和食の定義とは?日本が世界に誇る無形文化遺産の歴史や特徴・マナーを解説

平成25年12月、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されました。何だかすごい事のような気はするけれど、そもそも無形文化遺産とは何?登録された和食とは何?なんて、結構曖昧ですよね。そんな疑問にお答えすべく、和食の歴史や特徴、マナーについても調べてみました。

目次

  1. あなたは何が和食だと思いますか?
  2. 和食の特徴とは!
  3. もっとすっきりな和食の分かりやすい特徴とは?
  4. 現在の和食文化に至るまでの古い歴史
  5. 和食にも近代化の波が訪れたのはいつ?
  6. 無形文化遺産とは何?
  7. 無形文化遺産としての和食とは
  8. 和食が無形文化財になった理由とは
  9. 和食独特のマナーとは?お箸編
  10. お箸の外にもあった!和食マナーのタブーとは
  11. まとめ:伝承する和食文化

あなたは何が和食だと思いますか?

和食というとあなたは何を真っ先に思い浮かべますか?お寿司、すき焼き、しゃぶしゃぶなど、海外でもそのままの名前で伝わる日本食は数多くあります。また、現代では色々な国に日本食レストランは多数存在しており、世界中の人々に愛されるようにもなりましたね。

和食は、油分も少なく健康的でバランスの取れた食事で世界に誇れる日本の文化なのは、みなさんご存知ではないでしょうか?外国でも和食はインテリ層に好まれる事が多いのも、ニュースなどで何となく知っていますよね。

では、もしあなたが外国人の友達に、和食って何?と質問されたらなんと答えますか?お寿司やお刺身だけが和食ではないし、お米は他の国でも食べられているし、お魚を食べる国はもちろん多いし、中国由来の食べ物も結構多いし・・何て、わりと和食の定義は曖昧ではないでしょうか?

では、ユネスコ無形文化遺産に登録された日本が世界に誇る和食の定義とはいったい何なのでしょうか?そんな疑問を解決すべく、和食の定義や歴史や特徴、和食のマナーについて。さらには和食がユネスコ無形文化遺産に登録された背景なども調べてみました。

和食の特徴とは!

和食の定義をはっきりさせるべく、農林水産省のホームページを調べてみました。そこに載っていた和食の特徴として挙げられていたのが、①多彩で新鮮な食材とその持ち味の尊重 ②栄養バランスに優れた健康的な食生活 ③自然の美しさや季節の移ろいの表現 ④正月などの年中行事との密接なかかわり、とあります。何となくわかるようなわからないような・・

こちらの定義だけだと、他の国の伝統料理にも当てはまるものがある様な気がしませんか?確かに日本は南北に長く四季のはっきりしている国ではあるけれど、そんな国は他にもあるような・・なんて思ってしまいますね。

もっとすっきりな和食の分かりやすい特徴とは?

実は、もっとすっきりと和食を定義づける特徴があったんです。それは和食は旨味を中心に味の構成がされているということなんです!これなら何となく納得できる気がしますね!世界的にみても、旨味を中心に味の構成をする料理というのは少ないそうです。確かに日本食にはだしはかかせません。

では、だしを使った料理が無形文化遺産なの?と疑問がわきますね?でも、お寿司やお刺身は代表的な和食だけどだしを使ってるわけではないし・・なんて余計に混乱しちゃいそうです。では、さらにすっきりするために、和食の歴史も勉強してみましょう。

現在の和食文化に至るまでの古い歴史

日本で稲作が行われるようになったのは、縄文時代中期と言われます。その後縄文時代後期から大々的に水田での栽培が行われ始め、お米の栄養価の高さから人口を支える大切な原動力となり現在のご飯の形になります。私たちの主食のご飯は、とても古い歴史があるんですね。

その後、675年天武天皇の時代に日本初の肉食禁止令が出されました。当時、動物は貴重な運搬の道具であったためといわれますが、日本は仏教国でもあったため肉食はタブーとされる時代が延々と続いたようです。日本は四方八方を海に囲まれている島国だったため、動物性のタンパク質は魚からとっていたんですね。ただ、山岳地帯などでは野生のイノシシや鹿を食べていたようです。

和食にも近代化の波が訪れたのはいつ?

江戸時代末期には長らく続いた鎖国が解かれ、日本はいっきに近代化の道に進みます。食事も例外ではありませんでした。1872年、明治天皇により「肉食禁忌の令」が解かれ、一般的に肉食はタブーではなくなりました。この間なんと1200年です!公に牛や豚を食べる事ができるようになったのは、こんな最近だったんですね。

それでも、一般的にはとても貧しい暮らしを庶民は強いられていました。戦中戦後の一般の日本人がとっていた食事はお世辞にも和食の特徴である栄養バンスが取れたもの・・とは言い難かったはずです。今の私たちの食生活が根付いたのは割と新しく、戦後の高度成長期時代と言われます。戦後まだ80年。こちらは驚くほど最近ですね。

無形文化遺産とは何?

そんな比較的新しい和食が無形文化遺産に選ばれたのはどうしてなのでしょうか?だしを使った料理が和食であるなら、お寿司やお刺身は入らないの?なんて、余計に混乱してしまったあなた!大丈夫です。必ずすっきり解決します。そもそも無形文化遺産っていったい何なのかを勉強しましょう!

世界遺産とは皆さんご存知ですよね。世界的にはフランスのモンサンミッシェルや中国の万里の長城が有名です。歴史的な建造物や遺跡、景観、自然など「人類が共有すべき普遍的価値」を持ち、移動が不可能なものが対象になるそうです。

一方、無形文化遺産の定義とは、その名の通り形のないもので、踊り、舞踊、演劇や工芸技術といった人類が伝承で語り継ぐべき歴史や文化、特徴的な生活習慣を保護する目的で採択されたそうです。世界では中国の書道、イタリアのテノール風の歌の口承伝承などがあるそうです。日本では歌舞伎、人形浄瑠璃などの日本を代表する伝統が、世界無形文化遺産に登録されています。

無形文化遺産としての和食とは

さて、無形文化遺産としての和食!日本で同じように無形文化遺産に指定されている歌舞伎などは、歌舞伎という芸術が登録されているのであって、歌舞伎役者や歌舞伎小屋ではありません。人形浄瑠璃も特定の人形やお話が指定されているわけではなく、人形浄瑠璃そのものが伝承されるべく特徴的な芸術として、無形文化遺産に登録されているんですね。

和食も同じです、お寿司やお刺身といった食べ物そのものが指定されているわけではなく、和食の基本の定義で、一汁三菜でバランスよく素材の持ち味を生かしたあっさりした料理法で、季節の器などを使い、季節感を感じながら旬の食材をいただくという和食の概念の定義が無形文化遺産として登録されているんです。

お正月には保存食であったおせち料理をいただきお餅を食べ、ひな祭りには桜もちを、端午の節句には柏餅、お祝いごとには鯛の尾頭付き、家族が久しぶりに集まったらみんなでお寿司・・などなど、実際和食の定義は曖昧ですが、日本の食事風景そのものが後世に伝承されるべき伝統として無形文化遺産に登録される事になったんです。

和食が無形文化財になった理由とは

もちろん日本だけではなく、世界各国にそれぞれの風土に合った特徴の食の文化があります。フランスではクリスマスには牡蠣やサーモンといった海の幸を食べるのが一般的であったり、中国の春節には春巻きを食べる習慣があったり・・

では、なぜ和食の定義が無形文化遺産に登録される事になったのか?それは日本という国の特徴でもあるんです!戦後の80年、実は日本は世界でも類を見ないほどに急速に近代化した国なんです。実はそれこそが和食が無形文化遺産に登録された理由だったんです。

今や、24時間営業のコンビニエンスストアが日本中どこにでもあり、食の近代化に伴いパンやパスタ類といった洋食化がすすみ、また農業の技術革新によって野菜や果物も年中食べれるようになりました。私たちはその恩恵にあずかって豊かな食生活を送れるようにはなりましたが、一方で急激に和食の文化や特徴が失われつつあるんですね。

そんな失われつつある日本の伝統敵な食事風景を保護するために、和食は無形文化遺産に登録されたんです。確かに便利な事はいい側面もあるけれど、伝統が失われてしまうのはやはりさみしいことですよね。和食のマナーも含めて後世に残していきたいとは思いませんか?

和食独特のマナーとは?お箸編

和食の伝統が失われつつある現代の日本、やはり同時に和食のマナーも失われてきているようです。和食には絶対に欠かせないお箸の使い方の代表的なタブーをご紹介します。

にぎり箸

正しいお箸の持ち方は、和食をいただく上での基本ですよね。お箸を握りしめて持つにぎり箸はタブー中のタブーです。子どもが小さいうちからご家庭でキチンと箸の持ち方を教える事は、子どもが将来恥をかかないためにも大事なことです。

よせ箸

よせ箸とは、お箸で器を引き寄せる事を言います。遠くの器を取るときには必ずいったん箸をおいて、きちんと手で取り寄せるようにしましょう。

このほかにも、お骨を拾う事を連想させる渡し箸や、箸の際をなめるねぶり箸など、お箸のマナー違反はたくさんあります。和食の文化と共に親から子どもへとキチンと伝承させていきたいものですよね。

お箸の外にもあった!和食マナーのタブーとは

お箸の使い方以外にも和食にはタブーとされるマナーはたくさんあります。お茶碗やお椀も持ち上げないで食べる事や特定の物だけを食べ終えてしまうのも、和食ではマナー違反となっています。

他にも、ご飯をお変わりをする時は一口残した状態ですることなど、日本人の私たちでさえ意外と知らない和食のマナーが実はたくさんあるんです。そんなマナー違反を知らず知らずのうちにしてしまっているかもしれませんね。とっても奥深いのが和食のマナーです。和食の継承のためにも、もう一度和食のマナーについても見直したほうがいいかもしれません。

Thumb食事のマナー基本まとめ!洋食と和食、両方紹介。マナーが悪い大人は恥ずかしい!

まとめ:伝承する和食文化

グローバル化が進む現代の世界。どんどん国境がなくなる世の中で和食とフレンチの折衷料理があったりして、和食の定義もどんどん曖昧になっているのが現実です。逆もまた然りで、他の国の伝統料理も和食の影響を受けて変わってきている側面もあります。

文化や伝統が、そこで暮らす人々によって少しづつ形を変えていくのは仕方のない事なのかもしれないし、悪い面ばかりではないですよね。でも、四季折々の料理や器を楽しみ、行事ごとに食材を楽しむ日本の伝統である和食を後世に少しでも残していくことは、現代に生きる私たちの義務なのかもしれません。

あなたも和食の良さを再認識して、四季折々の季節感を楽しむ食事をして、次の世代に和食文化を継承していけるような日々を送ってみましょう。

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