エンタメ
クランベリーズのボーカルが死去!4人組ロックバンドの経歴や代表曲は?
アイルランドのロックバンド「クランベリーズ」は女性リードボーカルのドロレス・オリオーダンが死去したことが伝えられています。クランベリーズのこれまでの経歴や代表曲をまとめて、改めて90年代のシンボル的存在だったドロレス・オリオーダンの歌声に耳を傾けてみたいところ。「クランベリーズ」が駆け抜けた90年代とリードボーカルのドロレス・オリオーダン死去までの軌跡をご紹介していきます。

目次
- ボーカル死去で再注目!クランベリーズの代表曲が聴きたい
- クランベリーズのドロレス・オリオーダンのプロフィール
- ドロレス・オリオーダンのボーカルスタイルとは?
- 当初は男性がボーカルを担当していたクランベリーズのこれまで
- 成功していたように見えていたクランベリーズ!デビュー後の混沌
- 代表曲「リンガー」でクランベリーズがブレイク
- クランベリーズ中期の代表曲「ゾンビ」
- ボーカルだったドロレス・オリオーダンの体調に陰り
- クランベリーズ活動休止へ
- ファンが歓喜した!クランベリーズ再結成へ
- 精神面でも追い詰められたクランベリーズのドロレス・オリオーダン
- クランベリーズがツアーを再びキャンセル
- 懐かしい曲が多いクランベリーズの代表曲
- クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンが死去
- クランベリーズの代表曲は色あせることはない!
ボーカル死去で再注目!クランベリーズの代表曲が聴きたい
アイルランドが誇るロックバンド「クランベリーズ」のボーカル、紅一点のドロレス・オリオーダンが急逝したニュースは、2018年1月世界を駆け巡りました。ドロレス・オリオーダンはアイルランド出身です。「クランベリーズ」のボーカル、ドロレス・オリオーダン死去のニュースと共に、その享年46歳という人生の短さに驚いたファンも多かったと思われます。
90年代のシンボルともいえるアイルランドのロックバンド「クランベリーズ」のこれまでの経歴をまとめ、代表曲をご紹介していきましょう。残念ながら死去したクランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンについてもまとめていきます。
90年代を代表するアイルランドのロックバンド「クランベリーズ」のメンバーの中でも、ピクシーカットに華奢な体で裏声を効果的に使ったアイルランドテイストあふれるボーカルのドロレス・オリオーダンを覚えているファンも多いでしょう。クランベリーズがヒット曲を連発していたころ、ボーカルのドロレス・オリオーダンは若干18歳でした。
アイルランドのロックバンド「クランベリーズ」のプロフィール
「クランベリーズ」
ロックバンド
結成地:リムリック、アイルランド
1989年~2003年まで活動
一時ロックバンド活動を休止し2009年に活動再開した。
メンバー:ノエル・ホーガン、マイク・ホーガン、ファーガル・ロウラー、ドロレス・オリオーダン
クランベリーズのドロレス・オリオーダンのプロフィール
ドロレス・オリオーダン
ドロレス・メアリー アイリーン ・ オリオーダン
(Dolores Mary Eileen O'Riordan)
1971年9月6日 アイルランド、リムリック州バリーブリッケン生まれ
1990年から2003年の活動休止までクランベリーのリードボーカルを担当
クランベリーズは2009年に再結成された
2007年にソロアルバムをリリース
2018年1月15日レコーディングで訪問中のイギリスのホテルで死去
享年46歳
クランベリーズのドロレス・オリオーダンの生い立ち
「クランベリーズ」のボーカル、ドロレス・オリオーダンは9人兄弟の末っ子として生まれています。兄弟のうち2人は幼くして死去しているそうです。1994年デュラン・デュランの元ツアーマネージャーだったドン・バートンと結婚し、3人の子どもをもうけています。ドン・バートンには前の結婚から子どもが一人いるので、合わせて4人の子どもの母親になったことになります。2014年に夫婦関係は破たんし20年の結婚生活にピリオドを打っています。
ドロレス・オリオーダンのボーカルスタイルとは?
「クランベリーズ」ドロレス・オリオーダンのボーカルスタイルはアイルランドの伝統音楽にも良く用いられる裏声を器用に使い分けるメゾソプラノです。アイルランドのリムリックなまりの英語も独特の雰囲気がありました。シネイド・オコナーなどにも見られる90年代の独自のボーカルスタイルを持ったアイルランド人のシンガーの一人です。
当初は男性がボーカルを担当していたクランベリーズのこれまで
クランベリーズは当初「クランベリーズ・ソー・アス」というロックバンドとしてアイルランドのリムリックで結成されています。クランベリー・ソースにかけたダジャレのようなバンド名でした。1989年ロックバンド結成当初は、マイクとノエルのホーガン兄弟とオリジナルメンバーのファーガル・ロウラーに、リードボーカルは男性が担当していました。
男性のリードボーカルは1年もたたずに脱退してしまったため、女性ボーカルを募集したところ、応募してきたのが死去したドロレス・オリオーダンでした。オーディション時にはすでにクランベリーズの代表曲「リンガー」のラフバージョンができあがっていて、ボーカルのドロレス・オリオーダンはクランベリーズ参加当初から、作詞の才能がずば抜けていたとも伝えられています。
成功していたように見えていたクランベリーズ!デビュー後の混沌
クランベリーズと名前を変更し代表曲「リンガー」と「ドリームス」を含むデモテープをイギリスのレコード会社に送ったところ複数の会社が契約を申し出ることになります。最終的にはアイランド・レコードと契約します。1992年デビューシングルで代表曲の「ドリームス」がリリースされます。
とんとん拍子に成功したかのようなイメージがあるクランベリーズですが、最初にレコーディングしていたデビューシングルはお蔵入りし、その後代表曲となる「ドリームス」がリリースされています。現在では誰もが知っているクランベリーズの代表曲「ドリームス」ですが、発売当初の1年間はヒットの兆しは見えず、手ごたえのない日々が続きました。
クランベリーズのデビューシングルで代表曲の「ドリームス」では、リードボーカルのドロレス・オリオーダンのクセのある歌声が思い出されます。ポップなメロディーも印象に残ります。
代表曲「リンガー」でクランベリーズがブレイク
「ドリームス」についで2枚目のシングルで、こちらも現在ではクランベリーズの代表曲となった「リンガー」がリリースされますが、やはり1年ほどは、ヒットの兆しは見えなかったといわれています。クランベリーズは地道なツアーを継続していきます。
クランベリーズは当時ロックバンド「スウェード」などのサポートメンバーとしてツアーを周っていて、人気が定着してきたタイミングで、今度はMTVが「リンガー」をヘビーローテーションで流し始めます。キュートな女性ボーカルが人気を呼び、「リンガー」が大ヒット曲になっていきました。
「リンガー」は結局、最初のリリースから1年後に再リリースするほど話題を集めていきます。前後する形でデビューシングルだった「ドリームス」も再リリースにこぎつけています。この二つのクランベリーズ初期の代表曲は紆余曲折を経てクランベリーズの数多いの楽曲の中でも、誰もが知っている代表曲として多くのファンにおなじみの曲になったという経緯があります。
クランベリーズ中期の代表曲「ゾンビ」
1994年にリリースされたアルバム「ノー・ニード・トゥ・アーギュ」からは90年代のダークで重いムードが満載の反戦をテーマにした「ゾンビ」がクランベリーズのロックバンド色を濃厚に反映した代表曲になります。
クランベリーズはIRAの抗争で命を落とした母と子どもをテーマに重くずっしりとしたスケールの大きい代表曲「ゾンビ」をヒットさせると、一躍U2の女性ボーカル版のようなアイルランドのヒーローになります。パヴァロッティが主催したチャリティーコンサート「パヴァロッティ&フレンズ~フォー・ザ・チルドレン・オブ・ザ・ボスニア」では、パヴァロッティとクランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンのデュエットによる「アヴェ・マリア」のパフォーマンスも行われています。
後にこの「アヴェ・マリア」は、クランベリーズのドロレス・オリオーダンの葬儀の際に流され、お別れ会のBGMとなっています。
ボーカルだったドロレス・オリオーダンの体調に陰り
クランベリーズの人気が確固たるものになる一方で、クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンの健康状態は悪化。ソロ活動をスタートするといううわさもあり、そのためにロックバンドの活動を休養するのではとささやかれるようになっていきます。
96年、ツアー中にクランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンが倒れたことをきっかけに、2年の活動休止を発表したクランベリーズ。この間ボーカル、ドロレス・オリオーダンは結婚、出産を経験し、ロックバンドのボーカルとしてだけでなく、母としての目線で楽曲の制作を行うようになります。
2002年、コンピレーションアルバム『スターズ:ザ・ベスト・オブ・クランベリーズ 1992-2002』をリリースするとクランベリーは長期休暇へ入ります。クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンは夫の実家があるカナダへ拠点を移動します。義母に癌が見つかり、家族の時間をできるだけ過ごしたいという理由があったといいます。
クランベリーズ活動休止へ
2004年、クランベリーズはロックバンドとしての活動を休止する宣言をしています。各自のソロ活動を優先するということが発表されました。ボーカルのドロレス・オリオーダンは2004年から他アーティストとのコラボを開始し2007年にソロ活動をスタート。北アメリカや南アメリカを周るツアーをスタートしました。他のメンバーもソロミュージシャンとしての活動を活発に行っています。
ファンが歓喜した!クランベリーズ再結成へ
2009年ダブリン大学トリニティ・カレッジがクランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンに名誉称号を授与したことをきっかけに、クランベリーズのメンバーが再集結。お祝いの演奏を行ったことから、クランベリーズ再結成のムードが高まります。7年ぶりにクランベリーズとしての活動を再開しました。
精神面でも追い詰められたクランベリーズのドロレス・オリオーダン
北米ツアー、欧州ツアーと回る中、ボーカルのドロレス・オリオーダンは離婚を経験しています。ボーカルのドロレス・オリオーダンは離婚以来、自身の子どもたちと疎遠になっていきます。
子どもたちはカナダの元夫の元で生活していて、ツアーを続けるドロレス・オリオーダンとは電話連絡をするものの、会う機会が減っていきました。子どもたちと会えないことや、実父、義母が死去するなど、精神的にストレスの多い時期を過ごすようになります。
2014年、離婚騒動の最中、ドロレス・オリオーダンはニューヨークからアイルランドのシャノンへ向かう飛行機で客室乗務員とトラブルを起こします。ニューヨークのホテル住まいをしていたため、アイルランドへ戻ることを楽しみにしていたというドロレス・オリオーダンですが、機内で暴力をふるったことで、警察沙汰になってしまいました。
着陸が近づく飛行機の中で着席するよう求められたドロレス・オリオーダンはこれを拒否し、客室乗務員の足を踏みつけます。駆けつけたアイルランド国際警察に頭突きをするといった大立ち回りを演じ罰金を課せられています。2年後、双極性障害の診断を受けたことを告白しました。
クランベリーズがツアーを再びキャンセル
2017年4月にリリースされた最新アルバムも好評で、ツアーを予定していたクランベリーズですが、ドロレス・オリオーダンの体調悪化を理由にアメリカとヨーロッパのツアーをキャンセルしています。背中の痛みを訴えていたドロレス・オリオーダンですが、回復を待ってツアーを再開する予定が、体調はさらに悪化していったといいます。
懐かしい曲が多いクランベリーズの代表曲
クランベリーズの代表曲は「リンガー」 (1993)「ドリームス」(1992)「ゾンビ」 (1994) といったラインアップになりそうです。特にクランベリーズを知らない人も、洋楽に興味がない人も、世代的にリアルタイムでは聞いていない人も、コマーシャルに多用されていた「ドリームス」は耳にすれば懐かしさがこみあげてくると思われます。
「ドリームス」はネスレ日本のネスカフェ・エクセラやキリン生茶のCMに登用されていて、お茶の間でも何度か耳にしたという人が多いでしょう。1998年公開の映画『ユー・ガット・メール』の主題歌にもなっていたので、当時を懐かしく思い出す世代にとっては、特別な思い出がある代表曲と言えるかもしれません。
クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンが死去
2018年1月、ボーカルのドロレス・オリオーダンはレコーディングのためロンドンに滞在していました。警察の発表によれば、クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダンは1月15日に死去しています。死因に不審な箇所は見当たらないということです。ロンドン中心部のホテルの部屋に9時05分に警察が入り、その場でドロレス・オリオーダンが死去したことを確認しています。
ドロレス・オリオーダンの新しい恋
ザ・スミスのアンディ・ルークらとともに結成した新バンドD.A.R.K.では、変わらないボーカルを聞かせてくれていたクランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダン。バンドメンバーのオレ・コレツキーはドロレス・オリオーダンの公私ともにパートナーでした。
死去の少し前、1月2日のインスタグラムの投稿には、仲睦まじいドロレス・オリオーダンとオレ・コレツキーの様子がうかがえます。体調悪化や回復のスピードの遅さなど不安を抱えながら、レコーディングのためにイギリス入りしたようすがうかがえます。
クランベリーズの代表曲は色あせることはない!
クランベリーズはかねて計画通り結成25周年を記念し、デビューアルバムの「ドリームス+6」のリマスター盤をリリースする予定です。未発表曲やボーナストラックなどを盛り込んだファン必聴のアルバムになるようです。すでにドロレス・オリオーダンの生前のレコーディングは終わっているとのことですが、ドロレス・オリオーダン死去のニュースに伴って、リリース日が2018年年末まで延期されてしまったのは残念です。
クランベリーズのボーカル、ドロレス・オリオーダン死去のニュースで、配信アプリなどもクランベリーズの楽曲が再注目を集めています。若干の懐かしさを感じる世代も、クランベリーズを知らない世代も、どもに新鮮さをもって楽曲を聴いているようです。この機会にクランベリーズの代表曲をもう一度聴いてみるのもおすすめです。