桜の品種一覧を公開!つい魅入ってしまう桜の撮り方も要チェック!

日本を代表する花である桜には様々な品種があります。人気の高い桜の品種名を一覧にしてご紹介していきましょう。中には珍しい色や形の桜もあります。花の色も濃いピンクから白に近いピンクまでバリエーションが豊かです。桜の写真の撮り方のコツも併せてチェックしてみて下さい。

桜の品種一覧を公開!つい魅入ってしまう桜の撮り方も要チェック!

目次

  1. 日本で人気の高い桜の品種一覧を公開
  2. 桜の品種①自然交配・珍しいもの
  3. 桜の品種②ヤマザクラ群
  4. 桜の品種③チョウジザクラ群
  5. 桜の品種④ヒカンザクラ群
  6. 桜の品種⑤エドヒガンザクラ群
  7. 桜の品種⑥マメザクラ群
  8. 日本を誇る名木一覧
  9. 桜を綺麗に撮るコツ
  10. 桜の品種や名前について詳しくなろう

日本で人気の高い桜の品種一覧を公開

桜は日本を代表する花として世界的にも良く知られています。日本では、桜の開花を楽しむお花見や桜というタイトルが付いた楽曲、桜モチーフのお菓子や雑貨など、様々なシーンで人気です。一口に桜と言っても、実はいくつもの品種が存在しています。今回は、そんな桜の品種を一覧でご紹介していきましょう。

ピンク・白など品種によって色が違う

桜の花の色は、濃いピンクから淡いピンク、そして白と品種によって様々です。桜は日本にだけ生息している若江ではありません。バラ科モモ亜科スモモ属の落葉樹である桜は、中国や西シベリア、ヨーロッパに北米大陸と北半球を中心に分布し、品種は600種以上あるとも言われています。膨大な桜の品種は、大きく8つのグループに分けられているのです。

日本の桜はソメイヨシノが大半

日本の桜は、江戸時代末期に登場したに品種改良された園芸種でもあるソメイヨシノが大半を占めています。日本で最も多い桜である為、ソメイヨシノは気象庁の標本木に選ばれています。標本木は、毎年春になると発表される桜の開花宣言や桜の満開状況報告の為に観測される木の事です。ヨーロッパやアメリカにも、日本から沢山のソメイヨシノが寄贈されています。

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桜の品種①自然交配・珍しいもの

それではここから、日本の桜の品種を一覧でご紹介していきましょう。1つ目にご紹介する品種は、自然交配で生まれた品種と珍しい品種です。こちらの一覧の中には、咲き方によって名前が付けられた珍しい品種も含まれています。身近に見ることが出来る人気の高い桜の品種もあれば、なかなか見ることが出来ない珍しい桜もありそうです。

ソメイヨシノ

まず最初にご紹介する品種は、ソメイヨシノです。上述のように、日本で最も多く生息している桜の品種です。ソメイヨシノは、江戸時代の後期に誕生しました。後述するエドヒガン系の桜と日本固有のオオシマザクラの雑種を交配して生み出したそうです。ソメイヨシノという品種名は、この品種が作出された場所、造園師や植木職人達が多く住んでいた染井村(現在の豊島区駒込)からです。

人気の高いソメイヨシノの樹形は、横に大きく広がる傘状です。九州や四国地方では3月下旬ごろに開花します。咲き始めの花色は淡いピンクですが、満開になると白に近づいていきます。明治以降、河川敷や街路樹、公園や校庭など様々な場所にソメイヨシノが植えられました。その為、日本で一番多い桜となり、お花見の時期には多くの人々が鑑賞を楽しむ桜です。

ヤエザクラ

ヤエザクラは、漢字表記すると八重桜となります。この品種名は、花びらが重なって咲く八重咲の桜に付けらています。後述するヤマザクラやサトザクラから変化した品種とされています。つまり、ヤエザクラは一種類の決まった品種というわけではありません。咲き方から名前が付いた珍しい品種と言えるでしょう。花弁は20枚から70枚ほど重なります。

栽培品種であるヤエザクラの中には、観賞用に幾つもの品種が作出されています。人気が高い品種としては、サトザクラ群の「カンザン(関山)」や「イチヨウ(一葉)」が挙げられるでしょう。室町時代から存在していたと伝わる品種「フゲンゾウ(普賢象)」や「ヤエベニシダレ(八重紅枝垂れ)」といった桜もあります。ボリュームがあるヤエザクラは、華やかな雰囲気です。

シナミザクラ

続いてご紹介するシナミザクラは、漢字表記すると支那実桜となります。別名としてカラミザクラ(唐実桜)やシナオウトウ(志那桜桃)とも呼ばれています。シナミザクラは漢字表記を見るとわかるように、中国原産の野生種の桜です。実という名前があるように、食用にもなりますが一般的なサクランボに比べると酸味が強いそうです。

シナミザクラの花色は、淡いピンクから白です。おしべが長く花のサイズは小さいことが特徴で、一見すると梅の花に似て見えます。また、上述したソメイヨシノに比べると開花の時期が早い品種です。一般的な桜の開花が3月下旬とすると、シナミザクラは沖縄で1月から2月、関東でも2月から3月の早春に開花の時期を迎えます。

シダレザクラ

シダレザクラを漢字表記すると枝垂れ桜となります。漢字からわかるように、枝が柔らかく垂れるような品種です。主に後述するエドヒガン系の枝垂れ品種を指しますが、他のグループの桜であっても枝が枝垂れているものをまとめて総称する場合にも使われている品種名です。つまり、シダレザクラという名前は、咲き方から付いた珍しい品種名と言えるでしょう。

シダレザクラは樹齢を重ねていくと、最大15メートル程まで育ちます。ヤエベニシダレザクラやべにシダレザクラ、キヨスミシダレザクラ等が人気です。大きなシダレザクラが満開の時期を迎えると幻想的な雰囲気が楽しめます。京都では府の花として、シダレザクラを指定しています。開花の時期はソメイヨシノより1週間ほど早い3月下旬から4月上旬です。

ミヤマザクラ

ミヤマザクラは中国大陸が主な生息地の品種です。その為、日本には1種しか存在しない珍しい品種と言われています。大きく育つと高さ15メートル、幹の直径は60センチから90センチ程になるそうです。ソメイヨシノに比べると開花の時期はかなり遅い5月から6月上旬です。葉が完全に展開してから咲くのも珍しい習性でしょう。花弁の色は白です。

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桜の品種②ヤマザクラ群

続いてご紹介する桜の品種一覧は、ヤマザクラ群です。古来日本では多く生息している品種で、和歌にも数多く詠まれています。桜の中でも寿命が長い品種で、大きいもので30メートルを超える高さまで成長するそうです。桜の名所として平安時代から人気が高い奈良県の吉野山には、ヤマザクラが数多く生息しています。花の色は淡いピンクから白です。

オオヤマザクラ

ヤマザクラ群に属する桜の中には、大きく分けて野生種と園芸品種の2つの品種があります。まずは野生種のヤマザクラ一覧から見ていきましょう。オオヤマザクラは名前の通り一般的なヤマザクラよりも花や葉っぱが大きい事からこの品種名が付けられた桜です。花の色は赤っぽいピンク色なのでベニヤマザクらと呼ばれることもあります。

また、北海道に多く生息する事からエゾヤマザクラという別名もあります。北海道に古くから暮らしているアイヌ民族達は、オオヤマザクラの事をアイヌ語でカリンパニと呼んでいます。淡いピンクから紫がかったピンクの花びらが特徴的です。平均的に7メートルから12メートル程まで成長しますが、大きいものは20メートルを超える事もあるそうです。

オオシマザクラ

タキギザクラやモチザクラとも呼ばれるオオシマザクラは、日本では関東以南に生息している桜です。特に伊豆大島で多く見られることから命名されました。その伊豆大島には、推定樹齢が800年を超えるオオシマザクラがあります。幹の直径は7メートルほどもあり、その大部分が枯死していますが周囲に子株が育っています。天然記念物に指定され、観光客も訪れる人気スポットです。

オオシマザクラは、平均的には5メートルから10メートルほどに育つ品種です。白に近い淡いピンク色の花からは、かすかに甘い香りがします。オオシマザクラは、非常に丈夫な品種としても知られています。古くは薪や炭用に植えられ、葉っぱは桜餅に樹皮は工芸に使われる等、利用価値の高い桜として人気があります。

カスミザクラ

続いてご紹介するカスミザクラは、遠目で見ると霞のように見えることから命名されました。樹高が5メートルから20メートル程にもなる背の高い桜です。一般的なヤマザクラに比べると標高の高い位置に生息することが多いそうです。花は、ヤマザクラに比べるとやや小さめのサイズです。花弁は白が中心ですが、少しだけピンクがかったものも見られます。おしべが40本あるのが特徴です。

イチハラトラノオ

ヤマザクラから作出された園芸品種の一覧からご紹介するのは、珍しい桜でもあるイチハラトラノオ(市原虎の尾)です。八重咲きの花びらの色は白で、長く伸びた枝に密着して塊のように咲く様子が虎の尾に見えた事から命名されました。花弁は、25枚から50枚ほどあります。原木は京都の左京区市原にあったと記録に残されているそうです。

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桜の品種③チョウジザクラ群

続いてご紹介する品種は、チョウジザクラです。一覧を見ると、7種類の野生種が並んでいます。さらに、園芸品種一覧によると三種類あるようです。チョウジザクラは、漢字表記すると丁子桜となります。丁子とはスパイスの一種であるクローブの事で、横から見た花の形がその名前の由来です。白から淡いピンクの花色です。

オオミネザクラ

チョウジザクラの野生品種一覧を見ると、まず最初に名前が挙がっているのがオオミネザクラです。本州のちゅぶ地方の日本海側に多く生息している品種です。既にご紹介したオオヤマザクラと、オクチョウジザクラの交配で生まれた品種とされています。命名の由来は、発見された場所が新潟県新発田市大峰山だった為です。

オオミネザクラの花は小ぶりサイズの可憐な印象です。花の色は白っぽく淡いピンク色です。つぼみの時期はピンク色が濃いので、満開になるまではピンクの濃淡が楽しめる桜と言えるでしょう。オオミネザクラの開花時期は4月上旬です。東北地方では自生がほとんど見られない品種の桜で、現在は宮城県と山形県との境にある国道113号脇に1本あるのみと言われています。

オクチョウジザクラ

続いてご紹介するチョウジザクラの仲間は、オクチョウジザクラです。チョウジザクラの変種とされ、青森県から滋賀県にかけて本州の日本海側で、雪の多い地域に分布している桜です。雪の重みで根元が曲がっている桜が多い事でも知られています。白っぽい淡いピンク色の花の大きさは、一般的なチョウジザクラよりも大き目で存在感があります。

ヒナギクザクラ

チョウジザクラの一覧の中には、上述のように3つの園芸品種も含まれています。ヒナギクザクラ(雛菊桜)は、別名キクザキオクチョウジザクラ(菊咲奥丁字桜)とも言います。新潟県の弥彦神社で発見されたので弥彦(ヤヒコ)と呼ばれることもあります。白に近い淡いピンク色の花びらが、120枚から180枚も重なって咲くボリュームのある桜です。

ヒナギクザクラの特徴の一つは、つぼみの時から八重に重なっている花びらが見られる事でしょう。開花していく際も、一度に全ての花びらが開くわけではありません。その為、タイミングによっては、外側に段咲きになっているつぼみを見る事ができるでしょう。ちょっと不思議な桜なので、見かけたら是非チェックしてみてください。

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桜の品種④ヒカンザクラ群

続いてご紹介する桜の品種は、ヒカンザクラです。漢字で表記すると緋寒桜となります。カンヒザクラ(寒緋桜)やガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれる事もある桜です。1月から3月にかけて開花を迎える早咲きの桜で、日本では沖縄に数多く自生しています。日本以外でも、中国や台湾にかけて分布している桜です。

サトザクラ

ヒカンザクラの一覧をチェックしてみると、まず名前が挙がるのがサトザクラでしょうか。サトザクラは、広義では園芸品種の桜を指しますが、教義ではオオシマザクラを基にして他の品種の桜を交配して作出した園芸品種という意味になります。ヒカンザクラの一覧に登場するサトザクラは、カワヅザクラ(河津桜)が有名です。早咲きの桜として人気があります。

ミョウショウジ

続いてご紹介するヒカンザクラは、ミョウショウジです。ミョウショウジザクラ(明正寺桜)とも呼ばれるこの桜は、原木が愛媛県新居浜市黒島の明正寺にある事から命名されました。現在でも明正寺の境内には、ミョウショウジザクラがあり、開花から満開の時期にかけて訪れる人々の目を楽しませています。開花の時期は3月中旬で、花びらの色は淡いピンクから白です。

ケイオウザクラ

続いてご紹介するケイオウザクラは、漢字表記では啓翁桜や敬翁桜となり、切り花用の桜として人気の高い品種です。日本全国に同じ系統の仲間の桜が分布していますが、実はその系統については詳細が分かっていません。九州の久留米市で発見されたケイオウザクラが原種という説もありますが、東海地方や関西地方でそれぞれ漢字表記が違っているのでよく分からないそうです。

また、シナミザクラを台木にし、ヒガンザクラを接ぎ木して作出した枝変わりの桜に、作出者の名前を取ってケイタロウザクラ(啓太郎桜)と命名したことが始まりとも言われています。この桜の苗木をケイオウザクラ(敬翁桜)と名付けて販売したそうです。愛知県や静岡県では、ケイオウザクラの他に、トウカイザクラ(東海桜)やガクナンザクラ(岳南桜)という別名でも呼ばれています。

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桜の品種⑤エドヒガンザクラ群

続いてご紹介するのは、エドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)の品種一覧です。名前にあるように、春のお彼岸の頃に開花する品種です。ソメイヨシノ等他の品種の桜に比べると、一週間から十日程早く咲き始める桜です。ヤマザクラと同様に、長寿の品種としても人気があります。日本各地には非常に人気の高い桜が存在していますが、エドヒガンザクラも有名です。

モチヅキザクラ

江戸ヒガンザクラの品種一覧の中で、人気が高い桜と言えばモチヅキザクラ(望月桜)ではないでしょうか。白から薄いピンク色の花色で、小さめサイズのカレンは花を咲かせる品種です。開花時期は、例年4月中旬頃となります。これまでの研究によって、ヤマザクラとエドヒガンの交配種と考えられています。

モチヅキザクラの原木は、東京大学大学院理学研究科が運営する東大日光植物園にあるそうです。上述のように、エドヒガンザクラの品種は長寿で知られていますが、奈良県にある仏隆寺の境内には樹齢900年を超えるモチヅキサクラの古木があります。仏隆寺は空海の堅恵が室生寺の南門として創建したお寺で、参道の石段に根を張ったモチヅキサクラは、県内でも最高齢とされています。

カバザクラ

カバザクラは漢字で表記すると蒲桜となります。フローリングの床材等に使われるカバザクラ(樺桜)とは品種が異なります。エドヒガンザクラとヤマザクラが、自然の中で偶然に自然配合をして誕生した品種だそうです。自然交配で誕生した為、世界で1本しかない珍しい桜でしたが埼玉県北本市の町おこしの一環として、カバザクラの子孫作りが行われています。

オモイガワ

続いてご紹介するオモイガワ(思川)は、桜の品種名としては珍しいタイプです。こちらは、エドヒガンザクラの中でも、園芸品種に分類されています。栃木県の小山市で作出された桜ですが、市内の修道院近くを流れる川に因んで命名されました。鮮やかなピンク色の花びらが、お花見客にも人気を集めています。

コマツオトメ

コマツオトメ(小松乙女)も珍しい名前ですが、エドヒガンザクラの栽培品種として人気があります。ソメイヨシノよりもやや早めに開花するコマツオトメは、花びらの周辺が濃いめのピンクで花びらの中心は白に近い淡いピンクになっています。原木が、上野公園の小松宮彰仁親王銅像の近くにあることからこの名前が付いたそうです。

桜の品種⑥マメザクラ群

続いてご紹介する桜は、マメザクラと呼ばれる品種の一覧です。マメという名前からもわかるように、あまり大きく育たない品種の桜です。大きくても10メートル程で、小さいものは1メートル程しか育たなくても花を付けるそうです。その為、マメザクラの品種は山岳地帯等の条件が良くない場所にも分布しています。3月下旬から5月にかけて、淡いピンク色の花を咲かせます。

タカネザクラ(高嶺桜・峰桜)

タカネザクラ(高嶺桜)は、ミネザクラ(峰桜)とも呼ばれるマメザクラ系の野生品種です。名前からも分かるように、山に多く生息している桜です。本州の中部地方以北に分布していますが、南部のタカネザクラ程山の高い位置を好む傾向があると言われています。桜の品種の中では、最も標高の高い場所に生息するそうです。

タカネザクラは開花の時期が遅いことも特徴で、例年5月に入ってから花を付けます。高山に生息しているタカネザクラは、6月や7月に開花するものもあるそうです。タカネザクラの花色は、薄いピンクから白色です。花の芯に行くほど色が濃くなっていきます。開花すると、葉っぱの先端が赤っぽくなります。また、黒い実を着ける事でも知られています。

フユザクラ

フユザクラ(冬桜)は、コバザクラ(小葉桜)とも呼ばれるマメザクラ系の品種です。その誕生については諸説あるのですが、一般的にはヤマザクラとマメザクラが自然交配して生まれたという説が有力です。フユザクラは、年に二回開花の時期を迎える珍しい桜ですが、さらに珍しいことに冬の11月から12月にかけて咲く桜として知られています。

冬に花を付ける珍しい桜は、フユザクラだけではありません。ジュウガツザクラ(十月桜)やカンヒザクラ(寒緋桜)、カンザクラ(寒桜)、シキザクラ(四季桜)、コフクザクラ(子福桜)等があります。こうした冬に咲く桜を総称してフユザクラと呼ぶ場合もあるようです。フユザクラの場合、冬に開花するのは花芽全体の3分の1で、残りは春に咲きます。

日本を誇る名木一覧

日本に生息する桜を大きく継投で分け、代表的な品種をご紹介してきました。ここでは、日本を誇るような桜の名木をご紹介していきましょう。古来、日本で愛され続けてきた桜の中には、既に述べたように長寿の品種も多数存在しています。優れた園芸家や庭師、植木職人等の手入れを受け、数百年を生きる名木を見る為に多くの人々が訪れています。

山高神代桜

まず初めにご紹介する桜の名木は、山梨県北杜市武川町山高の実相寺境内にあるエドヒガンザクラです。山高神代桜(やまたかじんだいざくら)、あるいは簡単に神代桜と呼ばれ、国の天然記念物に指定されています。樹齢は1800年とも2000年とも言われる老木です。日本五大桜、三大巨桜、新日本名木百選とさまざまな括りでも名木として認められています。

伝承によると、山高神代桜を植樹したのは、東征に来た日本武尊です。また、鎌倉時代には、高層の日蓮が樹勢の回復を祈願したという伝説が残されています。国の天然記念物に指定された1922年は、樹高が13.6メートルあり、枝張りは東西に27メートル、南北に30.6メートルでした。保護用の屋根を付けたり周囲の土壌改良をするなどして樹勢の回復を行っています。

・スポット名:山高神代桜
・住所:山梨県北杜市武川町山高2763
・電話番号:0551-30-7866(一般社団法人北杜市観光協会)
・定休日:年中無休(桜祭り4月上旬から中旬)
・営業時間:通年(ライトアップ無し)
・アクセス:JR「日野春駅」から車で15分・中央道「須玉IC」から15分・中央道「韮崎IC」から25分

三春滝桜

三春滝桜(みはるたきざくら)は、福島県田村郡三春町大字滝字桜久保にあります。樹齢は推定1000年超えのベニシダレザクラ(紅枝垂桜)です。名木というだけでなく巨木としても知られ、樹高が12メートル・根回りが11メートル・幹周りが9.5メートルのサイズ感です。三春滝桜の枝張りは東西22メートル・南北18メートルとこちらもビッグサイズです。国の天然記念物です。

三春滝桜は、名木としての人気が高く、春の開花の時期には全国各地からおよそ30万人もの観光客が訪れると言われています。資料によると、江戸時代末期の天保(1831年から1845年)の頃に、国学者であった賀茂季鷹(かものすえたか)が「陸奥にみちたるのみか四方八方にひびきわたれる滝桜花」という歌を詠みその名を広め保護されたそうです。

・スポット名:三春滝桜
・住所:福島県田村郡三春町大字滝字桜久保
・電話番号:0247-62-3690 
・定休日:年中無休
・営業時間:通年(ライトアップ有り)
・アクセス:JR「三春駅」から車で20分・磐越自動車道「船引三春IC」から20分・磐越自動車道「郡山東IC」から30分・滝桜シーズン中JR「三春駅」から臨時バス滝桜号(有料)を運行

淡墨桜

淡墨桜(うすずみざくら)は、岐阜県本巣市の根尾谷にある淡墨公園に咲く桜です。長寿とされるエドヒガンの古木で、樹齢は1500年以上です。上述した山高神代桜と同様に、日本五大桜や三大巨桜の一つに数えられ、国の天然記念物としても指定されています。淡墨桜という美しい名称は、花色に由来しています。蕾は薄いピンク、満開時は白、散り際は淡い墨色になる珍しい桜です。

伝承によると、薄墨桜は後の継体天皇が上京する際にこの地に植えたと言われています。作家の宇野千代が愛した桜としても知られ、枯死を防ぐために様々な方法が取られています。中でも効果があったとされるのは、1949年に行われた接木でしょう。ヤマザクラの根を接続したそうです。現在の樹高は、およそ16メートル、幹囲は10メートルです。

・スポット名:淡墨桜
・住所:岐阜県本巣市根尾板所字上段995
・電話番号:0581-38-2511(本巣市役所根尾分庁舎)
・定休日:年中無休
・営業時間:通年(開花時ライトアップ18:40~21:00)
・アクセス:樽見鉄道「樽見駅」から徒歩15分・名神高速「大垣IC」から80分・名神高速「岐阜羽島IC」から80分

石戸蒲ザクラ

石戸蒲ザクラ(いしとかばざくら)は、埼玉県北本市石戸宿にあるカバザクラの古木で、東光寺の境内に生育しています。上述した日本五大桜のうちの一つでもあり、国の天然記念物に指定されています。樹高はおよそ12メートル、根回りはおよそ7.2メートルで、樹齢は約800年と伝えられている名木です。小さめの花は淡いピンク色です。

既にご紹介しましたが、カバザクラはエドヒガンザクラとヤマザクラの自然雑種で、自生するものは石戸蒲ザクラ1本だけです。勢いがあった頃は、幹が四本もありました。しかし、時がたつにつれ樹勢がそがれ、1970年代には幹が一本になってしまいました。そこで、樹勢回復のために境内の整理をしたり土壌改良をし、効果を出しているそうです。

・スポット名:石戸蒲ザクラ
・住所:埼玉県北本市石戸宿3-119(東光寺境内)
・電話番号:048-594-5530
・定休日:年中無休(さくらまつりは4月6日・7日開催)
・営業時間:通年(ライトアップ有り)
・アクセス:東北自動車道「久喜IC」から45分・関越自動車道東「松山IC」から30分・首都圏中央連絡自動車道「桶川北本IC」から5分

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桜を綺麗に撮るコツ

ここまで、日本の桜の代表的な品種を一覧でご紹介しました。さらに、人気の高い名木もご紹介しましたが、最後は桜の写真を上手に撮るコツについてです。InstagramやTwitter、Facebookにブログと様々なSNSにおいて桜の写真が数多く公開されています。人目を惹くような美しい写真を撮るコツをおさえておくと、より桜を楽しめるでしょう。

昼の桜を撮るコツ

日中の桜を撮影する場合は、桜の色を明るく鮮やかに出す事がポイントになります。その為のコツは、太陽を背にして順光で桜を撮ることです。高い位置の桜を見上げるようにして撮影する場合も、逆光で撮影すると花の色が暗く見えてしまいます。順光で撮影しても、曇りの日は光量不足で花色がくすんでしまう事もあります。カメラアプリの編集機能を駆使して露出を上げましょう。

撮影した桜の画像をさらに明るくする為に、フィルタ加工もおすすめの方法です。使用しているカメラやアプリの機能によっても異なりますが、サイドやコントラスト等をお好みのフィルタを選ぶ事で調整することが出来ます。Photoshop等の本格的な画像編集ソフトを使用して加工する方法もあります。ポイントは、桜の花色を鮮やかにし、空色とのコントラストを付ける事です。

夜の桜を撮るコツ

夜間、夜桜の撮影のコツは、フラッシュを使用しない事です。フラッシュを使用すると、桜の花色がきれいに出せません。フラッシュが当たる部分だけが白くなり、当たらない部分は暗く沈んでしまうのです。暗闇の中で桜を撮影する場合のコツは、HDRや夜景モードといった機能を使用する事です。これらの機能は、露出の違う写真を数枚撮影しながら一番美しいものを選んでくれます。

HDRや夜景モードは、手ぶれが起こりやすいので要注意です。手ぶれを防ぐためにピントロックや手ぶれ防止機能を駆使すると良いでしょう。また、最近はライトアップが行われる桜も増えてきています。ライトアップされた夜桜は、川や湖といった水面に反射している姿を撮影すると、より幻想的な雰囲気になるでしょう。

構図の選び方

ライトアップされた桜は水面に反射した姿を撮影すると幻想的な写真になると述べましたが、桜の写真は構図によってよりドラマティックに見せる事が出来ます。桜並木のように桜の木々が並んでいる場合は、斜めの構図がおすすめです。奥行きが出て桜が華やかさを増します。桜だけを切り取る構図も人気です。根元を移さず空と桜の枝先のみを写すと迫力が出ます。

珍しい品種の桜の場合は、一輪の花を接写する構図もおすすめです。背景をぼかして花そのものをくっきり目立たせると良いでしょう。桜の木全体を撮影する場合でも、桜の背景を暗くするとコントラストが付きます。他には、桜吹雪で舞っている花びらを接写する構図や、地面に落ちた花びらを撮る構図もおしゃれです。

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桜の品種や名前について詳しくなろう

日本を代表する花であり、古くから人々に愛されてきた桜について、その品種や名前を一覧でご紹介しました。日本では、五大桜や三大巨桜、名木百選というように、桜の木を愛し楽しんできた歴史があります。これからも、日本各地の桜を大切にしていきましょう。美しい桜の写真の撮り方のコツも、是非参考にしてみて下さい。

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