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豚肉を犬に与えるときのおすすめ部位と適量とは?注意点も解説!
犬に人間の食べ物を食べさせる時は、量や与え方に注意が必要です。もし豚肉を犬に食べさせるなら、どんな点に注意すれば良いのでしょうか。今回は豚肉を犬に与える時におすすめの部位や適量、そのほか注意したいポイントをご紹介します。

犬に豚肉を与えるポイントを解説

豚肉はたんぱく質やビタミンが豊富な食べ物ですので、犬に与えたいと思う飼い主さんも多いでしょう。もし豚肉を犬に食べさせるなら、どれくらいの量を与えれば良いのでしょうか。また、何か注意すべき点があるのでしょうか。今回は、犬に豚肉を与える時に気を付けたいポイントを解説します。
おすすめの部位や注意点もチェック

豚肉は、犬に与えても基本的に問題のない食べ物です。豚肉にはロースやモモなどさまざまな部位があります。犬に与えても問題のない食べ物ではありますが、どの部位を食べさせれば良いか悩むこともあるのではないでしょうか?今回は犬に豚肉を与える時におすすめの部位や、それぞれの部位のメリットをご紹介します。
また豚肉を犬に食べさせる場合には、与え方や食べさせても良い量などいくつか注意しておきたい点もあるようです。おすすめの豚肉の部位とともに、1日当たりの適量や与え方の注意点などもご紹介します。

豚肉の栄養素と犬へのメリット

豚肉には良質なたんぱく質や豊富なビタミンがたっぷり含まれていますので、人間と同様犬に与えることで栄養面で多くのメリットを得ることが出来ます。ここでは豚肉に含まれている栄養素と犬へのメリットについて、詳しくご紹介します。
健康を維持する「タンパク質」

豚肉には、たんぱく質が多く含まれています。たんぱく質には犬の体内で筋肉を作ったり、細菌やウイルスから体を守ったり、栄養素を全身に送ったりしてくれる働きがあります。豚肉に含まれるたんぱく質は、犬の生命維持に欠かせない栄養素です。
体の調子を整える「ビタミン類」

豚肉の特徴として、他の種類の肉よりもビタミンB群が豊富であるという点が挙げられます。ビタミンB群とは、ビタミンB1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸といった水溶性のビタミンのことを指します。これらの栄養素は、摂取した食事に含まれる栄養素を体内でエネルギーに作りかえる代謝に重要な成分です。
ビタミンB群が不足すると、代謝障害や食欲不振になることがあります。中でもビタミンB1は、熱や光、湿度などの影響で損失しやすい栄養素です。豚肉を効果的に日々の食事に取り入れて、不足しがちなビタミンB1を補いましょう。
犬におすすめ!豚肉の部位5選

豚肉といっても、ロースやヒレなど部位によって含まれる栄養素や得られるメリットは異なっています。豚肉を犬に与える時には、目的に合わせて食べさせる部位を選ぶようにしましょう。ここでは、犬におすすめの豚肉の部位5選をご紹介します。
疲労回復効果がある「ロース」

犬に豚肉を与える時に一番選びやすい部位は、「ロース」です。ロースは薄く切って売られていることが多いので、調理もしやすく安価で買えるのがメリットです。豚のロース肉にはたんぱく質の原料であるアミノ酸が多く含まれますが、中でもグルタミンやカルノシンが多いと言われています。
グルタミンは筋肉の疲労回復に役立つ成分であり、カルノシンは体内の酸化を抑える効果がある成分であると言われています。夏バテで食欲が落ちてお疲れ気味の愛犬に、おすすめしたい部位です。
消化しやすい「ひき肉」

豚肉は栄養価の高い食べ物ですが、消化にやや時間がかかってしまうというデメリットもあります。また噛む力が弱い子犬や老犬では、豚肉を小さくカットしないとうまく飲み込めないこともあります。そこでおすすめしたいのが、「ひき肉」です。ひき肉は細かくカットする必要がありませんので調理も楽ですし、消化もしやすくなります。
犬に与えるひき肉を選ぶ時には、赤身の多いものを選ぶようにしましょう。ひき肉の中には豚肉と牛肉が混ざっている合いびき肉もありますが、牛肉にアレルギーがない犬であれば合いびき肉を与えても構いません。
ビタミン豊富な「レバー」
豚肉の部位の中でも特に栄養価が高いのは、「レバー」です。レバーには皮膚や粘膜の健康を維持する働きのあるビタミンAやビタミンB2、ビオチン、脂肪や糖の代謝をサポートするパントテン酸などが多く含まれています。不足しがちなビタミンを補うのに、レバーは最適な食材です。
ただしレバーにはかなり豊富にビタミンAが含まれていますので、与える量には注意が必要です。ビタミンAの摂りすぎは中毒を起こす可能性があります。もし愛犬にレバーを与える時は、ほんの少量にとどめるようにしましょう。
脂肪が少なめの「ヒレ」

ダイエット中の犬におすすめの豚肉の部位といえば、「ヒレ」です。豚のヒレはほかの部位に比べてかなり脂肪分が少ないので、体重が気になる犬でも安心して食べることが出来ます。また食感も柔らかいので、子犬や老犬にもおすすめです。
さらにヒレの特徴として、トリプトファンが豊富であることが挙げられます。トリプトファンは、精神安定に関わるセロトニンの原料でもありますので、愛犬のメンタルの健康維持にも欠かせません。
タンパク質が豊富な「モモ」

最後にご紹介する豚肉のおすすめ部位は、「モモ」です。モモ肉には内モモと外モモがあり、食感がやや異なります。内モモ肉は赤身で柔らかく脂肪が少なめで、外モモは食感がやや硬めです。豚肉の部位の中でモモ肉は最もたんぱく質が多いため、たんぱく質をしっかり補いたいときにおすすめです。
犬に豚肉を与える際の注意点

豚肉は基本的に犬が食べても問題のない食べ物ですが、犬に豚肉を与える場合にはいくつかの注意点もあります。安全に犬に豚肉を食べさせるには、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。ここでは、犬に豚肉を与える際の注意点を解説します。
生では与えない

犬に豚肉を与える時に絶対に守ってほしいのは、生で与えないということです。生の豚肉にはE型肝炎ウイルスやトキソプラズマなどの寄生虫、サルモネラ属菌やカンピロバクターなどの食中毒菌が潜んでいる場合があり、生のままこれらのウイルスや菌を摂取すると、感染症や食中毒を引き起こしてしまうリスクがあります。
これらの寄生虫や食中毒菌は、重篤になると犬の生命に危険を及ぼすこともあります。豚肉の部位に関係なく寄生虫や食中毒菌は潜んでいる可能性がありますので、豚肉のどんな部位を食べさせる場合でも必ずしっかり火を通して与えるようにしてください。
人間用の加工品は与えない

豚肉を犬に与える時は、人間用の加工品は与えないようにしましょう。人間用の豚肉加工品としては、ハムやウインナー、ベーコンなどがありますが、犬にとってこれらの加工品は塩分が多すぎるため、心臓や腎臓に負担がかかる可能性がありおすすめできません。
ただし、手作りで犬用にジャーキーを作って与えるのは問題ありません。もし手作りで犬用に豚肉加工品を作るのであれば、塩やこしょうなどの香辛料や調味料は使わずに調理するようにしてください。
与えすぎに注意する

犬に豚肉を与える時には、量にも注意が必要です。犬の中には豚肉を好んで食べたがる子もいますが、食べたいだけ与えてしまうのはNGです。豚肉には、たんぱく質と同じく脂肪分も多く含まれます。
動物性脂肪の摂りすぎは、膵炎を引き起こす危険性がありますので、出来るだけ脂肪の部分は避けて与えるようにしましょう。犬に与えて良い豚肉の量は、体重1kgの犬の場合なら1日あたり4gが目安です。
豚肉を使った犬用レシピ

豚肉は、適量を守って与えれば犬にとってメリットが大きいので、愛犬の健康維持に豚肉を上手に取り入れることをおすすめします。豚肉は火を通して与えるだけでも構いませんが、ひと手間加えて与えることで、愛犬はより喜んで豚肉を食べてくれるでしょう。そこでここでは、豚肉を使ったおすすめの犬用レシピをご紹介します。
野菜たっぷりチャーハン
最初にご紹介するのは、「野菜たっぷりチャーハン」です。豚肉と野菜を一緒にたっぷりと摂ることが出来るおすすめのレシピです。材料は、小松菜50g、黄パプリカ10g、まいたけ20g、豚肉20g、米80gです。作り方は、まず小松菜、黄パプリカ、まいたけ、豚肉を小さくカットします。
フライパンにごま油をひいて、豚肉、黄パプリカ、まいたけの順に入れてしっかり炒めます。豚肉の色が変わって野菜に火が通ったら、ご飯と小松菜を入れて混ぜ完成です。食べさせる時は冷ましてから、与えましょう。野菜は冷蔵庫に残っている、他の野菜を入れてもOKです。ただしネギ類は犬に与えると危険ですので、気を付けてください。
あったか豚汁
続いては、寒い冬にぴったりの「あったか豚汁」です。材料は豚肉50g、にんじん10g、大根10g、ごぼう10g、ブロッコリーの茎10g、味噌小さじ1です。作り方は小さな鍋の中に水を入れて、沸騰させます。豚肉と野菜を細かく刻み、沸騰したお湯の中に入れます。野菜が柔らかくなるまで煮たら、火を止めて味噌を溶かして完成です。
味噌味なので、犬の食いつきも良く野菜もしっかり食べられます。スープも飲めますので、しっかりと冷ましてから与えるようにしてください。スープが残ったら、いつものドッグフードの上にかけてもOKです。
適量を守って愛犬に豚肉を与えよう

今回は犬にとってもメリットの多い豚肉について、含まれる栄養素やおすすめの部位、食べさせる時の注意点などをご紹介しました。豚肉はしっかりと火を通して脂肪分を取り除き、適量を守って与えれば犬の健康維持に役立つ食べ物です。豚肉を犬の食事に上手に取り入れて、愛犬の体調管理に役立てましょう。