妊娠・育児
妊娠初期の異常な眠気の原因と対策方法って?時期はいつから?
妊娠初期には、つわりなど体調の変化が大きいですが、中でも異常な眠気に悩む妊婦さんが多いです。妊娠初期に見られる異常な眠気の原因と対策方法、いつからいつまで続くのかなどを解説します。眠気とうまく付き合いながら、妊娠初期の大切な時期を健康に過ごしていきましょう。

目次
様々な体の変化がある妊娠初期!
妊娠初期には、体調に様々な変化があらわれます。おなかの中に赤ちゃんがいてどんどん成長していくわけですから、当然それまでの体の状態とは全く違った体になっていくのです。よく知られている「つわり」の症状として、吐き気を感じたり食欲が無くなったり、逆に食欲旺盛になる人もいますし、頭痛や体のだるさを感じる人もいるようです。
また、妊娠初期の妊婦さんの多くが異常なほど強い眠気を感じたといっています。ここでは、妊娠初期に見られる強い眠気の症状の原因と、対策について解説します。とても大切な妊娠初期の体調管理のために、ぜひ眠気の原因と対策を知っておきましょう。

異常な眠気にびっくりする妊娠初期
妊娠初期の強い眠気に驚いたり、困った経験のある妊婦さんはとても多いようです。眠気が強すぎて仕事に支障が出てしまうと、自分が困るだけでなく職場の同僚や上司から良くない目で見られてしまったり、家事を満足にできなくて旦那さんや家族から不満をもらされたりした人もいると聞きます。
妊娠初期の症状であるため、本人が妊娠に気付いていない段階で症状が出ていることもあります。そうすると、周りに眠気の原因を理解してもらうことが出来ず、良いサポートを得られずに困ることもあります。本人としても、妊娠ではなく何か他の病気なのでは?と思ってしまったりもします。
妊活中の人や妊娠の可能性がある人は、妊娠初期の症状として強い眠気が起こる可能性があるということを知っておき、いざそうなった時にすぐに検査したり判断できるように考えておけるといいでしょう。眠気の出方は個人差があり、めまいや吐き気、頭痛を伴った眠気を感じる人もいます。では、妊娠初期の眠気の原因を解説します。

妊娠によるホルモンバランスの変化が眠気に
妊娠初期の異常な眠気の原因①
妊娠初期の眠気の原因に、ホルモンバランスの変化が挙げられます。妊娠初期には、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増えて、それまでとバランスが変わります。プロゲステロンには、血管を緩めて血圧を下げる作用があるため、眠気を感じやすくなります。
また、プロゲステロンの作用によって体温が上がるため、普段夜になると体温を下げて自然に眠りに入っているリズムが崩れやすくなります。夜に質のいい睡眠が取れなかった場合、昼間に眠気を感じてしまうのです。このホルモンバランスの変化は自分でコントロールできるものではありませんから、今はこういう時期なんだと思ってできるだけ体をいたわってあげられると良いですね。

赤ちゃんに栄養をあげているから妊娠中の眠気がある
妊娠初期の異常な眠気の原因②
妊娠初期には、お腹の赤ちゃんの成長に必要な栄養素やエネルギーも全てお母さんがまかなっています。そのため、普段よりもたくさん食べたり栄養を摂ったりする必要があるといわれるのです。妊娠初期には胎盤が出来上がっていないため、「卵黄嚢」という器官が赤ちゃんの成長に必要な栄養を送る機能を果たしています。
赤ちゃんに栄養を送るために、妊娠中は血液の循環量が大きく増加しますので、お母さんの体には普段よりもたくさんのエネルギーが必要になります。たくさんのエネルギーを使って活動するために疲れも溜まりやすく、眠気につながりやすいと考えられます。

妊娠によるストレスが眠気に
妊娠初期の異常な眠気の原因③
妊娠初期の強い眠気は、精神的な不安やストレスも影響していると考えられます。妊娠が分かったばかりの時期は、突然の自分の体の変化や、これから始まる出産と育児への不安、仕事や家事と自分の体調のバランスなど、様々な点においてストレスを感じやすいです。
このようなストレスはホルモンや自律神経のバランスを崩す原因になります。自律神経のバランスが悪いと不眠の原因にもなりますので、夜に上手く眠れなくて昼間に眠くなるという事態が起きやすいです。家族やパートナー、信頼できる友人など、身近な人に話を聞いてもらったり助けてもらったりして、うまくストレスを解消できると良いですね。

無理せずにゆっくり寝よう!妊娠初期の眠気対策
妊娠初期の眠気への対策①
妊娠初期の強い眠気への対策としては、なんといっても無理せずゆっくり寝るという事が必要です。妊娠初期は特に体調が不安定ですので、体を大切にすることが一番です。仕事や家事で忙しかったりして、なかなか思うタイミングで寝られない事情もあるかもしれませんが、可能な限り自分の体調を優先してゆっくりと寝てしまいましょう。
眠気が強い状態で危険な作業をしたり、車の運転をしたりすることは避けましょう。しっかり眠る時間がなかったとしても、目を閉じたり少し体を横にしたりするだけで、体の疲れは取れるといわれています。出産後は赤ちゃんの世話でなかなか眠れないこともありますし、眠れる時には思いっきり眠っておきましょうね。

マッサージで気分をすっきりさせよう
妊娠初期の眠気への対策②
首周りや肩、目の周り、頭などを軽くマッサージすると、スッキリして眠気が覚めることもあります。爪の先や、手の親指と人差し指の間のツボなども、簡単に指圧できて気持ちが良いのでおすすめです。
首や肩を回したり、伸びをするのも良いでしょう。マッサージや軽い体操は気分転換になりますし、体の循環が良くなって頭がすっきりします。体がだるくて動くのが辛い時には、無理をして眠気を冷まそうと頑張らずにゆっくり眠ってくださいね。
スッキリする飲み物で眠気を覚まそう
妊娠初期の眠気への対策③
眠気を覚ましてスッキリしたいときには、飲み物を飲むのもおすすめです。ただ、眠気を冷ましたいからといってカフェインを含んだコーヒーや紅茶を飲むのはおすすめできません。妊娠中のカフェインの摂取量は、一日当たり200ミリグラム以内に収めるべきだといわれています。少し飲むだけなら深刻な影響はありませんが、用心して避けておいた方が安心です。
また、エナジードリンクもやめておいた方が良いでしょう。妊娠中は特に、食べ物や飲み物など体の中に入ってくるものの安全性に気をつけましょう。水や、ノンカフェインのハーブティーなどは体に優しくておすすめです。水分をしっかりととることは健康のために大切なことですので、意識的に水分補給をしましょう。眠気覚ましにもなって一石二鳥です。
夜の寝つきを良くする工夫をしよう
妊娠初期の眠気への対策④
妊娠中に限ったことではなく、夜の寝つきが悪かったり眠りの質が悪いと、日中に眠気を感じることは良くあります。ちょっとした心がけで眠りの環境を良くすることは可能です。眠る前のスマートフォンやパソコン操作をやめること、体に合った寝具を使うこと、就寝時間の三時間前までに食事を済ませること…などを実践すると、寝つきや睡眠の質が良くなりますよ。
いつからいつまで続くの?妊娠中の眠気
いつから始まるかは個人差
妊娠初期の眠気の症状は、いつから始まるものなのでしょうか?に眠気がいつから始まるかについては、個人差が大きいので一概には言えません。早い人だと、「妊娠超初期」と呼ばれる妊娠0週~4週の時期から強い眠気を感じる場合もあります。
このタイミングではまだ本人が妊娠に気付いていないため、異常な眠気の原因が分からず上手く体を休められないこともあります。いつから眠気を感じるかは人それぞれですが、妊娠初期の時期に入ると眠気を感じる妊婦さんは多いようです。
異常に強い眠気は、妊娠16週~28週の妊娠中期には、落ち着くことが多いです。ただ、人によっては安定期に入っても眠気やだるさが抜けないこともあり、出産を終えるまで眠気と付き合っていかなくてはならない人もいるようです。いつからいつまで眠気が起きるのかという点は、はっきりといえるものではないんですね。

無理をせずに妊娠初期の眠気とつきあおう!
妊娠中の体を大切に
妊娠初期に起こる強い眠気の原因と対策について解説してきました。眠気が強くて日常生活に支障が出てしまうと、困ったりストレスを感じたりすることもあるでしょう。しかし、これは赤ちゃんのためにお母さんの体が頑張っている印ですから、自分に優しくなって体をいたわってあげたいところです。
パートナーや家族の理解、職場の人の理解を得ながら、上手に眠気に対処していけると良いですね。妊娠初期の眠気が突然収まると、流産の予兆かもしれないと心配してしまう妊婦さんもいるようです。しかし、そうとは限りませんので心配するのは早計です。ホルモンが安定して体調がよくなったり、夜の間にきちんと眠れたから眠気が起きずに済んでいるということもあります。
おなかに痛みがあったり不正出血があったりしたら注意するべきですが、あまり過敏になることはありません。妊娠初期には、つわりや眠気など体調の問題が多くなりがちですが、体を大切にして赤ちゃんと自分のために過ごして下さいね。