猫が涙を流すのは病気が原因なの?汚れを拭き取るクリーナーの作り方も紹介

猫は目にゴミが入ったり、あくびをしたりすることで涙が流れますが、目やにが多い、炎症が起きているなどの症状が見られたら注意が必要です。今回は、猫が涙を流す原因や予防法と対処法、汚れを拭き取るクリーナーの作り方などをご紹介します。

猫が涙を流すのは病気が原因なの?汚れを拭き取るクリーナーの作り方も紹介

目次

  1. 猫の涙は目の炎症が原因かも
  2. 猫の涙で考えられる原因
  3. 猫の涙で考えられる病気
  4. 猫の涙の予防法
  5. 猫の涙への対処法
  6. 汚れを拭うクリーナーの作り方
  7. 愛猫の涙を拭ってあげよう

猫の涙は目の炎症が原因かも

猫が涙を流していると、心配になる飼い主さんも多いですよね。人間は、悲しい、寂しい、辛い、嬉しいなど感情によって涙が出ますが、猫は感情の起伏で涙を流すことはないと言われています。猫にとって涙は目の保護膜としての役割が大きいので、ポロポロと涙を流すことはほとんどありません。

しかし猫の目が炎症を起こしているなど、なんらかの病気にかかっている時に、涙が出ることがあります。万が一愛猫が涙を流している時は、目の状態をよく観察することが重要です。また猫の目は健康状態が現れやすく、飼い主さんも異変に気付きやすい部分なので、日頃から猫の目から涙が出ていないかチェックしておくようにしましょう。

また猫は病気にかかっている以外にも、生理現象や日常の行動で涙が流れることもあるので、心配のない涙もあります。そこで今回は、猫が涙を流す原因や考えられる病気、涙の予防法や対処法をご紹介します。併せて、目の汚れを拭き取るクリーナーの作り方もご紹介するので、是非参考にして下さいね。

鼻の低い猫は涙が出やすい

一般的に、エキゾチックショートヘアやペルシャなど、鼻が低い猫は涙が出やすいと言われています。鼻が低い猫は、他の種類の猫よりも鼻涙管が圧迫されているため、涙が出やすいそうです。しかし鼻が低い猫であったとしても、常に涙が出ている時や片方から大量に涙が出ている時は、生理現象や体の特徴ではなく病気が隠れている可能性があるので、涙の量や出方をしっかり確認しましょう。

注意すべき涙の特徴

猫が涙を流す原因は様々ですが、涙の量が明らかに多い時や涙とともに目やにも出ている時は、病気が原因の可能性があるため注意が必要です。猫が涙を流す原因が病気である場合は、結膜炎や角膜炎になっている可能性もあります。また涙を流している時に、猫がぐったりしていたり元気がなさそうにしていたりする場合も、出来るだけ早めに動物病院に連れていくようにしましょう。

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猫の涙で考えられる原因

感情の起伏で涙を流すことのない猫が、いきなり涙を流しているとびっくりする飼い主さんも多いですよね。動物病院に連れていくべきか迷う方も多いかと思いますが、猫が涙を流す原因は様々で、原因によって予防法や対処法が違います。原因を知っておけば、落ち着いて対処出来るので、猫が涙を流す原因を覚えておきましょう。

目にゴミが入ったため

猫が涙を流すのは、目にゴミが入ったことが原因である可能性があります。猫といえば大きな瞳が特徴的ですが、瞳が大きいがゆえにゴミが入りやすくなっています。自分自身の抜け毛が目に入ったり、食事中に床に落ちているゴミやエサの粉末が入り涙を流すことも。目にゴミが入って涙を流している場合は、病気ではなく生理現象なので様子を見るようにしましょう。

あくびをしたため

人間はあくびをすると涙が出ますが、猫も同じであくびをすると涙が出る仕組みになっています。猫の涙は、目の潤いを保つために分泌する時と、刺激に反応して出る時の2パターンあります。猫があくびをした時に涙を流すのは、刺激に反応して出るパターンの時です。あくびをすると、顔の筋肉が大きく動き涙腺が刺激されるため、涙が出やすくなります。あくびで涙が出る時は特に問題はないので、心配はいりません。

何らかの病気にかかっているため

目にゴミが入ったときや、あくびをしたときに出る涙は心配ないですが、何らかの病気にかかっていることが原因で出る涙は注意が必要です。病気にかかっている時の涙は、同時に目やにが出たり、目が充血していたりと目にも異常が見られます。

他にも目が炎症を起こしている場合や感染症にかかっている場合、アレルギーの場合も涙を流すことがあります。涙以外で目に炎症や異常があることで、猫は目を床にこすりつけたり、自分の足で目を掻いてしまったりと、目の炎症を更に悪化させてしまう可能性もあります。猫が涙を流している時は、目の炎症や異常がないか、涙の状態などをチェックすることが大切です。

猫の涙で考えられる病気

猫は何らかの病気にかかっていることが原因で涙を流すとご紹介しましたが、どんな病気にかかっている可能性があるのでしょうか?かかっている病気によって、猫の涙の量や目の状態が違うので、考えられる病気ごとに涙の特徴や症状をご紹介していきます。

涙を流している状況を放っておくと、病気によっては最悪の場合失明してしまう恐れもあるので、病気ごとの涙の特徴を知っておきましょう。今回は、猫が涙を流す時に考えられる病気7種類をピックアップしました。猫が涙を流しているのを見かけたら、他にも目に異常が無いか確認してみて下さい。

角膜炎・結膜炎

猫の目の病気として、角膜炎や結膜炎が挙げられます。角膜炎も結膜炎も涙が増えるという症状がありますが、他にも様々な症状が出るようです。角膜炎は目を爪で引っ掻いたりぶつけたりして、角膜に傷がつくことで引き起こします。角膜に傷がつくと、傷口から細菌が入り目が炎症を起こしたり、目やにが出たりといった症状が現れます。

結膜炎はおもに子猫時代にヘルペスウイルスなどの猫カゼにかかった時や、花粉やほこりが目に入ることで引き起こる病気です。角膜炎と結膜炎は、涙が出る以外にも様々な症状が出るので、猫が涙を流していたら他にどんな症状があるか確認しましょう。

角膜炎の症状としては、目やにが大量に出る、目が充血するなどがあります。角膜炎は強い痛みを伴うため、猫は頻繁にまばたきしたり、痛そうな様子を見せたりすることがあります。角膜炎は症状が進むと、角膜が白く濁って視力が低下する恐れもある恐ろしい病気です。

結膜炎の症状は、目の結膜が充血したり、黄色っぽい目やにが頻繁に出たりします。結膜炎の症状が進むと、まぶたに眼球がくっつき、目が開かなくなる恐れがあります。角膜炎も結膜炎も恐ろしい病気なので、涙を流していると同時にこれらの症状が見られる場合は、すぐに動物病院に連れていくようにしましょう。

ブドウ膜炎

猫のブドウ膜炎は、眼球のブドウ膜に炎症が生じた状態のことです。ブドウ膜とは虹彩(こうさい)、毛様体(もうようたい)、脈絡膜(みゃくらくまく)などの膜の総称です。ブドウ膜炎になると涙が出る症状の他に、虹彩の変形、瞳孔が縮む、目やにが増えるなどがあります。ブドウ膜炎になる原因としては、猫伝染性腹膜炎ウイルスやトキソプラズマなどの感染症、基礎疾患などです。

緑内障

猫の緑内障は、眼圧が高まることで視野が悪化した状態のことです。縁内障になると、涙が出る以外にも瞳孔が開きっぱなしになる、眼球突出、視野の狭まりなどの症状が出ます。縁内障の原因は、基礎疾患や原発性の発症によるものが考えられます。

鼻腔の腫瘍・鼻炎

猫が涙を流している時は、鼻腔の腫瘍・鼻炎も考えられます。鼻炎は鼻の粘膜が炎症を起こしている状態で、涙が出る症状以外に目やにが大量に出たり、鼻水やくしゃみが出たりします。更に鼻周辺が腫れていたら、鼻腔に腫瘍が出来ている可能性があるため、すぐに動物病院に連れていかなければなりません。

猫風邪

猫が涙を流している時に考えられる病気が猫風邪です。猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルス、細菌などの感染により、涙が出る、鼻水やくしゃみが出る、咳が出るといった風邪症状が現れます。猫風邪は、ワクチン接種で予防することができるので、かかりつけの動物病院でワクチン接種について聞き、適切に接種するようにしましょう。

眼瞼炎

猫が涙を流している時は、眼瞼炎にかかっている可能性も考えられます。眼瞼炎とは、眼瞼(がんけん=まぶた)の周辺に炎症が起きている状態のことです。眼瞼炎を患うと、結膜炎や角膜炎を引き起こすこともあります。

涙が出る以外の症状では、目の周りが赤く腫れる、目の周囲の毛が抜けるなどがあります。眼瞼炎になると前足で目をこすりたがったり、まばたきの回数が多くなったりするので、猫が涙を流している時は猫の行動を注意して見ておくようにしましょう。

また猫の目の病気で眼瞼内反と眼瞼外反がありますが、何らかの目の病気に続いて起こることがあるので、眼瞼炎にかかった場合は注意が必要です。眼瞼内反と眼瞼外反は、遺伝的素因や誘発しやすい目の構造であることから、まぶたが内側に入ってしまったり、外側に反ってしまったりする病気です。

まぶたが内側に入ると、まぶた周辺の毛が眼球にあたり角膜が傷付きます。また、まぶたが外側に反っていると、上下のまぶたがしっかり閉じないため、外からの刺激を受けやすくなってしまいます。目に異常があると猫自身が目を触ってしまうこともあるので、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。

流涙症

猫の流涙症とは、常に目の周辺に涙があふれている状態です。涙が常に目に溜まっていると涙やけになってしまい、目やにが出てきたり、鼻の横に湿疹が出てきたりと更に症状が加わります。流涙症は、後天的な理由がほとんどですが、鼻の低い猫は先天的な理由で患うことがほとんどです。鼻が低くつぶれた顔は、涙の流れを妨げてしまいどうしても涙が溜まりやすくなってしまいます。

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猫の涙の予防法

猫は生理現象以外に、様々な目の病気が原因で涙を流すことがあるとご紹介しました。猫が目の病気にかかり、涙を流さないようにするには予防することが大切です。そこで、猫の涙の予防法をいくつかご紹介していきます。

目元を綺麗にしておく

猫の涙の予防は目元を綺麗にしておくことです。ホコリやゴミなどの汚れが付いていると、目が刺激され涙が出やすくなってしまい涙やけになったり、目が炎症を起こしたりしてしまうので、目に汚れが付いていたら拭き取ってあげましょう。

常に目元を綺麗にしておくことで、涙の予防に繋がります。また猫を触るときは綺麗な手で触るのが鉄則。猫を触る前に手を洗って消毒をしておくことで、猫への細菌感染も防ぐことができます。

ワクチンをうつ

猫の涙の予防法はワクチンを打つことです。猫ウイルス性鼻気管炎や、猫カリシウイルスなどの感染症が原因で起こる目の病気は、ほとんどがワクチンで予防できます。ワクチンは定期的に接種できるので、かかりつけの動物病院に相談してワクチン接種を適切に受けさせましょう。

部屋を保湿する

部屋を保湿することも猫の涙の予防に繋がります。部屋が乾燥した状態だと、鼻や喉の粘膜の免疫機能が低下してしまい、咳やくしゃみが出るようになります。更に部屋が乾燥すると、空気中に漂うホコリやウイルスも多くなるので、猫を飼っている場合は部屋の湿度を50~60%に保つようにしましょう。湿度は加湿器や、濡らしたタオルを部屋にかけておくなどで保つことができます。

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猫の涙への対処法

猫の涙には、自宅で対処できるものとできないものがあります。自宅で対処できないものの場合は、病気にかかっている場合なので動物病院に連れていき対処しなければなりません。そこで、万が一猫が涙を流した時に、どのような対処をするのが良いのかをご紹介します。

目薬での治療がメイン

角膜炎や結膜炎、感染症が原因で猫が涙を流している時は、早期に動物病院を受診するようにしましょう。目の病気が原因で涙を流す場合は、動物病院で処方される目薬で対処することがほとんどです。目薬での治療は、目の炎症を抑えたり、ウイルスの増殖を防いだりする効果があります。

エリザベスカラーの着用

猫が涙を流した時の対処法は、エリザベスカラーを着用することです。エリザベスカラーとは、猫が手術を行った箇所や怪我をした箇所を舐めたり、足で掻いたりするのを防ぐための医療器具です。動物病院で治療している間は、猫が目に触れないようにエリザベスカラーで対処することもあります。

専用のシートで拭う

猫が涙を流している時は、涙を拭き取るための専用シートを使って対処してあげましょう。専用シートは猫の涙を拭う専用に作られたものなので、消臭・抗菌作用があるものや、目元を保湿できるものなど様々な種類があります。

目だけでなく、口元の汚れなどを拭き取ることができるオールマイティタイプもあるので、猫の顔を清潔に保つために専用シートを活用してみてください。専用シートは自宅で使える大容量のタイプや、持ち運びに便利なコンパクトタイプなど種類も豊富です。

汚れを拭うクリーナーの作り方

猫の涙の対処法として、専用シートで拭き取るとご紹介しましたが、専用シートは毎日使っているとコスパが悪く、お財布に優しくありません。そこでおすすめなのが、自宅で作るホウ酸水クリーナーです!ホウ酸水クリーナーは自宅で簡単に作ることができてコスパも良いので、作り方を覚えて是非活用してみて下さい。

ホウ酸水クリーナーの材料

ホウ酸水クリーナーを作る時の材料は、ホウ酸・精製水・保存用のボトル1本(150ml又は200mlのもの)の3つです。実はホウ酸水は、目の洗浄や消毒の効果があり、更に殺菌効果が期待できます。涙を拭き取る時も、溜まった目やにを取る時も綺麗に拭う事ができるのでおすすめです。

ホウ酸水クリーナーを作る手順

ホウ酸水クリーナーを作るには、まず精製水150mlを電子レンジで60度に温めます。次に、煮沸消毒済みのペットボトルに温めた精製水を入れ、ホウ酸3gホウ酸を溶かし、液体を冷ましたら完成です。

ホウ酸水クリーナーは、コットンに湿らせて猫の目元を優しくなでるようにして拭いてあげてください。作ったホウ酸水クリーナーは冷蔵庫で保存可能ですが、2週間以内に使い切るようにしましょう。

愛猫の涙を拭ってあげよう

今回は、猫が涙を流す原因や涙の対処法と予防法、猫の目を清潔に保つ事ができる専用クリーナーの作り方などをご紹介しました。猫が涙を流すのは日常生活であまり見かけないことなので、涙を流しているのを見たら、涙以外に目に異常が無いかを確認するようにして下さい。

万が一目に炎症が起きていたり、目やにが大量に出たりしている場合はすぐに動物病院に連れていくなどの対処をしましょう。また普段から猫の目元を清潔に保ち、涙が出ていたら綺麗に拭き取ってあげるなどして、猫の目が病気にかからないように努めましょう。

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