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珍しい猫「サバトラ柄」の世界をご紹介!キジトラ柄とは何が違うの?
珍しい猫として知られるサバトラ柄の特徴や性格、キジトラとの違いについてまとめました。キジトラと同じように見えて違いのあるサバトラ猫は、様々な特徴があります。珍しいサバトラ猫の性格や特徴などについてチェックしていきましょう。

目次
サバトラ猫って何?
猫の種類を表す言葉でよく出てくるのが「サバトラ」です。「サバトラ猫とは何だろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。猫と一口に言ってもその種類は様々です。柄や目、尻尾の長さなど猫の種類によって多くの違いがあります。猫を飼う時は、こうした違いについて把握しておく事も大切になります。サバトラ猫にして詳しい情報をチェックしてみましょう。
サバトラは模様の名前!
サバトラとは、猫の種類の事です。「サバトラ猫」と聞くとメインクーンやアメリカンショートヘアなど猫の種類を思い浮かべるかもしれませんが、サバトラという種類があるわけではありません。サバトラとはあくまでも猫の柄の種類の事になります。その為、様々な系統の猫にサバトラ柄が現れる可能性があります。
個体としての種類に違いはあっても柄の種類は同じ、という事は猫にはよくある事です。同じサバトラ柄だと同じ種類の猫と混同してしまいがちですが、実は違う種類の猫だったという事もありえるかもしれません。そんなサバトラ柄は、シルバーグレーをベースに黒い縞模様が入っているのが基本です。シルバー×ブラックの猫は高確率でサバトラと考えて良いでしょう。

サバトラ猫の特徴は?
サバトラとは猫の柄である事が分かりましたが、更に詳しくサバトラ猫についてみていきましょう。サバトラには性格や目の色など様々な点に特徴があります。そうした特徴の違いを把握する事で、サバトラ猫について更に深く知る事が出来るのではないでしょうか。サバトラ猫を飼う事になった場合も、こうした特徴を把握しておくと飼育の役に立つので参考にしてみてください。
生まれるまでの経緯
サバトラ猫の起源と言われているのが日本猫のキジトラです。キジトラは日本で昔から親しまれてきた猫ですが、それに外来種の猫を交配が続けられる事でシルバー×ブラックの猫が生まれ、それがサバトラ柄となりました。いつからサバトラが日本で見られるようになったのかは明確になっていません。戦後から次第にサバトラ猫が増えるようになったと言われています。
戦争が終わり、猫の外来種が徐々に日本にやってきた事でキジトラとの交配が進み、サバトラが生まれたのではないかというのが一般的な説。キジトラは昔から日本にいたという事もありよく見かける猫の柄ですが、サバトラは日本では珍しい柄です。サバトラを見かけたら珍しい猫と考えて良いでしょう。珍しいからこそ、サバトラは根強い人気のある猫でもあります。
名前の由来
サバトラの名前の由来は、シルバー×ブラックの柄にあります。サバトラ特有の柄がサバと同じような柄に見える事からサバトラと呼ばれるようになりました。確かにサバの模様とサバトラ猫を比べてみると柄が似たように見えるのではないでしょうか。珍しいと言われているサバトラですが、柄の名前の由来は身近な魚にある事が分かりました。
正式名称
日本ではサバトラという名前で親しまれていますが、正式名称は「シルバーマッカレルタビー」「ブルーマッカレルタビー」となります。「マッカレル」とは英語でサバという意味。「タビー」とはトラ猫全般の模様の事を指します。トラのような模様とサバのような色柄である事からサバトラはこのような正式名称となりました。
ちなみに、サバトラは短毛猫と長毛猫の両方の存在します。マッカレルタビー系統の柄を持つ猫の種類であれば、サバトラ柄になる可能性があるとされていますが、珍しい柄なのでお目にかかる事が出来たらラッキーでしょう。トラ柄系の猫をチェックして、サバトラかどうか確認してみてください。
サバトラ白と呼ばれることも
一般的にはサバトラと呼ばれる事が多いですが、中にはサバトラ白と呼ばれる猫もいます。これは、シルバーよりも白の方が強い柄である時に呼ばれる名前のようです。同じサバトラでも微妙に色味に違いがある為、区別する為にこのように呼ばれるようになりました。また、背中部分がサバトラ柄でお腹側の大部分が白い毛で覆われている場合は白サバと呼ばれます。
逆に白い毛よりもサバ模様の方が多い場合はサバ白と呼ぶので、柄の違いによって区別したい時に使ってみましょう。おでこの部分でサバの模様が「八」の文字を描いているように見える時はハチワレと呼びます。このように同じサバトラであっても色々な呼び方があるのが猫のユニークな所です
特に多い目の色
猫にはブルーやイエローなど様々な色の目がありますが、サバトラに多いのは何色でしょうか。一般的に、サバトラはイエローとグリーンが混ざり合ったような「ヘーゼル」と呼ばれる珍しい色が多いようです。複雑な目の色をしているのもサバトラ猫の魅力の1つと言えるでしょう。この他にサバトラはアッパーやゴールドといった目の色も多いとされています。
サバトラやキジトラのような日本系統の猫はメラニン色素の多い濃い目の色になりやすいですが、西洋の猫はブルーやグリーンなどメラニン色素の少ない目の色になる事が多いです。メラニン色素の色は肉球にも現れるのが特徴。メラニン色素が少ないとピンク色、多いとブラックやブラウン系の色になります。こうした特徴も踏まえて猫を見てみましょう。

サバトラ猫の性格と飼う際のポイント
サバトラ猫の特徴についてチェックする事が出来たら、続いては性格について詳しく見ていきましょう。猫には色々な性格があり、柄によって大きく分ける事が出来ると言われています。珍しい柄のサバトラ猫を飼いたいと思ったら性格についても把握しておきましょう。自分で飼いやすい性格であるかどうかを確認してから飼うようにする事が大切になります。
性格は猫によって両極端
一般的に、サバトラ猫の性格は両極端に分かれると言われています。サバトラ猫の性格の特徴として1つ目に挙げられるのが、警戒心が強く神経質であるという事。サバトラの中にはとても神経質で、なかなか気を許してくれない性格の猫がいます。お客さんが来た時にはすぐに逃げてしまったり、威嚇をするなど警戒心が強い面を見せるかもしれません。
警戒心が強い性格のサバトラ猫がいる一方で、人懐っこく親しみやすいサバトラ猫もいます。こうしたサバトラ猫の場合はお客さんが来ても警戒せず、自ら寄っていく場合が多いのが特徴。同じサバトラでも両極端な性格に分かれるので、自分が勝っている猫はどのような性格なのかチェックしておく事も大切です。生まれた環境や性質によって性格は大きく変わってきます。
性格に合わせて触れ合おう
サバトラは猫によって性格が両極端になるので、性格に合わせた飼い方をする事が大切になります。警戒心が強く、神経質なサバトラ猫の場合はストレスを与えないようにする事が大切。無理に触れたり抱いたりせず、サバトラ猫のペースに合わせて触れ合うようにします。急に距離を詰めようとせず、徐々に触れ合う事で警戒心が解けて仲良くなれます。
人懐っこい性格のサバトラ猫の場合は、最初から明るく元気に触れ合ってくる場合がよくあります。そうした性格のサバトラ猫ならこちらの積極的に触れ合うようにすると喜んでくれるでしょう。ただし、猫が寝ている時や気乗りがしない時に無理に抱っこしたり触れたりするとストレスを与えてしまいます。あくまでも猫のペースに合わせる事が大切なポイントです。
大食いで運動好き
サバトラ猫は食欲旺盛なタイプが多いのが特徴です。猫は置きエサにする事が多いですが、食欲旺盛なサバトラはすぐに食べて次の食事を要求するかもしれません。すぐにご飯を足すとあっという間に肥満猫になってしまいます。サバトラ猫の場合は1日の食事の量を決めて、きちんと管理をする事が大切です。おやつは控えめにし、栄養バランスが整ったフードをあげてください。
食べるのが大好きなサバトラ猫は運動をするのも好みます。急に猛ダッシュをしたり、高い場所に飛び乗ったり、活発に動き回る姿をよく見られるのではないでしょうか。サバトラ猫の行動範囲には大切な物や障害物を置かないようにしましょう。大切な物が蹴られて壊れたり、障害物に猫がぶつかって怪我をしてしまうかもしれません。運動しやすい寛容を整える事が重要です。
一人の時間も確保して
警戒心が強く神経質な猫は勿論の事、人懐っこいサバトラ猫であったとしても一人になる時間は必要です。猫は集団行動をするタイプではなく、自由気ままに生活をするのを好むのが特徴。人と離れて静かに過ごす時間を確保出来るようにしましょう。寝床は人が集まる所から少し離すなど、工夫をする事で一人の時間を確保しやすくなります。

似ている猫とは何が違うの?
サバトラ猫の他にも似たような柄の猫がいるので「何がどのように違うのだろう」と気になる方も多いのではないでしょうか。一見すると同じように見えても柄に違いがあるのが猫ならではの特徴です。キジトラや茶トラなど、サバトラ猫と混同しがちな猫との違いについてまとめました。猫を見分ける時の参考にしてみてください。
キジトラとの違いは?
サバトラ猫はシルバーをベースとし、黒の縞模様が入っています。一方でキジトラは茶色をベースとして黒の縞模様が入っているのが大きな違い。サバトラの起源はキジトラと言われているので柄が似ていますが、外来種との交配をする事でキジトラはシルバーをベースとした珍しい柄へと変化しました。キジトラとサバトラの違いを見分けるにはベースの色を見てみましょう。
茶トラとの違いは?
茶トラは白をベースとして茶色の縞模様が入った柄の猫の事。サバトラがシルバー×ブラックであるのに対して、茶トラはホワイト×ブラウンという事になります。茶トラの中にも茶色の部分が濃かったり、色素が薄くクリーム色のように見えたりといったように様々な違いがあるのが特徴です。
アメショーとの違いは?
サバトラ猫と混同しやすいのがアメショー(アメリカンショートヘア)です。サバトラ猫もアメショーも、シルバー×ブラックという色味に変わりありませんが、縞模様の形に違いがあるのが特徴。サバトラは細い縞模様なのに対して、アメショーは太く渦巻きのような縞模様になっています。模様をよく見てみると大きく違いがあるので、よく見て判断してみてください。
サバトラ猫と出会うには?
サバトラは珍しい猫の柄であるので、「出会いたい!」と思ってもなかなか出会う事が出来ないかもしれません。どのような所であればサバトラ猫と出会う事が出来るのでしょうか。サバトラ猫と出会う為の方法についてご紹介します。
ペットショップでは珍しい
サバトラ猫はペットショップで出会うのは珍しいと言われています。元々、野良猫が交配して出来上がった柄なので、純血種が集まるペットショップでサバトラを見られるのは稀です。その為、ペットショップ以外の方法でサバトラを探す必要があります。
里親募集サイトか動物保護団体
雑種である事が多いサバトラ猫と出会うには、里親募集サイトか動物保護団体に問い合わせるのがおすすめです。こうした所では居場所がなくなった雑種猫の里親を募集している場合が多く、その中にサバトラがいるかもしれません。サイトをチェックしてサバトラ猫を探してみましょう。
野良猫
サバトラは野良猫にいる場合もあります。ただし、野良猫を保護する場合には猫の様子をきちんと見る必要があるので気をつけましょう。子猫の場合は親猫がいないか確認してください。成猫の場合でも、助けを必要としていない野良猫を無理に保護する訳にはいきません。もし野良猫を保護した場合はすぐに動物病院に連れて行って検査を受けてください。

【猫の歴史】猫はどうやって日本に来たの?
最後に、豆知識として猫の歴史について見ていきましょう。現在では人間のペットとして定着した猫ですが、どのような歴史を経てこのような共生関係になったのでしょうか。猫と人間の歴史について詳しくご紹介します。
最古の飼育例はエジプト!
猫は約5000年前のエジプトで家猫として飼われるようになったと言われています。運動能力の高い猫は、ネズミ捕りの為に人に飼われるようになりました。約3600年前のエジプトの壁画には猫も姿も見受けられ、人々の生活に必要不可欠な存在だったようです。
日本に来る前はハンターだった!
エジプトで飼われていた猫がネズミ捕り目的だったように、猫は元々ハンターとしての素質のある動物として見られていました。アメリカンショートヘアやメインクーンといった猫も、昔はネズミ捕りのハンターとして活躍していたと言われています。
日本へは仏教とともにやってきた!
猫は飛鳥時代には既に日本にやって来ていたと言われています。猫が日本で飼われるようになった理由は仏教。中国から持ち帰る仏教の仏典を船で運ぶ時に、ネズミから守る為に猫を飼うようになったとされています。猫は仏教と共に日本にやって来たと言えるでしょう。
ちなみに、日本で「猫」と呼ばれるようになったのには諸説あります。「よく寝る子」が短くなって「ねこ」になったという説や、「ねうねう」という猫の鳴き声に親しみを込めて「こ」をつけて「ねこ」と呼ぶようになった説など、色々な言い伝えがありました。ネズミ退治の為にやって来た猫ですが、現在ではすっかり人間のパートナーとして親しまれています。
珍しい猫・サバトラを飼ってみよう!
サバトラ猫は珍しい柄として知られ、雑種で見られる事が多いです。警戒心が強い性格もいれば人懐っこい性格もいるので、猫に合わせた触れ合い方をしていきましょう。サバトラ猫との生活をぜひ楽しんでみてください。