンダーの花言葉

人は小さな事が原因で他人と争い、傷つけあうものです。ですが同時に、人は互いに歩み寄り、許すこともできます。ラベンダーの花言葉である「許しあう愛」は、ラベンダーの力から生まれたものだと言われています。他人と和解するには、怒りや悲しみを鎮め、心を落ち着ける必要があります。

聖書に登場するラベンダー

古代ギリシア人は、シリアの都市から名前を取ってラベンダーのことをナルドと呼んでいたそうです。ナルドはラベンダーではなくスパイクナード(甘松香)だという説もありますが、イエス・キリストがベタニアでナルドの香油を塗られたことが、新約聖書には記されています。

イエス・キリストの弟子は、高価なナルドの香油を使った女性を批判しました。ナルドの香油を売れば300デナリオン(当時のローマ兵の年俸に当たる金額)になり、そのお金で貧しい人々を救えるからです。しかしイエス・キリストは、香油を注ぐ行為は自分の葬送の準備だと言って女性の味方をしました。ラベンダーの花言葉である「献身的な愛」は、この出来事に由来しているようです。

旧約聖書の「雅歌」には、恋愛や結婚に関する描写が登場します。そこではナルドは香りを放つ花として描写されており、娘が王を宴に案内すると、香りが強くなったとも書かれています。香りの力で、男性を魅了しようとしたのかもしれません。

Thumb花言葉で愛を伝えるには?好きな人と幸せになるための告白!

映画にも使われたラベンダーの花言葉

ラベンダーという女性が、ラベンダーの花言葉の由来だとも言われています。ラベンダーという少女は、金髪の美青年に恋をしました。しかし内気な彼女は美青年に声をかけることすらできず、ただ見ているだけでした。やがて彼女は、一輪の花になりました。好きな相手に自分の存在を知ってもらい、想いに気づいてもらいたい。そんな気持ちが「あなたを待っています」という花言葉になったのかもしれません。

アニメ化だけではなく実写映画やドラマにもなった筒井康隆の小説「時をかける少女」では、ラベンダーの香りが重要な意味を持っています。原作小説の20年後の世界を描いた2006年公開のアニメ映画では、あるキャラクターが「未来で待ってる」と言い残して主人公と別れます。「あなたを待っています」というラベンダーの花言葉を意識しているようなセリフです。

多彩な花言葉を意識してラベンダーを贈ろう

暮らしの中には、花を贈る機会が多数あります。贈る用途や季節、花言葉などを考えて花を選びたいものですが、ラベンダーの花や鉢植えを贈る場合は、季節が限られてしまいます。ラベンダーのポプリやサシェ、ラベンダーが描かれた雑貨などは、季節を問わずに贈ることができます。花言葉にこめた思いがあるならば、花言葉の意味や由来をメッセージカードなどに添えておきましょう。

こちらの関連記事もおすすめ

アクセスランキング

2023-06-10 時点

新着一覧