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犬が舌を出す理由とは?ストレスや病気の可能性もあるって本当?
犬が舌を出す理由や病気の可能性についてまとめました。ストレスやパンティングなど、犬が舌を出すのには様々な理由があります。舌を出す以外に異変が見られる場合は、犬が病気にかかっている可能性もあるため、適切な対処をしていきましょう。

犬が舌を出す理由を解説
犬が舌を出すのは、良くある事です。生理現象的に舌を出しているのであれば問題はありません。しかし、中にはストレスや病気によって舌を出す場合もあるため、犬の様子を見る事も大切。本記事では、犬が舌を出す理由や考えられる病気についてまとめました。犬が舌を出す事が多い場合は、どういった理由で舌を出すのか把握して適切な対応を取りましょう。
舌を出すのは犬のSOSかも
犬が生理現象として舌を出すのは心配する事がありませんが、他に異常が見られる場合は犬からSOSが送られているのかもしれません。犬が病気を患っていたり、大きなストレスを抱えている場合にも舌を出す事があります。こうしたSOSを見過ごしていると、犬の体調悪化に繋がってしまう可能性があります。そうならないように、犬の様子を観察する事も重要です。
犬の健康を保つのは、飼い主の義務。犬が健やかに過ごす事ができるように、舌を出す理由についてチェックしておきましょう。もし、犬に今までとは違う異変を感じられる場合はきちんと対応をして、犬が元気でいられるように努めてください。
犬が舌を出す主な理由
まずは、犬が舌を出す主な理由についてチェックしていきましょう。犬は、様々な理由で舌を出す事があります。犬が舌を出す時の多くは特に問題がない場合がほとんどなので、犬が舌を出したからと言ってすぐに何か対応しなければならないという訳ではありません。どういった理由で犬が舌を出すのか学び、参考にしてみてください。
パンティングのため
犬は、人間のように汗をかいて水分を蒸発させ、体温を下げる機能に長けていません。肉球など、限られた箇所にしか汗腺がないからです。犬は、暑い時にはパンティングを行い、体温を下げようとします。パンティングとは、舌を出して「ハァハァ」と呼吸をする動作の事。パンティングをする事で舌の水分を蒸発させ、体温を下げようとしています。
運動をした後や、暑い日に散歩をすると犬が舌を出す様子を見せる事が多くなるのではないでしょうか。これは、パンティングをしていると考えられます。パンティングによって体温を下げる事ができれば大丈夫ですが、あまりにも暑い場所にいるとパンティングでは追いつかない事があるので注意してください。
口の面積が狭いため
犬は、種類によって口の面積が狭くなる事があります。代表的なのが、ブルドッグやパグといった短頭種。短頭種は、マズルの長さが短いのが特徴です。マズルの長さが短いと、口の面積も自然と狭くなります。口の面積が狭いと、パンティングをした時の体温調整効果が出にくくなるため、短頭種は頻繁にパンティングを行うようになるのがポイント。
ブルドッグやパグといった短頭種は、他の犬種よりもパンティングの機会が多く、常に舌を出しているイメージがつきやすくなっています。また、口の面積が狭いので舌をしまい忘れる事も多く、パンティングをしていなくても舌を出す事があるかもしれません。
コミュニケーションをとるため
犬は、人間のように言葉を発してコミュニケーションを取る事ができません。犬が相手とコミュニケーションを取るために、舌を出す事もあります。これは、カーミングシグナルという物。犬が舌を出して、口の周りをペロペロと舐める動作をするのは、「落ち着いてほしい」と相手に伝えるために、カーミングシグナルを送っていると言われています。
もし、相手の犬が興奮をしている状態についていけないと感じたら、犬は口の周りを舌で舐めるカーミングシグナルを出すかもしれません。また、飼い主が犬のしつけに熱中し過ぎて怖いと感じた時も「落ち着いて」という意思を伝えるためにカーミングシグナルを送る事があります。
興奮のため
犬は興奮すると、呼吸の回数が多くなります。呼吸が荒くなるため、自然と口を開き舌を出した状態で口呼吸をする事が多くなるのが犬の特徴。興奮する事によって、舌を出すようになります。また、嬉しい場合も犬は舌を出す事がよくあります。飼い主が自宅に帰ってきて嬉しい時などは、舌を出して嬉しい気持ちを表しているのではないでしょうか。
満腹のため
ご飯を食べた後、犬が口の周りを舐めながら舌を出す仕草をしているのであれば、満腹状態である事を表しています。ご飯の量に満足していると考えられるでしょう。また、リラックスした状態になった時も犬は舌を出す事が多くなります。リラックスすると、口周りの緊張が解けて筋肉が緩み、舌が出やすくなるのが理由です。
犬が飼い主の側で寝ている時など、ゆったりとした気分になっている時は、ついつい舌を出してしまうかもしれません。こうした場合は、犬が落ち着いている証拠なのでそっとしておいてあげましょう。きっと、幸せな気持ちでいるのではないでしょうか。
病気やストレスで犬が舌を出す場合
多くの場合、犬が舌を出していたとしても問題はありません。しかし、中には病気やストレスが理由となって舌を出す犬もいるので、その点には注意をしましょう。舌を出す以外に何か異変は起きていないか、普段とは違う事が起こっていないかなど、犬の事をよく観察してストレスや病気の兆候を見逃さないようにしてください。
緊張や不安
犬は、緊張や不安でストレスを感じた時、気持ちを落ち着かせるために鼻を舐めようとします。鼻を舐めるために頻繁に舌を出すのであれば、ストレスを感じているかもしれません。急な来客があったり、住環境に大きな変化があった場合など、犬は様々な理由や緊張したり、不安を感じる事があります。ストレスを解消してあげるようにしましょう。
熱中症
体温を下げる事ができず、臓器不全を起こしやすくなるのが熱中症です。犬は人間よりも体温を下げるのが苦手なので、パンティングでも追いつかない場合は、熱中症になるリスクが高まります。暑い中で常にパンティングをしているのなら気をつけてください。ぐったりとして、動こうとしなくなるのも熱中症のサインです。
僧帽筋閉鎖不全
僧帽筋閉鎖不全は、心臓の病気の一種です。血液の逆流を防止する弁に異変がある場合に引き起こされる疾患で、心不全や肺水腫の原因にもなるため要注意。もし、犬がおすわりをした状態で「ハァハァ」と苦しそうに舌を出しているのであれば、僧帽筋閉鎖不全の可能性もあるので動物病院で適切な治療をするようにしてください。
てんかん
犬は、てんかんを起こす前に舌を出す事があります。犬がそわそわと落ち着かない様子で舌を出しっぱなしにしている場合、てんかんの発作に気をつけてください。てんかんの予兆をしっかりと把握して、動物病院に相談をする事も大切。犬の様子をチェックして、舌を出す以外に異変がないか確認をするようにしましょう。
気管虚脱
器官が潰れる事によって酸素の供給不足になるのが気管虚脱。舌を出して苦しそうに息をしている状態になります。酸素が足りていないので、舌を出す以外に「ブゥブゥ」といびきのような音を出すのも特徴。肥満の犬がなりやすいので気をつけましょう。また、短頭種も気管虚脱を発症しやすいとされています。
口の中の異変
歯肉炎や口内炎、歯周病など口腔内に異変を感じた場合、舌を収めている事ができず出しっぱなしになる事があります。犬の口の中を見て、歯茎が腫れているなどの異変がないか確認しましょう。また、口の中に腫瘍ができている場合も舌を出す事が多くなるので、早めの治療が必要になります。
犬のストレスサイン
犬がストレスを感じている場合、舌を出す以外にも他の異変を見せる事があります。ストレスが蓄積すると、犬の健康を害する結果になる可能性もあるため、ストレスサインは見逃さないようにしましょう。犬がストレスを感じている場合に多くなる行動についてご紹介します。
身体をずっと舐める
犬は、ストレスを感じると一部分だけを執拗に舐め続ける事があります。体を舐める事で、気持ちを落ち着かせようとしているのが理由。舐め続ける事で脱毛が起きたり、炎症が出てきてしまう場合もあるので、犬が体を舐める事が多い場合には注意をしてくd祭。
尻尾を追いかけ続ける
尻尾を追いかけるのも要注意のサイン。子犬は遊びの一環として尻尾を追いかけますが、成犬の場合はストレスを紛らわせるために尻尾を追いかけている可能性があります。犬がストレスを感じている心当たりがある場合は、尻尾を追いかける行為は注視するようにしてください。
無駄吠えするようになる
何でもない時に無駄吠えをするのは、飼い主の愛情不足によりストレスを感じている可能性が高くなります。無駄吠えをする事で、飼い主の関心を引こうとしているのではないでしょうか。無駄吠えをした直後に犬を構うと「吠えれば相手をしてくれる」と思ってしまうので、吠えた時は相手をしないでください。吠えてない時に、十分に愛情を注いであげましょう。
犬が舌を出すときは様子を見よう
犬を舌を出す時は、他に異変がないかチェックをするようにしてください。通常であれば問題ありませんが、他の病気やストレスの疑いがある場合は適切な対処が必要になります。犬の様子を日常的に観察して、何かしらの異変があったら動物病院に相談しましょう。
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