妊娠・育児
子供がストレスを感じている時のサインは?見逃さない為のポイントや対処法
子供は無邪気で可愛くて、何にも悩みがないように見えますよね。ですが、子供は大人が思っているより、物事を深く考えています。大人同様にストレスを感じていることもあるようです。こちらでは、子供がストレスを感じている時のサインや親ができる対処法をご紹介します!

目次
- 子供でも大人同様にストレスを感じる?
- 子供がストレスを感じる原因は?
- 腹痛や頭痛が続くのは子供のストレスの症状
- 返事をしない子供はストレスで耳が聞こえていない
- ストレスが原因で子供が熱を出すこともある
- 爪を噛むのは子供がストレスを抱えている証拠
- ストレスが原因で子供の体重が増減することも
- おねしょが続くなら叱らず子供のストレスに目を向けて
- 目をパチパチさせるのは子供のストレスの症状
- ぼんやりしたり落ち着きがないのは子供のストレスが原因
- 子供のストレスのサインを見逃さないための対処法
- 子供のストレスの解消法は?
- ストレスの解消法として専門医やカウンセリングに子供をつれていく
- 生活を見直すことが子供のストレス解消法に
- 子供のストレスに向き合おう
子供でも大人同様にストレスを感じる?
子供は元気でストレスとは無縁のように見えるかもしれませんが、実際はそんなことありません。環境の変化や人間関係などに悩んで、子供もストレスを感じます。また、子供は親が思っているよりも、物事をよく観察しています。例えば、両親が喧嘩をしている時などは、家のピリピリした雰囲気を感じ取って静かになります。これは、子供が不安を感じているからです。
子供も人間関係や環境の変化、習い事の疲れなどでストレスを感じます。そして、大人のように器用にストレスを解消することができないため、ストレスを溜め込みやすいです。自分がモヤモヤする気持ちの原因を理解できないこともあります。
こちらでは、子供がストレスを感じている時に出しているサインをまとめてご紹介します。また、子供のストレスのサインを見逃さないためには親がどのように子供と関わればいいかもお伝えします。子供のストレスの解消法もまとめたので、参考にしてみてくださいね。

子供がストレスを感じる原因は?
子供は環境の変化にストレスを感じやすい
子供は大人のように器用ではありません。いつもと違う状況に陥った時に、臨機応変に行動できないこともあります。環境の変化に弱い子供もいます。例えば、幼稚園や保育園へ入園すれば、今まで両親と過ごしてきた環境とは異なります。自分のペースで行動できず、戸惑うこともあるようです。小学校や中学校に入学する際も、友人が変わったり、環境の変化がストレスになります。
一人目の子供の場合、下の子が生まれるのもストレスになることがあります。今までは両親の愛情を独り占めしていたのに、急に自分より小さなライバルがあらわれたのですから、ストレスを感じてもしょうのないことです。両親と過ごせる時間が短かったり、両親が喧嘩をしていて家の雰囲気が悪かったりするのも、子供にはストレスになるようです。
2~3歳くらいの小さな子供はトイレトレーニングや親のしつけが厳しく、できない自分や親からのプレッシャーがストレスになることもあります。小学生や中学生の子供に多いのが、友人関係のストレスです。気の合わない友達に自分を合わせて付き合ったり、周りに馴染めないと感じるとストレスになるようです。他には、習い事や勉強がストレスの原因の場合もあります。

腹痛や頭痛が続くのは子供のストレスの症状
身体に症状が出てくるケース
ストレスによる症状で小学校低学年くらいまでの子供に多いのが、腹痛や下痢、嘔吐です。緊張したり、ストレスがかかるとお腹がキリキリ痛んだり、お腹を壊してしまうようです。休日は元気なのに、学校に行く月曜の朝になるとお腹が痛くなってしまう……なんていうケースもあるようです。小学校高学年や中学生に多いストレスの症状は、頭痛です。
普段は元気なのに、学校に行くと頭痛がしたり、吐き気がする子供もいるようです。人間関係や学校に行くこと自体がストレスの原因になっている可能性があります。ストレスによる頭痛は慢性化しやすいので、子供からのサインと思って親は悩みを聞いたり、早めの対処が必要です。

返事をしない子供はストレスで耳が聞こえていない
ストレスが原因で小児心因性難聴になっている可能性がある
子供に声掛けしても、テレビの方を見て返事をしない……なんていうことありますよね。親もテレビに集中して聞こえていないのかな?と思うかもしれません。ですが、声掛けに返事をしない子供は、場合によっては耳が聞こえていない可能性もあるのです。小児心因性難聴という病気があります。この病気は病院で検査しても耳や脳などの聴覚にかかわる器官に異常はありません。
ですが、子供は聞こえない……もしくは聞こえづらい状態に陥っています。ストレス性難聴とも呼ばれていて、子供が感じるストレスにより、心が周りから入ってくる音をシャットアウトしてしまう病気なのです。子供が自覚しにくい病気のため、子供へのケアが遅れてしまうことも多いようです。もし、子供が返事をしないと感じるのであれば、子供を注意深く見てあげましょう。

ストレスが原因で子供が熱を出すこともある
子供の熱の症状は風邪ではないことも
子供は頻繁に熱を出しますよね。幼稚園や学校では流行り病も多く、一年中熱を出す子供もいます。子供が熱を出せば親は病気と判断し、安静にしたり、病院に行ったりすると思います。ですが、子供の熱の症状は必ずしも病気とは限りません。ストレスが原因で子供が熱を出すことを心因性発熱と言います。熱の症状だけで、次の日には平熱に戻ってしまうことも多いようです。
心因性発熱は一時的なストレスであれば、すぐに解消されることが多いです。ですが、慢性的に子供にストレスがかかっているのであれば、発熱を繰り返す可能性があります。大事なのは、ストレスの原因を見つけることです。原因になるものを取り除いてあげれば、子供の発熱は落ち着くでしょう。心因性発熱で病院にかかる場合は、小児科や心療内科などになります。

爪を噛むのは子供がストレスを抱えている証拠
子供の爪噛みや指しゃぶりは注意が必要
赤ちゃんの頃の指しゃぶりは成長する上で自然なことです。ですが、歩くようになった子供が指しゃぶりや爪を噛んでいたら、ストレスが原因になっている可能性があります。子供の指しゃぶりや爪を噛む行為を見つけると、親は注意したくなりますよね。何度言っても治らない時は、叱ってしまうこともあるかもしれません。ですが、これでは逆効果になっている場合もあります。
指しゃぶりや爪を噛む行為は、子供にとって精神を安定させるためのおまじないのような行為です。ということは、情緒不安定になるような原因があるということです。子供のストレスの原因を探り、取り除くことに力をいれましょう。
子供にとって指しゃぶりや爪を噛む行為は癖になっているので、気をそらせたり、手遊びなどに誘導して、自然と辞めさせるようにしましょう。叱ってしまうと、子供はさらにストレスを抱えるので注意しましょう。また、歯ぎしりなどが多い子供もストレスが原因の可能性があるので、急に歯ぎしりしだした子供はよく観察する必要があります。

ストレスが原因で子供の体重が増減することも
子供もストレスで大人同様な症状が出る
大人はストレスでバカ食いしたり、食が細くなったりすることありますよね。急に太った人や痩せた人を見ると、何かあったのかな?と心配になるものです。こういった症状は大人だけでなく、子供にも当てはまります。特に小学校高学年から年齢の上の女の子には多いようです。子供が急に食べる量が増えたり、全く食べなくなったりという症状が出た時には注意が必要です。
過食症や拒食症になると摂食障害になり、治療が必要になることもあります。また、女の子の場合は、生理不順などの原因にもなるので怖いです。ストレスが見た目に出る症状は他にもあります。蕁麻疹やかゆみを伴う湿疹などの症状です。アレルギー反応で発心が出る場合もありますが、ストレスが原因で出る場合もあるので注意が必要です。

おねしょが続くなら叱らず子供のストレスに目を向けて
子供のおねしょは叱っても治らない
トイレトレーニングも終了し、おねしょなどもしなくなった子供が急にまたおねしょをした時は注意が必要です。おねしょは、夜尿症や小児糖尿病などの病気が原因の可能性もありますが、ストレスが原因でおねしょが続くこともあります。おねしょだけでなく、トイレが急に近くなった時も同様です。また、おねしょしたことを叱られると、プレッシャーになる子供もいるようです。
おねしょしてはいけないという気持ちが働き、それがストレスになってまたおねしょをしてしまうという悪循環に陥りやすいです。子供のおねしょは叱らず、見守ってあげるようにしましょう。寝る前には飲み物を控える、失敗してもしょうがないよ…と子供を安心させてあげることが大切です。
睡眠に関する子供のストレスもあります。赤ちゃんは夜泣きしますよね?大きくなると落ち着くものですが、幼稚園生や小学生になって、夜泣きのような症状を起こす子供もいます。夜中に寝ぼけて叫んだり、泣いたりする症状です。子供はなだめると寝ますが、覚えていないケースも多いようです。こういった症状が続くなら、子供のストレスに目を向け、寄り添ってあげましょう。

目をパチパチさせるのは子供のストレスの症状
ストレスで子供の視力が一時的に低下することも
子供が瞬きや咳払い、首振りなどの行為を繰り返すことをチック症といいます。繰り返す行動を見ると、親は注意したいものです。つい叱ってしまうこともあるかもしれません。ですが、この症状が出ているということは、子供からのストレスのサインの可能性があります。叱るのではなく、ストレスの原因を探ってみてください。
子供が目をパチパチさせる行為ですが、物が見えづらくてしている行為の可能性もあります。一般的な視力の低下とは違い、見える物と見えない物にばらつきがある場合は、ストレスによって一時的に視力が低下しているかもしれません。心因性のものなので、ストレスが改善されると治るといわれています。

ぼんやりしたり落ち着きがないのは子供のストレスが原因
子供なりに気を張っている
春になって環境が変わると、五月病になる人も多いですよね。これは、子供も同じです。環境の変化がストレスになって、無気力になることもあります。子供が1日中ぼんやりしていたり、やる気や集中力が低下しているように感じるのであれば、注意が必要です。逆に、子供が常にせわしなく動いていて、落ち着きがなくなることもあります。
落ち着きがなくなるのは、子供が常に忙しい状態で緊張状態が続くとなりやすい症状です。幼稚園や学校、友達付き合い、習い事と常に気を張っている時間が続くと、子供がストレスを感じることもあるようです。キレやすい子供というのも、知らず知らずストレスが溜まっていて、自分では解消法が分からずにキレるという行動に出てしまっているパターンが多いようです。

子供のストレスのサインを見逃さないための対処法
子供と過ごす時間を増やそう
ここまで、子供がストレスを感じている時のサインについてお伝えしましたが、こういった子供のサインに気づくためにはどうすればいいでしょうか?それは、まず子供と過ごす時間を増やすことです。働いている方は、物理的に子供との時間を増やすのは簡単ではないかもしれません。その場合は、今子供と一緒に過ごしている時間を見直してみてください。
一緒に夕飯を食べる時の会話で子供の話をよく聞くようにしたり、普段は一人で入っているお風呂を一緒に入ってみたりと、工夫次第で子供との時間を増やすことができます。特に兄弟のいる家庭では、上の子供は下の子供に遠慮してしまいがちです。ちょっとの時間でもいいので、上の子供と2人きりになれる時間をつくってあげるのもいいかもしれません。

子供のストレスの解消法は?
子供がリラックスできる環境をつくる
子供のストレス解消法は年齢によっても異なります。小さな子供や小学校低学年くらいまでの子供は、親に甘えたい気持ちが強いです。親が笑顔で過ごし、子供の話に耳を傾けてあげられるような環境をつくることが大切です。親が疲れた顔や険しい顔をしていたりすると、自分を否定されるのではないかと子供も不安で話ができません。子供がリラックスできる環境をつくりましょう。
小学校高学年から上の年齢の子供の場合は、反抗期にさしかかってきたり、親に対して反発心が芽生えてきている可能性があります。あまりに、親が子供に干渉するとかえって子供のストレスになる場合もあります。あまりしつこくせず、見守ることも大切です。ただし、放置するのはいけません。何かあれば言ってね、と声掛けするようにしましょう。

ストレスの解消法として専門医やカウンセリングに子供をつれていく
自分たちだけで解決できない場合もある
子供の様子がおかしい場合、親が自分を責めてしまうことがあります。そして、子供のことは全て自分が解決しなければと躍起になってしまう親もいます。ですが、これはあまり賢いことではありません。子供がストレスを抱える原因は親のこともありますが、学校などの外的要因の可能性もあります。これは、親にはどうしようもない場合もありますよね。
子供の症状を目の当たりにした時、親は自分を責めず、冷静でいることが大切です。そして、必要があれば、専門医にみてもらうようにしましょう。家族だけで解決できないこともあります。親子で無理をしないようにしましょう。

生活を見直すことが子供のストレス解消法に
子供の生活環境を整える
ストレスを抱えている時は、生活リズムが狂いやすいです。大人もそうですが、遅くまで起きていて、朝起きられないこともあります。ストレスが食生活に影響し、悪循環に陥ることも。子供も同様です。ですが、ストレスによる症状が出ている時こそ、生活の見直しが必要です。
早寝早起き、三食きちんと摂る、身体を動かすなど、生活を見直すことで気持ちが晴れやかになることもあります。子供が習い事や勉強時間が多い場合は、少しゆとりのあるスケジュールになるように、生活を見直してあげるのもいいでしょう。リラックスする時間が増えることで、子供のストレスが解消されていくこともあります。

子供のストレスに向き合おう
子供というのは、大人が思っているより、大人に近い存在です。子供だからと軽視せず、子供のことをきちんとみてあげましょう。今回ご紹介した子供のストレスのサインは、子供を見ていないと見逃すこともあります。元気だから大丈夫と思わず、よく注意してあげましょう。こちらの記事の内容など、親子で向き合う時間をつくるきっかけにしてみてくださいね。