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平成はいつまで?新元号の名前の候補や公式発表・祝日はどうなる?
30年続いた平成が終わるということで以前から話題になっていますが、実際いつまでが平成でいつからが新元号なのでしょうか。祝日の増減はどうなって、今ある平成表記の証明書等はいつまで使用できるのでしょうか。それぞれ詳しく紹介していきます。

元号「平成」はいつまで続く?
天皇陛下の生前退位については議論がなされていましたが、生前退位が決定し30年続いた平成時代も終わりを告げようとしています。平成はいつまで続き、新元号に変わるタイミングはいつなのでしょうか。
そもそも元号とは?
明治、大正、昭和、平成など、特定の年代に与えられる称号のことを元号と言います。「年号」という呼び方もあるそうです。日本で一番古い元号は飛鳥時代である645〜650年の「大化」であると言われています。
現在の元号は昭和54年に定められた元号法に法って決定しています。元号法では⑴元号は政令で定める。⑵元号は皇位の継承があった場合に限り改める。と定められています。元号法が定められる以前までは何の法的根拠もなく元号が制定・使用されていたということです。
「平成」の由来は?
元号は中国の五経から決定されることが多いそうで、平成は「書経」と「史記」から引用された元号であるそうです。書経の「地『平』かに天『成』る」と、史記の「内『平』かに外『成』る」が由来となっていると言われています。これらは「天地、内外ともに平和が達成される」という意味を表しています。
いつまで平成?キリ良く平成30年3月まで?
平成時代はいつまで続くのでしょうか。キリの良さを考えると平成30年の終わりである2018年12月31日や、年度末の2019年3月31日が妥当ですが、平成は「2019年4月30日」までと既に公式発表されています。
少しキリが悪いですが、年始年末は皇族の重要行事が多いことに加えて天皇陛下自ら儀式を執り行いたいとの意向があったことや、新年度になってしまうと年度の切替りの時期で慌ただしくなってしまうということで、色々な事情を配慮し4月30日に決定したそうです。
2019年5月から新元号!
2019年5月1日より、新元号「元年」となります。しかしながら2019年の4ヶ月間は平成ですので、2019年は平成31年であり新元号元年になるということです。色々なシステムや、カレンダーの切り替えで不具合が出てしまう可能性も懸念されています。また、ゴールデンウィークもありますので休日がどうなるかというのも注目されているようです。
どんな元号が予想されている?
新元号がどんな元号になるのか、既に色々予想されているようです。元号を制定する際のルールとして、「国民の理想としてふさわしいよい意味」「漢字2字」「読み書きしやすい」「これまでに用いられていない」「俗用されていない」という規定があります。頭文字がMTSH(明治/大正/昭和/平成)以外であるものとして「安」という文字を使った元号などが予想されているようです。
元皇族家の出身で法学者である竹田恒泰さんの新元号の予想11候補を見ていきましょう。「安延(あんえん)」「安化(あんか)」「安長(あんちょう)」「永光(えいこう)」「永明(えいめい)」「建安(けんあん)」「建和(けんわ)」「弘栄(こうえい)」「弘徳(こうとく)」「文弘(ぶんこう)」「文承(ぶんしょう)」です。
色々な予想案はたくさん出ているようですが、既にネットなどに公表されているものから選ばれる可能性は高くはないでしょう。あくまで、自分が予想する際の参考くらいで考えておきましょう。
新しい元号はいつまでに決まる?
既に元号切り替わりの時期が決定しているので、新元号を考える時間はたくさんありそうなのですが、新元号はいつ決定し、私たちに公式発表されるタイミングとはいつなのでしょうか。
新元号の決定・公式発表はいつまでに行われる?
現在、新元号が決定するのは2019年2月であると言われています。しかしながら、決定後すぐに新元号が公式発表がされる訳ではないようです。新元号の公式発表のタイミングは2019年5月1日の1ヶ月前が有力であるとされています。つまり2019年2月に新元号が決定し、2019年4月1日に公式発表される可能性がとても高いということです。
平成の始まりから終わりまでの流れ
1989年、昭和天皇が崩御なさり、1月8日より平成元年がスタートしました。平成28年を迎えた2016年8月4日に天皇陛下が生前退位へのご意向を表明されました。世論はご意向を汲み2017年5月に退位の特例法を閣議決定し、特例法は6月に成立しました。2019年2月に新元号が決定することが予定され、30年続いた平成は平成31年である2019年4月30日に終わりを迎えます。
平成が終わると祝日は増える?
新元号がスタートするのが、ゴールデンウィーク目前の5月1日であることも関係し、新しい祝日がどうなるかに注目が集まっています。はたして新元号時代に祝日は増えるのでしょうか。
歴代天皇の誕生日は祝日になっている!
昭和天皇(4月29日)と明治天皇の誕生日(11月3日)は現在もそれぞれ「昭和の日」と「文化の日」と名前を変え祝日としてカレンダーに残っています。昭和天皇の誕生日は激動の昭和時代を忘れないように、そして明治天皇の誕生日は日本国憲法が交付された日として現在も残されているそうです。
平成天皇の誕生日は平日になる?
現在の天皇陛下の誕生日は12月23日で、年によってはクリスマスを含んだ三連休になることもありました。しかしながら既に2019年の天皇誕生日は祝日ではないと公式発表されているようです。クリスマス連休がなくなってしまうのは少し残念であると感じることもあるかもしれません。2020年以降は、皇太子さまの誕生日である2月23日が天皇誕生日として祝日になる予定です。
2019年は祝日が1日減る!?
皇太子さまの誕生日が2月23日であるので、残念ながら新たな天皇誕生日の祝日は2020年持ち越されてしまいます。しかしながら現在政府は即位の日である2019年5月1日を祝日か休日とするという検討もしているそうです。決定しても2019年限りとなるそうですが、もしもそれが決定すれば2019年の祝日は減らないと言えるでしょう。
免許証や契約書はいつまで平成表記?
免許証も契約書もまだ平成表記のままになっているものがたくさんありますが、これって大丈夫なんでしょうか。平成表記で何か不具合が生じることはないか見ていきましょう。
免許証はいつまで平成のまま使用できる?
免許証の有効期限が平成31年や32年になっている人はたくさんいます。まだ警視庁でも検討している段階のようで対応策は決定していませんが、昭和から平成に元号が切り替わった時は、次回の更新まで昭和記載という対応だったようです。ですので平成表記の免許証も次回の更新まではそのままといった対応が取られるのではないかと予想されています。
免許証は2019年の更新から西暦表示になる!
現行の免許証では、生年月日、交付日、そして有効期限が元号表記になっています。平成30年8月に道路交通法が改正され、2019年から有効期限のみは西暦表記になると決定されました。つまり来年以降に更新がある人は西暦表示の免許証に切り替わるということです。
残念ながら平成30年内が有効期限の方が免許の更新を行っても西暦ではなく、平成35年の表記になってしまいます。しかしながら、幻の平成31〜35年はある意味レアだと言えるかもしれません。
現存の契約書はそのまま使用できる
契約の期限が平成31年5月以降までとなっている契約書であっても、新元号に切り替わりで効力がなくなるわけではありません。契約はそのまま契約期限内で遂行されます。元号の切替についての明確な法的定めは無いようですが、当然契約書は法的効力を持ちます。昭和から平成への切替の時も当然の事としてそのように解釈されていたようです。
新しい契約書には平成を使用するべきではない?
内閣府大臣官房総務課では「元号法を解釈すると、次の元号が施行される19年5月までに作成する文書類では、何年後であっても平成で表記することになる」という見解を示しています。つまり、19年の5月までに契約を結んだ際も、平成表記の使用を推薦しているという事です。
免許証もそうですが、有効期限や契約期限、契約締結日などの重要な年月日は元号表記であることが多く、元号の切り替わりのたびに混乱を生じさせます。日本の和や文化を大事にするという姿勢は素晴らしいですが、西暦表記に統一してしまうことも大事なことかもしれません。
2019年から新元号…平成も残りわずか!
平成30年も残すところあとわずか、新元号に切り替わるというのは、一つの時代が終わり、まさに新しい時代がくるようで、新鮮な気持ちになったり、少し寂しくなったりと複雑かもしれません。今回の元号の切り替わりでは、元号表記の様々な課題が浮き上がってきました。新しい時代の到来と共に一つずつ課題をクリアしていく必要もあるのかもしれません。