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愛猫のすりすりには3つの意味がある!気持ちを読み取る方法も!
飼い猫が飼い主さんにすりすりする様子は可愛らしく猫好きの方にはたまらないのではないでしょうか。猫のすりすりには、「臭腺からの匂いをつけるマーキング」をはじめ、いくつかの意味がある行動だと言われています。猫たちがすりすりするときの気持ちを読み取ってみませんか。

愛猫が飼い主にすりすりする意味を解説!
ペットとして猫を飼っている方は、飼い猫にすりすりされた経験がある方が多いのではないでしょうか。猫のすりすりには愛情表現以外にもいくつかの意味があると言われています。今回は、猫たちが飼い主さんにすりすりするときの意味や気持ちを考えていくことにしましょう。猫たちの気持ちを理解することで、より仲良しになれるのではないでしょうか。
猫は臭腺を利用してマーキングする
まず最初に猫にはマーキングという習性があることを抑えておきましょう。マーキングとは、大人の雄猫や発情期の雌猫に見られる行為です。彼らのテリトリー(縄張り)を誇示する行為になっているのですが、自分の尿で匂いを付ける方法がよく知られています。尿のマーキングは、尿スプレーとも呼ばれています。
猫のマーキングは、尿スプレーだけではありません。尿の他に、肛門の下にある肛門腺と呼ばれる2つの臭腺から強烈な匂いを発する分泌液を出してマーキングすることもあります。猫は、臭腺を利用してマーキングしているのですが、肛門腺からの分泌は覚えたり驚いたりすると放出されることもあるそうです。
すりすりはマーキングの一種でもある
さらに、猫が飼い主さんに行うすりすりも、マーキングの一種であると考えられています。肛門腺と同じように、顔にも臭腺があるのです。とはいえ、顔にある臭腺からは肛門腺からの分泌液のような強烈な匂いは発せられていません。人間には、匂いがわからないそうです。猫の顔にある側頭腺としっぽの近くには尾腺からは、汗のようにフェイシャルフェロモンが分泌されています。
猫は、家の中のお気に入りの場所や飼い主さんの体にフェイシャルフェロモンをこすりつけることで、猫自身がリラックスするとも言われています。猫は自分がすりすりして臭腺から匂いを付けた場所には、排泄もあまりしません。尿スプレーやすりすり以外には、爪とぎ行為もマーキングの意味があるそうです。

猫がすりすりする3つの意味
猫のすりすりには、マーキングの意味があることをご紹介しました。けれど、もちろんマーキング以外の意味もあります。ここでは、猫がすりすりする3つの意味をご紹介していきましょう。飼い主さんから見ると、可愛らしい愛情表現に見えるすりすりですが、猫にはそれぞれ大切な意味があるようです。
①親しみを持った挨拶
猫のすりすりに込められている1つ目の意味は、親しみを持った挨拶です。猫を多頭飼いしているお家や、猫と犬を両方買っているお家などでは、猫同士あるいは猫が犬にすりすりしているシーンを目撃したこともあるのではないでしょうか。猫は、親しい仲間と認めた相手に対して、軽く擦り寄って臭腺からの匂いをこすりつけて挨拶をする習性があります。
親しみを持った挨拶としてのすりすりは、飼い猫だけでなく野良猫にも見られる行為です。多頭飼育の猫同士のように長い時間すりすりすることはあまりありませんが、敵対していない相手に対しては、臭腺からの匂いをこすりつけてお互いの匂いを確認しているようです。飼い主さんに対してのすりすりも、猫たちからの親しみを込めた挨拶になっているのかもしれません。
②安心するための縄張り確保
猫のすりすりに込められている2つ目の意味は、安心するための縄張り確保です。これは、上述したマーキングに重なります。猫は、臭腺からの匂いをすりすりしてこすりつける行為によって、自分のテリトリーを自分の匂いで満たしているそうです。なので、毎日室内をパトロールしている時に、匂いを重ね付けするようにすりすりしていることが多いようです。
飼い主さんが外出から帰宅した際は、外の匂いが気になるので自分の匂いを重ねるためにすりすりします。お風呂上りも、自分の匂いが消えているのですりすりするのです。このように、お気に入りの場所や家具、飼い主さんの体等にすりすりと匂いを擦り付けて、自分の縄張りだと主張すると同時に猫自身もリラックスしているのでしょう。
③欲求のアピール
猫のすりすりに込められている3つ目の意味は、欲求のアピールです。自分の要求を飼い主さんに伝えようとする時に、すりすりをする猫が多いと言われています。お腹がすいている、おやつが欲しい、構ってほしい、話を聞いてほしい、撫でてほしい、ご飯を食べるところを見ていてほしい等、猫が甘えたい気持ちになった時にもすりすりが出ます。
猫好きの人にとっては、猫のすりすりはなんとも可愛らしい行為です。上述したような親しみを込めた挨拶やテリトリーを守ったり猫自身がリラックスするためのマーキングとしてすりすりをした際に、飼い主さんが喜んでくれたり構ってくれたりした事から学習して、何か要求がある場合におねだりの一環としてすりすりをするようになった賢い猫もいると言われています。

猫がすりすりする時の接し方
それでは続いて、猫がすりすりをしてきた時に、飼い主さんはどんな接し方をすれば良いのかを考えてみましょう。上述のように、猫のすりすりには大きく3つの意味があるとされています。まずは、猫のすりすりが、どの意味でのすりすりなのかを見極めてあげることが大切です。日ごろから猫の様子や表情をよく観察してあげるようにしましょう。
挨拶には一声返そう
猫がすりすりしてきた時、「親しみを込めた挨拶だな」と感じたら、飼い主さんからも一声返してあげましょう。自分の挨拶を受け止めてもらえた!と猫も満足します。「どうしたの?」「なあに?」というような質問系で話しかけてあげると「ニャーニャー」と話し始める猫もいるそうです。猫を飼っている人には良く知られていることですが、猫は人間との会話を楽しんでいる節があります。
マーキングは自由にさせてあげよう
猫のすりすりが、マーキングを意味している場合は自由にさせてあげると良いでしょう。上述のように、猫は自分のテリトリー内が自分の匂いで満たされているとリラックスできる習性があります。また、猫のすりすりによるマーキングは、人間には認識できない匂いなので気になりません。猫が穏やかに落ち着いて安心できる場所を作ってあげることは大切なポイントです。
甘えている時は構ってあげよう
猫のすりすりが、甘えている意味の場合は猫を構ってあげると良いでしょう。おもちゃで遊んでほしいのかもしれません。抱っこしてほしいのかもしれません。あるいは、隣に座って背中を撫でてほしいのかもしれません。猫の表情や鳴き声をよく観察して、相手をしてあげると猫も安心して喜びます。
ごはんの催促は冷静に対応しよう
猫のすりすりが、ご飯やおやつの催促の場合は、冷静な対応が必要です。可愛いからと言って好きなだけご飯やおやつを上げると肥満の原因になり病気にやけがにつながってしまう場合もあるからです。おねだりされても、ご飯の時間ではない場合は、話しかけたり撫でてあげたりして気をそらしてあげると良いでしょう。

猫の気持ちを読み取る秘訣
上述のように、猫のすりすりにはいくつもの意味があります。すりすりしている様子や表情から、猫が甘えているのか、それとも不安を感じているのか、あるいは何かを要求しているのか等猫の気持ちを読み取ってあげるようにしましょう。猫の気持ちを理解してあげることは、猫との上手なコミュニケーションをとることにもつながります。
前足ふみふみは甘えたい合図
猫の気持ちは、すりすり以外からも読み取ることができます。猫が前足で毛布や服、飼い主さんの手等をふみふみしている時は、甘えたい相図です。猫は、子猫の時に母猫のおっぱいをふみふみしてミルクの出を良くする習性があるのですが、前足ふみふみはその名残ではないかと言われています。眠くなると踏み踏みする猫もいます。
しっぽを大きく振るのは興奮状態の証
猫は耳やしっぽの動きでも気持ちを表すことがあります。猫がしっぽを大きくばたばたと振っている時は、イライラしたり興奮状態になっていることが多いので注意が必要です。大きくゆっくり振っている時は、リラックスしていることが多いそうです。どちらの場合も、そっとしておきましょう。しっぽをくねくねさせている時は、わくわくして遊びに誘っていることが多いようです。

愛猫のすりすりで気持ちを察知しよう
猫のすりすりには、いろいろな意味が込められていることがわかりました。猫の気持ちを理解してあげることで、猫も落ち着き飼い主さんとより円滑なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。猫の気持ちは、すりすり以外にも、表情や鳴き声、しっぽの動きなどの行動からも読み取ることができます。猫の気持ちを察知して、猫との暮らしをより楽しんでください。