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犬の虫歯は珍しい?人間とは違う口の中の仕組みや虫歯対策も解説!
犬の虫歯が珍しい理由や、歯周病の予防対策についてまとめました。犬の歯は虫歯ができにくい仕組みですが、歯周病にはかかりやすいと言われています。歯周病は身体に悪影響を及ぼす病気なので注意が必要。歯磨きなどの予防対策を行い、歯周病や虫歯から犬を守っていきましょう。

目次
犬の歯の仕組みや虫歯対策を紹介!
犬の健康を保つためには、日頃から体調を見るだけでなく歯の様子をチェックすることも大切です。人間と同様に、犬も歯のお手入れを怠っているとさまざまな病気の原因になってしまうかもしれません。きちんと歯磨きなどのお手入れをすることで、いつまでも健やかな歯を保てるようになります。
本記事では、犬の虫歯や歯周病に関する情報についてまとめました。人間は歯磨きを怠っていると虫歯になりやすくなりますが、犬の場合はどうなのでしょうか。虫歯だけでなく歯周病についても学んで、予防対策を立てていくことが大切です。
人間の歯との違いもチェック
人間と犬は、歯の仕組みに違いがあります。種別が異なるため、祖先からの習性に合わせた歯の仕組みになっているのが特徴です。犬の歯を自分と同じように考えず、全く別の仕組みを持ったものだと考えることが大切なポイント。
犬の歯の仕組みについて把握していれば、虫歯や歯周病の予防対策も立てやすくなります。犬の歯の仕組みについてもご紹介するので、参考にしてみてください。歯が健康であるということは、体全体にも良い影響を与えるので、いつまでも愛犬が元気でいられるように歯のケアを行っていきましょう。
虫歯は珍しい?犬の歯の仕組みを解説
まずは、犬の歯の仕組みについてご紹介します。犬は元々肉食動物だったということもあり、雑食の人間とは異なる歯の仕組みを持つと言われています。歯の仕組みの違いにより、人間よりも虫歯になりにくいと言われているのも犬の特徴。こうした犬の歯の仕組みについてチェックして、どのような点に気を付ければ良いのか意識しておくようにしましょう。
犬の永久歯は42本
犬は、人間と同様に乳歯から永久歯に生え変わるのが基本です。乳歯は生後3ヶ月頃から生え始め、生後5ヶ月になると全て生え揃うと言われています。犬の乳歯は28本生えるのが特徴です。生後4〜5ヶ月になると、乳歯から永久歯への生え変わりが始まり、生後6ヶ月頃には永久歯が揃います。永久歯は全42本です。
乳歯から永久歯への生え変わりのタイミングは歯の周辺がむず痒くなるため、犬がおもちゃなどを噛むことが多くなるかもしれません。抜けた乳歯の多くは犬が呑み込んでしまうことも多く、見つけられるのは稀です。乳歯を見つけたいと思っている場合は、生後5〜6ヶ月くらいによく犬の歯をチェックしてみてください。
犬の歯には3つの種類がある
犬の歯は、犬歯・臼歯・切歯の3種類があります。それぞれ、犬が生活する上で欠かすことができない役割を担っています。犬歯は、前歯の左右上下にある大きく尖った歯のことです。牙という名前で呼ばれることも多い歯で、犬特有の歯と言われています。狙った獲物に噛みつき、肉を剥ぎ取るのに使われてきました。
また、犬歯は犬にとって強さの象徴になるため、威嚇するときに犬歯を剥き出しにすることもあります。前臼歯は上下に16本、後臼歯は上下に10本あり、肉を飲み込みやすい形に引きちぎるために使われるのが特徴です。犬歯の間にある切歯は、上下12本。獲物をかじるほか、体のグルーミングをする際にも使われます。
犬は虫歯になりにくい
人の歯は、食べた物を口内ですり潰すために奥の臼歯が平らになっています。一方、犬は食べ物をすり潰す習性はないため、臼歯も尖っているのが特徴です。人の歯は平らになっているため食べカスが詰まりやすく、そこから虫歯が発生します。尖っている部分が多い犬の歯は食べカスが溜まりにくいので、虫歯になりにくいと言われているのが特徴です。
犬が虫歯になりにくいのは、唾液の成分も大きく関係しています。人の唾液に含まれるアミラーゼはデンプンを糖分に変える働きがあり、これが虫歯の原因にもなってしまいます。犬の唾液には、アミラーゼは含まれていないため、虫歯の原因になる糖分が歯に付着しにくいのもポイントです。
また、人の口の中は比較的虫歯になりやすいとされる弱酸性になります。犬の口内は虫歯になりにくいアルカリ性であるのも、人との大きな違いです。このような理由から、犬は虫歯になりにくいと言われています。
犬は虫歯より歯周病になりやすい
犬は虫歯になりにくいとされていますが、歯周病になりやすいため注意が必要です。犬が歯周病になると、さまざまな面で体に悪影響が及ぼされてしまうため、日々の予防対策が欠かせません。犬が歯周病になりやすい理由は、歯石。歯石が溜まりやすい歯の仕組みをしているので、歯周病が引き起こされると言われています。歯周病について詳しく学び、予防していきましょう。
歯周病は歯の組織に炎症が起こる疾患
歯周病とは、歯石が溜まることで歯の組織に炎症が起きる症状のことを指します。炎症が歯の組織に広がることで、腫れや赤みが出て、痛みを伴うのが特徴。それまで問題なく食事をとっていた犬も、歯周病になることで食欲が落ちやすくなります。歯周病の症状が進むと歯を支える歯茎が衰え、歯が抜ける原因になります。
また、前歯の炎症が進むと、鼻に繋がる骨が溶けて貫通してしまうこともあるため注意が必要です。鼻と口が繋がり、食べた物が鼻から出てくるという事態も起きかねません。炎症が進むと、目の周辺にも悪影響を及ぼし、膿が溜まることもあります。
こうした歯周病はどの犬も発症するリスクを抱えていますが、その原因の1つが人間が与えるご飯にあるかもしれません。ウェットフードを与えることで歯の隙間に食べカスが溜まりやすくなり、歯石が発生し、歯周病になるとも言われています。飼い主が与える普段の食事や、歯のお手入れによって歯周病のリスクは変わってくるため、その点も意識して犬を飼うことが大切になります。
歯周病の主な治療方法は「歯石除去」
歯周病の治療は、歯の炎症の原因となる歯石の除去が基本です。全身麻酔をかけ、歯石の除去を行います。炎症がひどい場合は、歯を抜くこともあるため、医師の説明をよく聞いておきましょう。高齢犬は体への負担があるため全身麻酔が難しく、歯周病の治療が困難になるので日頃から予防対策を行うことが大切です。
歯周病予防には「歯磨き」を
歯周病の予防対策として効果的なのが歯磨きです。歯磨きをすることで、歯石が溜まるのを防げます。1日1回、動物用の歯ブラシを使って歯磨きをしましょう。奥歯からスタートし、前歯に向かって歯磨きを行います。最初は犬の歯ブラシを噛ませるだけでも効果的です。歯磨きシートを指に巻きつけて歯を擦るのでもOKです。普段から口の周りに触れて歯磨きに慣れさせてください。
歯のケアにおすすめのデンタルガム
歯のケアをしたいときは、デンタルガムを使うのもおすすめの方法です。美味しく噛みながら歯のケアができるため、犬にも飼い主にも負担がありません。人気を集めているデンタルガムで、歯の健康を守りましょう。
グリニーズ/プラスカロリーケア
グリニーズのプラスカロリーケア(355円)は、食いつきがよく、歯磨き効果も高い人気の商品です。クロロフィルなど、歯の健康を保つ成分が配合されています。弾力がしっかりとあり、長持ちするのも嬉しいポイント。
アイリスオーヤマ/骨型ガム
アイリスオーヤマの骨型ガム(2,017円)は、大容量パックでコスパが良いのが魅力です。小さめのガムなので、小型犬におすすめ。比較的柔らかめのガムなので、顎の力が弱い犬でも噛みやすいのが特徴です。
ドギーマンハヤシ/ホワイデントスティック
しっかりとした噛みごたえのホワイデントスティック(675円)は、コラーゲンの繊維により歯の汚れを落としやすくなっています。歯の健康に良いと言われているグロビゲンを配合し、日々の歯のお手入れに役立つと人気です。
歯周病予防にはヨーグルトがおすすめ

犬の歯周病予防にはヨーグルトを与えるのも良いと言われています。ヨーグルトは、犬が食べても問題がない食べ物なので、日々の歯のケアに取り入れてみてはどうでしょうか。歯とヨーグルトの関係について、ご紹介します。
乳酸菌が細菌の繁殖を抑える
ヨーグルトに含まれている乳酸菌は、腸内だけでなく口内の調子も整えると言われています。歯周病の原因となる細菌の増殖を抑える効果があるとされているのが特徴です。食後などにデザートとしてヨーグルトを与えてみましょう。
与えすぎには要注意

ヨーグルトは、与えすぎると下痢などの原因になってしまいます。体重5kgの犬に対して1日小さじ2程度の量が良いと言われているため、適量を守ってください。また、無糖のプレーンタイプを選ぶことも大切です。体重が気になる犬は低脂肪や無脂肪タイプがおすすめです。
日々のケアで犬の歯周病や虫歯を予防!
犬は、物を強く噛んだり、欠けたりすることで歯が破損する咬耗が起こる場合もあります。咬耗が起きることで歯周病の原因となる細菌が入り込みやすくなるため、こうしたことにも注意が必要。歯周病や虫歯以外にもさまざまなトラブルが考えられるので、毎日のケアやチェックが大切になります。歯磨きを怠らず、犬の歯の健康を守りましょう。
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